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ハンガリー留学記

私の大学レポート
ハンガリー国立デブレツェン大学医学部医学科1年 皿谷 悠

SEGのみなさんこんにちは。
今年の3月に大妻中野高校を卒業し、9月からハンガリー国立デブレツェン大学医学部に進学する皿谷 悠です。

デブレツェン大学 main building
デブレツェン大学 main building

私は、高1から高3までの3年間、SEGで英語の多読と外国人講師の授業(高3はTクラス)を受講していました。昨年の12月のロックダウンの最中に渡欧し、今年の6月まで半年間のSBMC(Short Basic Medical Course)に在籍していたので、そこでの大学生活についてご紹介したいと思います。

デブレツェンのシンボル yellow church
デブレツェンのシンボル yellow church

勉強について

まず、勉強についてです。

すべての授業は英語で実施され、またレクチャーとセミナーで構成されており、レクチャーは全体へ向けた講義、セミナーは少人数制で質問または問題演習の場として充てられています。レクチャーは学期を通してすべてオンラインで実施され、セミナーは5月中旬頃から対面が開始されました。

オンライン・対面授業関係なく、積極的に発言すること、また分からないことは分からないままにしないことを意識しています。
その積極的な姿勢は、SEGの外国人パートの授業で培われたものだと思います。なぜなら、SEGの外国人の先生の授業ではted talkや映画を見たあとに自分の意見を求められて、みんなの前で発表する機会が多かったからです。


  
教科は、Biology (後半はanatomy・physiology), Biochemistry (general・inorganic ・organic), Biophysicsの3教科です。


ベルギー留学記 教科書

Biologyの前半でのgeneral biologyでは、この教科書を読み込むことを徹底して勉強を進めていました。
そこでは、SEGでの多読で身についた「英語を英語で読む」という力によって、読み込むことにそこまで苦労しなかったです。また、深い内容を進めるにつれて、高校で生物を学んでいた際に「どうして?」と疑問に思っていたことが自分の頭の中で解決し、理解していくことの楽しさを感じながら学ぶことができました。


 
Biochemistryでは、私が高校時代に苦手としていた有機化学への苦手意識をもつことなく、一から楽しく学ぶことができて良かったです。


 
Biophysicsは、⾼校時代に物理を選択していなかった私にとって1番⼤変だった科⽬でしたが、Lectureスライドを⾃分なりにノートにまとめて理論を理解し、問題演習を何回も重ね続けることでだんだんと慣れていくことができました。


 
個人的に思ったことは、高校で学んだ内容はすべて、大学での学習に直結しているということです。高校でしっかり学習しておくと、大学での学びがより豊かなものになると思います。

5月の中旬から始まった対面でのセミナーでは、主に中東やアフリカから来た生徒と切磋琢磨しながら理解を深めていきました。
彼らと英語で会話をするときは、絵本から長編小説まで幅広い英語の多読をする中で培われた、英語での自然な言い回しや表現を使うようにしています。本の中で出てきた表現なので、ピンポイントで覚えるというよりは、自分の中にスッと入ってきて活用できるのが英語多読の良いところだと思います。

寮での⽣活や休⽇の過ごし⽅

次に、寮での生活や休日の過ごし方についてです。

ベルギー留学記 塩麹漬け

寮では、時間がある時に洗濯を回し、テストが立て続きにない週に自炊をするようにしていました。最近では、きゅうりや鶏肉の塩麹漬けにチャレンジしてみました。

ただ、毎日自炊をするのは大変なので、テストを頑張った日や自炊に疲れた日は『wolt』というデリバリーアプリを使ってデリバリーを頼んでいました。
食べることが大好きなので、自分にとってとても良いリフレッシュ方法であったと思います。


 
そして、すべてのテストが終わったあと、退寮に向けてFacebook上で不動産屋と交渉して物件を探し、先日新居に引っ越しました。

日本に比べてハンガリーは物価が安いため、この2LDKの広さで6万円ほどの家賃です。
また、ヨーロッパの物件は最初から家具が付いているので、引っ越しでの家具の移動を伴わないため、日本での引っ越しより楽でした。

ベルギー留学記リビング
リビング


 
週末は、ほとんど授業の復習に充てていましたが、たまに友達と遊んだりしていました。中東から来た友人の多くは、日本のアニメや文化にとても興味を持っていて、一緒に日本のアニメや音楽をシェアしながら過ごしました。

ベルギー留学記友人たち
シリアとエジプトから来た医学部の1年生と5年生


 
この半年間、主に中東から来た子と話す中で、一口に中東といっても広大で、それぞれが異なる歴史的/地理的背景を持ち、宗教や政治問題にも関心を持っているように感じました。日本を離れてみて感じた世界的事実だと思います。

私はこの半年間、がむしゃらに勉強と向き合い、人生の中で一番勉強したと感じています。その結果、6年間の授業料が全額免除となるハンガリー政府奨学金生に選ばれました。選ばれたからには9月から始まる本格的な医学の勉強を真剣にかつ楽しく取り組み、SEGで培った発信力・発言力を存分に発揮し、充実した6年間を目指します。
大学は、日本国内に限らず、世界にもたくさんあるので自分に1番合った大学選びをしてほしいです。

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