Re: 映画『メメント』について

[掲示板: 〈過去ログ〉PBの掲示板(ネタバレ可) -- 最新メッセージID: 1182 // 時刻: 2024/4/29(22:54)]

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21. Re: 映画『メメント』について

お名前: 杏樹
投稿日: 2003/7/29(01:01)

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やっぱりネタばれの広場はいいですね!
「メメント」はまず最初に見ると、レニーがどうやって犯人を探し出して殺すに至ったのかを逆にたどって見せている…という筋立てに見えます。そして最後(つまり時系列の最初)にたどり着くと、「そうではない」ことがわかる!
…これが第一のショックです。これで「おおー!」と思って終わり、でもオッケーなわけです。しかしこの映画、それでは終わらない仕掛けがしてあったんですね。1回見て終わらない人にはさらに迷宮へと迷い込む謎がいろいろと仕掛けてあったんです。それを追求していくとどんどんハマりこんでいく…。
もしかするとどこか奥深くに正解が隠されているのか、それとも見る人の解釈にゆだねられているのか、そういうことを考え出すとますます泥沼になっていく。

とりあえず、私はナタリーという人物の重要性は、単にレニーにテディが「ジョン・G」だと思わせるように仕向けた、ということよりもむしろナタリーはレニーを利用してテディを殺させたわけで、記憶障害のためにそういう策略にまんまと引っかかってしまったという恐ろしさを表していると思います。

それからジミーは「ジョン・G」ではないでしょう。その前に「ジョン・G」(と思われる人物)をすでに殺して「いい顔」した写真まで撮られてるんですから。
しかしその「いい顔」をもう一度みたいと言ったテディはわざとレニーのために「ジョン・G」らしき人物を探しているのか、ならばジミーが殺されることも折込済みだったのか…ああ、また謎が。

あと、マリコさんのいうように、レイプ事件の時に奥さんは死んでないですよね。やはりインシュリン注射で死んだということですか。ならばサミーという人物はまるきり存在していなかった、と。もともとそういう人物がいて、だんだん自分と混同していったとかいうことではなくて?

それからまだわからないのは、レニーがナタリーのバーでビールを飲まされた場面からナタリーの家へ行く場面が飛んでませんか?私はDVD持ってないので時系列で見られないんですが、上映順だとどの場面も前の場面につながるところでダブリがあるのに、そこだけダブリがないようですが。

とりあえずここまでにします。8月にはWOWOWで字幕で放送があるので、また見てみます。でもそのころにはこの話題も収束して、また出遅れ感想になるかなー。


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40. Re: 映画『メメント』について

お名前: 成雄
投稿日: 2003/7/31(00:38)

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こんばんは,杏樹さん。成雄です。

〉やっぱりネタばれの広場はいいですね!

ツッコミのやりがいが、あるんじゃないですか?
このスレッドに関わらず。本だったら杏樹さん、いっぱいありそうだから。

〉とりあえずここまでにします。8月にはWOWOWで字幕で放送があるので、また見てみます。でもそのころにはこの話題も収束して、また出遅れ感想になるかなー。

たぶんそうだと思います(^^)

ではまた。


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69. テディとナタリー

お名前: 杏樹
投稿日: 2003/8/2(22:52)

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話題が広がってどこに書いたらいいかわからないので、自分のレスへの返答レスのところにします。埋まってしまうかな?

テディは本当に警官だと思います。そして私はテディはレニーと観客にとって信用していい人物だと思います。というのは、映画の最後に謎解き種明かしをしてくれるのはテディだからです。レニーが「ジョン・G」をすでに殺していること、そのための情報、つまり警察の書類を渡したのがテディだということ。そしてテディはレニーがジョン・Gを殺したことを忘れてしまったことに失望したこと。この一連の告白は真実だと思います。でないと映画初見のいちばんのビックリのオチが意味のないものになってしまいます。そしてこの告白が真実なら、テディはレニーを助けている人物だということになります。

しかしレニーはそのテディを「信用してはいけない人物」に仕立て上げてしまいました。皆さんのおっしゃるように、自分の都合のいいように記憶を取捨選択しコントロールしてるわけです。「奴のウソを信じるな」と書けば10分後の自分がそれを信じることを知っているのです。自分の協力者を「信用しない」ようにしむけた、というところに意味があると思います。そこで観客はレニーと一緒にテディを疑いながら映画を見ていくことになる訳です。

また、テディがジミーの持ってきた20万ドルを狙っているようにはあまり見えませんでした。レニーがその車に乗ろうとした時の止め方が弱いんです。自分の車のキーを捜すほうが大切みたいです。本当に20万ドルを狙っていたならもっと必死にレニーを止めようとするんじゃないかと思うんですが。テディは本当にレニーがジミーの服を着てジミーの車に乗ってるのがヤバイからそれを止めようとしたんでしょう。その後刺青屋に追っかけてきて服を着替えろ、というのもそのためですし。

さて、ナタリーです。
ナタリーは明らかにレニーをだましています。わざとレニーに自分をなぐらせ、筆記用具を隠してレニーの記憶が消えるのを待って現れたり、テディのことを「ジョン・G」だと思わせるような資料を渡したり。成雄さんはナタリーの化粧に重点を置いて、ナタリーがレニーをだましたことについてほとんど問題にしていないないように思います。そういうところが「女に甘い」と言われる所以ではないでしょうか。

また、テディがレニーに協力する人間なら、ナタリーがヤバイ女だという忠告も真実だということになります。しかしレニーは自分のウソ−テディを信じるなという書き込み−を信じてテディの忠告を無視することにします。つまりテディとナタリーの写真の書き込みは両方とも誤りだったということになり、レニーはその誤りを信じて行動していたわけです。
そしてそれがナタリーの持ってきた情報を信じ、テディを殺すことにつながるのです。


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