Re: ウサギ問題、最終項

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2874. Re: ウサギ問題、最終項

お名前: 極楽トンボ
投稿日: 2008/12/21(04:04)

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こるもさん、こんばんは。

〉ウサギについていろいろ調べていくと、rabbitという名前の実はhareや、hareという名前なのに実はrabbitというのに出くわします。
〉ややこしい。ちょっとそういうのを、まとめてみました。

Alison Uttley作、Margaret Tempest画のLittle Grey Rabbit's Partyという絵本を図書館で借りたら、RabbitとHareが両方出てきたので、どこが両者を見分けるポイントなのか、少しわかりました。

1、Hareはとにかくrabbitより体長が倍以上ある。
2、Hareの足、とくに後ろ足ががっしりしている。カモシカのようである。これなら山の崖などもへっちゃらで登れそうです。

それでわたしは、カモシカの下半身を持ったウサギがHareであるという見解にいたりました。

Guess How Much I Love Youでは、どちらかといえばカンガルーにウサギの耳をつけた動物のように描かれています。

これでだいたいHareの見分けがつくことでしょう。こるもさんのあつめたHareの写真、鑑賞させていただきます。

〉○Jackrabbits  rabbitという名前ですが、hareです。アメリカの、平原に住んでいます。
〉ジャックウサギは、実は3種類あります。写真は、こんな感じ。
[url:http://www.desertusa.com/july96/du_rabbi.html]

ふ、ふ、ふ。ほらねー。足がしっかりしているでしょう。足がカモシカでしょう。これは迷う余地ありません。どう見てもHareです。

〉○belgian hare  hareという名前ですが、じつはrabbitです。体が大きく、ヨーロッパのbrown hareに似ているところから付けられたようです。確かに耳も、脚も長いかも。
[url:http://freespace.virgin.net/paul.threapleton/gallery.html]

あれ、これは紛らわしいこと!この後ろ足はどう見てもHareです。

〉○snowshoe rabbit. snowshoe hareともいいます。Hareです。寒いところ(カナダなど)に住んでいるので、耳は小さいです。雪深いところでも走りやすいよう、足が大きくなっています。日本名は、カンジキウサギ。写真は下の方にあります。
[url:http://www.pwcs.edu/Marshall/Snowshoe%20Hare.htm]

あれ、これはまた耳が小さい。足がカンジキのように大きいということは、平べったい足ということでしょうか。写真では足が隠れて見えません。残念。体も大きくなさそうです。

〉○cottontail rabbits  これは、正真正銘rabbitです。名前に偽り、ありません。名前の通り、しっぽがcotton ballのようになっています。Cottontailには、16種類あり、生息域はアメリカです。砂漠、沼地、湿原など、いろいろなところに住んでいます。Cottontailは、rabbitのくせに、巣穴を作りません。草むらでnestを作り、子育てもそこでします。ウサギのnestはformというそうです。
[url:http://www.pestproducts.com/cottontails.htm]

このへんは、ちっちゃくてかわいいから絶対にrabbitと決め付けたくなる写真ですね。いや、別にHareがかわいくないという意味ではありません。

〉あくまでもにわか仕込みなので、間違いもあるかと思います。ご容赦を。
〉調べれば調べるほど、ウサギの迷宮にはまりそうな気がしました。奥が深い。

わたしもウサギの絵本にはまりそうな気がします。

〉それにしても、ネズミの種類(rodentia)は、ほ乳類の中で一番多い(1702種類)というのに、近縁のウサギ目(lagomorpha)はわずか80種類しかいない、というのは面白い。

えー、これでも種類が少ない方なのー?

〉それでは、ここまでお付き合いいただいた方、ありがとうございました。
こちらこそ、目一杯楽しませていただきました。

Alison Uttley作、Margaret Tempest画のLittle Grey Rabbitシリーズは全部で30冊あって、邦訳もあるようです。けっこうおもしろそうです。知らなかったけど、「時の旅人」の作者でもあります。

Little Grey Rabbitシリーズ、あんまり図書館に所蔵されていないみたい。あ、どうしよ、あ、どうしよ。こんなの集め始めたらますます英語の勉強から遠ざかってしまいそうです。

ついでに、先日話題にしたバーニンガムの描くウサギをお目に掛けます。
[url:http://www.amazon.co.jp/Aldo-Red-Fox-Picture-Books/dp/0099185016/ref=sr_1_3?ie=UTF8&s=english-books&qid=1229799588&sr=1-3]

これ、Rabbitっていってるけど、Rabbitに見えないよねー。この人の描くRabbitってみんなこんな感じです。


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2879. Re: ウサギ問題、最終項

お名前: こるも
投稿日: 2008/12/21(16:42)

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極楽トンボさん、こんにちは。

〉Alison Uttley作、Margaret Tempest画のLittle Grey Rabbit's Partyという絵本を図書館で借りたら、RabbitとHareが両方出てきたので、どこが両者を見分けるポイントなのか、少しわかりました。

はあ。そうですか。

〉1、Hareはとにかくrabbitより体長が倍以上ある。
〉2、Hareの足、とくに後ろ足ががっしりしている。カモシカのようである。これなら山の崖などもへっちゃらで登れそうです。

〉それでわたしは、カモシカの下半身を持ったウサギがHareであるという見解にいたりました。

なるほど。

〉Guess How Much I Love Youでは、どちらかといえばカンガルーにウサギの耳をつけた動物のように描かれています。

あ、これ、読みました。
いいお話ですね。

〉これでだいたいHareの見分けがつくことでしょう。こるもさんのあつめたHareの写真、鑑賞させていただきます。

〉〉○Jackrabbits  rabbitという名前ですが、hareです。アメリカの、平原に住んでいます。
〉〉ジャックウサギは、実は3種類あります。写真は、こんな感じ。
〉〉[url:http://www.desertusa.com/july96/du_rabbi.html]

〉ふ、ふ、ふ。ほらねー。足がしっかりしているでしょう。足がカモシカでしょう。これは迷う余地ありません。どう見てもHareです。

じゃあ、どうしてrabbitって名前なんでしょうかね。

〉〉○belgian hare  hareという名前ですが、じつはrabbitです。体が大きく、ヨーロッパのbrown hareに似ているところから付けられたようです。確かに耳も、脚も長いかも。
〉〉[url:http://freespace.virgin.net/paul.threapleton/gallery.html]

〉あれ、これは紛らわしいこと!この後ろ足はどう見てもHareです。

えー。そうなんですか。

〉〉○snowshoe rabbit. snowshoe hareともいいます。Hareです。寒いところ(カナダなど)に住んでいるので、耳は小さいです。雪深いところでも走りやすいよう、足が大きくなっています。日本名は、カンジキウサギ。写真は下の方にあります。
〉〉[url:http://www.pwcs.edu/Marshall/Snowshoe%20Hare.htm]

〉あれ、これはまた耳が小さい。足がカンジキのように大きいということは、平べったい足ということでしょうか。写真では足が隠れて見えません。残念。体も大きくなさそうです。

大きさはねー。写真だけではなかなかわからないですね。

〉〉○cottontail rabbits  これは、正真正銘rabbitです。名前に偽り、ありません。名前の通り、しっぽがcotton ballのようになっています。Cottontailには、16種類あり、生息域はアメリカです。砂漠、沼地、湿原など、いろいろなところに住んでいます。Cottontailは、rabbitのくせに、巣穴を作りません。草むらでnestを作り、子育てもそこでします。ウサギのnestはformというそうです。
〉〉[url:http://www.pestproducts.com/cottontails.htm]

〉このへんは、ちっちゃくてかわいいから絶対にrabbitと決め付けたくなる写真ですね。いや、別にHareがかわいくないという意味ではありません。

そうですねえ。
あ、このページのピグミーラビットは、cottontailと書いてありますが、違います。(たぶん)

〉〉あくまでもにわか仕込みなので、間違いもあるかと思います。ご容赦を。
〉〉調べれば調べるほど、ウサギの迷宮にはまりそうな気がしました。奥が深い。

〉わたしもウサギの絵本にはまりそうな気がします。

どうぞどうぞ。どっぷりとはまってください。
そして絵本の会に乗り込んでください。
「ウサギ」と言えば「極楽トンボさん」と言われるようになったら、かっこいい。

〉〉それにしても、ネズミの種類(rodentia)は、ほ乳類の中で一番多い(1702種類)というのに、近縁のウサギ目(lagomorpha)はわずか80種類しかいない、というのは面白い。

〉えー、これでも種類が少ない方なのー?

だって、ゲッシ目は、桁が違いますよ?

〉Alison Uttley作、Margaret Tempest画のLittle Grey Rabbitシリーズは全部で30冊あって、邦訳もあるようです。けっこうおもしろそうです。知らなかったけど、「時の旅人」の作者でもあります。

〉Little Grey Rabbitシリーズ、あんまり図書館に所蔵されていないみたい。あ、どうしよ、あ、どうしよ。こんなの集め始めたらますます英語の勉強から遠ざかってしまいそうです。

英語の勉強されていたのですか?

〉ついでに、先日話題にしたバーニンガムの描くウサギをお目に掛けます。
[url:http://www.amazon.co.jp/Aldo-Red-Fox-Picture-Books/dp/0099185016/ref=sr_1_3?ie=UTF8&s=english-books&qid=1229799588&sr=1-3]

〉これ、Rabbitっていってるけど、Rabbitに見えないよねー。この人の描くRabbitってみんなこんな感じです。

区別して描く必要がなければ、区別しないのかもしれません。

それではでは。


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2881. Re: ウサギ問題、最終項

お名前: 主観の新茶
投稿日: 2008/12/22(00:12)

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極楽トンボさんたちへ。

新茶です。

また、関係なさそうな話題ですが。

因幡の白兎の話。
鳥取県ですね。

日本には、暖かい地方にいて、1年中、茶色いウサギと、冬は、保護色の白色に変化するウサギがいました。

古事記は、1年中茶色いウサギがいる地方の人達が、統治していた物語なのです。

この推測が正しいとすると、白いウサギは、茶色いウサギとは、別の種類だと思っていた、古代日本人もいたということになります。

同じ、ウサギ目ウサギ科ウサギ亜科ノウサギ類なのに。

もちろん、白いウサギの住む場所にいた古代日本人には、白いウサギは、珍しくも何もなかったのです。

色が違うだけで、同じウサギだと思っていた古代人もいると思われます。

以上のウサギの話は、もとより、北海道にいるウサギ目ナキウサギ科のエゾウサギと、奄美大島にいるウサギ目ウサギ科ムカシウサギ亜科のアマミノクロウサギを除外します。

ウサギは、昨今では、偽装肉に使われますが、古代人は、食べていたと思われます。
このウサギは、ワニ、つまり、さめを騙すわけですが、古事記のウサギは、なかなかに、自立精神を有するような気がします。
日本では、古代では、ウサギを飼育するということは、なかったと思われますが、これは、ウサギの自立精神というか、ノウサギhareは、生まれたときに開眼・歩行するなど、最初から、大人として自立していたからでしょう。

大人として自立という表現は、あまりに文学的で不正確かもしれませんが、家畜化には適さないのであって、逆に、アナウサギ類は、生まれたては、未熟で依存性が強く、その分、可塑性が大きいから、家畜化になじんだのでしょう。

私は、子供のころ、隣の家で飼っていたウサギを触っていましたが、もちろん、西洋アナウサギの末裔です。
ウサギは、病気など、意外に飼うのは、難しいような気がします。

ウサギ亜科の2種類のウサギの異同は、以上の論述から飛躍するように見えるかもしれませんが、環境による外形の差異が最重要というものではなく、太古からの分岐の歴史、生まれた直後に自立できるかなど生得的な生存条件の程度、生殖行動の内容、環境適応の状況、DNAの類似性などを総合して判断すべきだと、私なら、そのような観点から興味を持ちます。
しかし、それは、人それぞれでしょう。

今回の一連の投稿は、

酒井玲子さんという大学の教師の英語の本
古事記の原典
平凡社の大百科事典
などを参照しました。

ああ。これも、関係なさそうですが、古事記を見ると、「水」というのは、「淡水」を意味するのではないでしょうか。
「みづうみ」と「しおうみ」が区別されています。
また、万葉集には、「湯」、つまり、湯浴みや温泉のことに触れた記述があるようですが、日本人は、古代から、「湯」に関心を持ってきました。

関心を持てば、いい間違え、聞き間違えをしないような配慮があり、2つの概念は、似ても似つかない言葉に区別される。
西洋は、「湯」に「冷水」とまったく異なる概念としての、言葉の区別の必要性を感じなかったのでしょう。
しかし、狩猟民族の西洋人は、動物については、いい間違えのないよう、「去勢しないオス」「去勢したオス」「メス」「子供」などの区分をした概念が必要だったのです。
すべての動物についてでは、ありませんでしたが。

言葉は、必要性に応じて、考案されるものであるし、また、概念の切り取り方に、言語間で多少の齟齬があるのは、その環境等に照らし、むしろ、当たり前のことであるのです。

以上追記するにも、いろいろな文献を参照しているが、所詮は、私の意見にすぎないので、ほかの人がどのように思われようと、それは、かまいません。

                            それでは


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