カポーティがやってくる

[掲示板: 〈過去ログ〉PBの掲示板(ネタバレ可) -- 最新メッセージID: 1182 // 時刻: 2024/5/20(00:00)]

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774. カポーティがやってくる

お名前: Ryotasan
投稿日: 2006/9/15(11:16)

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作家トルーマン・カポーティの伝記映画 Capote が昨年の秋に米国で公開され、ことしの3月にアカデミー賞の主演男優賞を取りました。

9/30 (カポーティの誕生日) に、日本でもいくつかの大都市で先行上映が始まるようです。僕は日本の地方に住んでいるので、勿論この映画は観ていません。

内容は、カンザス州の田舎町で起きた殺人事件をカポーティが取材して実話小説 In Cold Blood [冷血] を書き上げる過程を描いているようです。

僕はアメリカ文学が専門ですが、カポーティの作品は二つしか読んでいません。それでこの機会に In Cold Blood と、映画の原作になった伝記ぐらいは読もうと思い立ちました。

In Cold Blood は非常に面白く、文章も美しくて読みやすく、一気に読めました。以前読んだことのある Other Voices, Other Rooms や、Breakfast at Tiffany's より読みやすかったです。探偵ものや犯罪もののぺーバーバックがお好きな方にはお薦めです。

伝記の方は、非常に長く、本自体が物理的に大きいので、通勤電車の中では読めず、まだ途中です。


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775. 質問: カポーティ作品のGR

お名前: Ryotasan
投稿日: 2006/9/15(11:26)

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肝心なことを書き忘れていました。

昔 Oxford University Press からカポーティの Breakfast at Fiffany's を1500語水準の英語で書き直した副読本が出ていました。Delta Readers というシリーズに属しており、日本で印刷された本です。実物は手元にあります。緑の表紙で、映画の写真が使われています。本文は71頁です。

そこで皆さんに質問です。とりあえず自分で1冊だけこの副読本を持っているのですが、現在このシリーズは絶版になっているようです。別なシリーズであらたに出版されているのか、絶版のままなのかなど、御存知のかたがいましたら教えて下さい。

カポーティ関連の雑談的な投稿も歓迎します。


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776. 【雑談】最近、アメリカ文学も読んでみたいと思っています

お名前: 間者猫 http://www.k2.dion.ne.jp/~spycat
投稿日: 2006/9/15(21:59)

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 はじめまして、間者猫(かんじゃねこ)と申します。
冷血は、最初結構読みやすそうだと思い読み始め、
半分ぐらいで犯人が分かってしまい、
きっとドンデン返しがあるに違いないと思って最後まで読んで・・・。
 私にとっては、最初読みやすく、だんだん分かりにくくなった珍しい1册です。
ほとんど文学作品なぞ読んだことがなかった(なにせ理系ですから)のですが、
多読を始めてから、原著で読めるようになり、最近ボチボチ文学作品にも手を出し始めました。トウェイン、フィッツジェラルド、ヘミングウェイ、スタインベック、サリンジャーあたりを読んでいきたいと思っています。
アレックス・ヘイリーのMalcomXやRootsも手元にありました、そういえば。
文学から”アメリカとは何ぞや?”を探りたいと思っています。
面白い本があったら是非ご紹介下さい。
では、失礼します。


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778. Re: 【雑談】最近、アメリカ文学も読んでみたいと思っています

お名前: Ryotasan
投稿日: 2006/9/17(08:42)

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間者猫さんの読書記録を拝見しました。

すごいですねー。日本の大学で英文学を専攻しているほとんど大学生の何倍も原書を読んでらっしゃる。アメリカ文学を専攻している平均的な大学生よりずっと多いと思います。

もうお気づきだと思いますが、短編や中編が凝った文体になりやすいのに対して、長編は勢いをもって書かれ、1冊あたりの情報量も多く、多読向きです。400頁を超える長編では、文体も流行作家に近くなることが多いです。これは一人の作家の短編・中編・長編にも言えます。ヘミングウェイなら、最も長い For Whom the Bell Tolls が最も多読向きです。題名が古風ですが中身は違います。

カポーティの In Cold Blood をもし再読なさるなら、文書を味わうことに力点を置いてみると、違った側面が見えてくるかもしれません。

あと、作家の名前を沢山出してらっしゃいますが、書ききれないので、個別にスレッドをたてて、ぼちぼち行きたいと思います。


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777. Re: カポーティがやってくる

お名前: チビママ http://lovely.de-blog.jp/
投稿日: 2006/9/17(07:34)

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Ryotasan さん はじめまして。 チビママといいます。
カポーティファンです!
若いころ、翻訳で読んで大好きな作家です。
多読を始めて、英語でも読んでみたいとアマゾンで探しても
あまり冊数はないようです。最近は人気がないのでしょうか。

買ったのは「 The Grass Harp 」(ISBN 0679745572)と
「A Christmas Memory,One Christmas,and The Thanksgiving Visitor」
(ISBN 0679602372)です。
これらは「In Cold Blood」とは違った感じの初期の作品で少年を中心に
書かれたものが多いです。(上の本は中篇一編とあと短編が載っています)
わたしはこのへんのものが好きです。

「In Cold Blood」は翻訳で読もうとして挫折した苦い過去が…

それからカポーティつながりで「 To Kill A Mokingbird 」読まれましたか?
これはとってもよかったです。ミステリあり、人種差別問題あり、成長小説
部分的なところもありです。登場人物のひとりが少年時代のカポーティが
モデルだそうです。

カポーティの映画は去年から見たいと思ってました。見られる状況だったら
見に行きます。


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779. Re: カポーティがやってくる

お名前: Ryotasan
投稿日: 2006/9/17(11:33)

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カポーティファンの"チビママ"さん、コメントをありがとうございます。

〉多読を始めて、英語でも読んでみたいとアマゾンで探しても
〉あまり冊数はないようです。最近は人気がないのでしょうか。

カポーティの英語は文学的なので、流行作家の作品を多読するように読むのは難しいと思います。アマゾンの米国本店<amazon.com>の方には揃っているようです。

初期作品は Other Voices と Tiffany's と、いくつかの短編を読んだだけですが、文章が美しく、内容も繊細ですね。発音に自身があって、自分で朗読もする人であれば原文も楽しんで読めると思います。

〉「In Cold Blood」は翻訳で読もうとして挫折した苦い過去が…

In Cold Blood の原文は、文学的な美しさを損なわないぎりぎりの範囲で、一般読者にも読みやすい文体に仕上げてあると思いますが、昔出ていた翻訳は文学的な訳文になっていたようですね。最近は新しい翻訳も出たと聞いています。

〉それからカポーティつながりで「 To Kill A Mokingbird 」読まれましたか?

はい。米国の学校の先生と話をする機会が時々あり、本の話題になると、この To Kill a Mockingbird [アラバマ物語] の話題が頻繁に出てくるので、7・8年ぐらいまえに読みました。自分たちの社会にある醜い側面に段々と気づいていく過程と、でもその社会や人々への愛情を感じることができ、日本でもっと読まれたら良い小説だと思いました。英語も読みやすく、多読向きです。

特に印象に残っているのは、読書に関する箇所です。指で文字を追いながら父親から読み聞かせをしてもらい、語り手の女の子は小学校入学前に本を読めるようになっているのですが、学校の先生には、そういう読み方をしないようにと言われてしまうところです。多読派と精読派の意見が衝突しているようで、面白かったです。


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