語彙増強法の違いによって獲得される語彙力に違いが出るのでは

[掲示板: 〈過去ログ〉多読と英語学習・試験に関する掲示板 -- 最新メッセージID: 1756 // 時刻: 2024/4/28(07:40)]

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245. 語彙増強法の違いによって獲得される語彙力に違いが出るのでは

お名前: 極楽トンボ
投稿日: 2008/10/16(19:13)

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fionaさん、こんばんは。
極楽トンボでーす。

〉もし、母語の自然な読書のスタイルが、多読三原則を外れているなら、英語多読でも同じように、多読三原則を外れても良いようには思います。
〉でも、母語の自然な読書スタイルが、多読三原則に従ったものなら、多読三原則を外した読み方は、(その人の)自然な本の読み方ではない可能性が大きいのではないでしょうか。

多読三原則向きの本とそうでない本って確実にあると思います。また、本を読む目的が異なれば、同じ本を読むにしても多読三原則など守ってられるか!というケースもあるかと思います。つまり、多読三原則に則った読書も、そうでない読書も、とくに不自然とまでは言えないわけです。ましてや、個人の読書生活史によって自然かどうか判断できるようなことではないと思います。ですからわたしは、多読三原則は、ただ単に、読書を通じた外国語の修得の方法的理念にすぎないと考えざるを得ないと思います。

いずれにせよ、多読三原則で語彙を増強できるという前提にたった上で、これをそれ以外の語彙増強法といろいろな面から比較してみる作業がこれから必要になってくるだろうなと思います。なにしろ、わたしにはまだ多読で培う語彙力なんてぜんぜん実感できていないのですから。迷うところです。だから、オレンジさんをはじめ、単語帳で語彙増強を志しているみなさんに、単語帳で培った語彙力と多読で培った語彙力との違いを報告してくださると助かります。

こういう英語に接したり用いる局面ではこういう語彙増強法で増強した語彙が役に立ったけど、別の局面では別の語彙増強法で身につけた語彙の方が役に立ったなんていう報告があったら読みたいです。たとえば、会話の局面と、報道に接する局面なんか違いがあるのでは。


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263. Re: 多読三原則、外国語の習得の方法にすぎない?

お名前: fiona
投稿日: 2008/10/18(19:58)

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極楽トンボさん、今晩は。

多読三原則向きでない本、どんな本かなあと考えてみたのですが、思い当たりませんでした。
一応、日本語の本で…考えてみましたが(英語のものは読んだ量が少ないので)。

ゆっくり精読する本はあるにしても、辞書を引いたり、分からない部分を調べながら読むような本は、特に思い当たりません(特別な場合を除く)。
辞書を引き、分からないことを調べないと読めない本って、今の自分には難しすぎて合っていないものなので、普通は読みません。
そのような場合は、たいてい、同じ内容を、もっと易しく書いたものか、入門書から順に読みます。
これは、人によって違うのかも知れませんが…。

そのような本を無理にでも読まないといけない場合、また、普通に読める本を調べながら読むような場合は、特別な場合ではないかと思います。
例えば、テストがあるとか、レポートを書かないといけないとか、仕事上すぐに必要だとか。
このような場合は、辞書を引いたり、いろいろ調べながら読むでしょうね。

そう言う必要もないのに、辞書を引いたり、調べながら読む。
やって、良い悪いは別として、小説なら、中身を味わえないし、○×新書みたいなのだと、余計に内容がつかめなくなりそうな気もするし(細かいところに意識が行き過ぎて)、
流れをあまりにぶつ切れにして読むのは、普通の読み方でないように思います。
(ただ、中には、きちんとすべて調べながら読むのが普通、と言う方もあるので、すべての人がこうであると言うわけではありません)

英語を多読するとき、何も、無理に特別な読み方をしなくても良いのではないか…と思ったのですが。

場合によっては、辞書を引いたり、何かを調べることもあるかもしれません。
でも、英語多読量が数千万語になっても、基本的には「多読三原則」に沿った読み方をするのが普通なのではないか。
と言うより、自然とそう言う読み方をするのではないかと思っています。
どうなんでしょう?

ではでは。


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299. Re: 多読三原則、外国語の習得の方法にすぎない?

お名前: 極楽トンボ
投稿日: 2008/10/23(15:28)

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fionaさん、すこし遅くなりましたが、極楽トンボのお返事です。

多読三原則向きではない本というのは、何も辞書を引いたり参考書を参照することを要求するような本のことを念頭においているわけではありません。皆さん本を読むときに、本を読みながら考えちゃうことってあるでしょ、考えながら本を読んでいたら、前後読みたいところに飛んで読んだりすることもあるかわりに、読みたいところを考えながらじっくりよんでしまうこともあるのではないでしょうか?わたしは、本を読むときに大事だと思うところや、好きなところを探して、そこを何度もじっくりと意味をよく考えながら読むのが好きです。これって、わからないところは飛ばして読むというSSS多読第二原則に反しているような気がします。

三原則の中でわたしが苦痛なく守れるのは辞書を引かないことだけです。投げ技はできません。でも、200頁くらいだったらわからなくても最後のページまで目を通すくらいはできます。読み飛ばしも苦痛ですが、なんとかやろうと思えばできるようになりました。

いま、レインボウマジックの56巻を読んでいます。YL2.5とされる本ですが、読み飛ばしの術を使って読むと、やっとあらすじがたどれる程度に、ぼやーんとぼやけてしまい、楽しめないので、ものすごくフラストレーションがたまります。これを、こころの和訳マシーンが発動しない程度にゆっくりと読み、その際、読み飛ばしたら意味がつかめなくなるところがどこか確定した上で、返り読みをしない程度にじっくり意味内容を把握するような読み方で読むと飛躍的に解像度が上がります。

このとき、わたしは単語の順番を入れ替えながら和訳するようなことはしていないと思いますが、読み飛ばしたら意味がつかめなくなりそうな箇所に気をつけながら意味を把握する過程で、どうしても文法的分析の真似事をしているのではないかと恐れています。これでは、いかんのではないかなあーと思うのですが、レインボウマジックもたくさん読むと面白くなってきて、あらすじだけわかれば結構、はい次、というわけになかなか参りません。最初はそういうつもりでレインボウマジックを選んだんですけどね。下手をすると、まず一回目は飛ばし読みだけで読み、次に読み飛ばしではよくわからなかった箇所を重点的に読むという、多読だかなんだかわかんない読み方をしたりしてます。

レインボウマジックは、皆さんご承知の通り、妖精界の王様と悪い妖精ジャックフロストとの抗争を、妖精の王様の味方をしてゴブリンたちと戦う女の子二人組の眼から描いた物語です。あんなにおびただしいヴァリエーションが作れるくらいですから、レインボウマジックの物語はかなり骨組みがしっかりできていると思います。

それで、レインボウマジックもだんだん様子がわかってくると、いろいろ疑問が浮かんでくるわけです。ジャックフロストは妖精の王様と戦ったら負けることがわかっているのに、それにもかかわらずなぜ反逆するのだろうか?ジャックフロストおよび、彼のゴブリンたちは愚昧で卑劣で無力なものたちのように描かれているのに、ときどき、えらくかっこよく描かれることもあるのはどうしてだろうか?逆によい子ちゃんのはずの女の子たちや妖精たちもけっこうエグイ手口でゴブリンたちをやっつけたりしているのはなぜなのだろうか?女の子二人組みも妖精たちもみんなすごく似通っていて、千篇一律なのに、うちの幼稚園のむすめはそれらの絵の一つ一つに異常に反応するのはどうしてだろうか?すると、解像度をあげて読みたい箇所が増えてきてしまって飛ばし読みで一丁上がりと言うわけにはいかないのです。

まーこれは単に、わたしがレインボウマジックを読むにはまだ時期尚早であるということなのかもしれませんが、そういう指摘に対しては、レインボウマジックくらい読ましてくれよーと、弱弱しくお答えするほかありません。

そういうわけで、わたしにとって、読み飛ばしてもまったく気にならない本と、読み飛ばしたら楽しめない本との2種類があるわけです。日刊ゲンダイは前者、レインボウマジックは最初の15冊くらいまでは前者だったのですが、だんだん後者になってきてしまって困っています。


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302. Re: 「分からないところは、飛ばす」について

お名前: fiona
投稿日: 2008/10/23(17:14)

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極楽トンボさん、今晩は。

私は、「多読三原則には合わない」、という場合、
「いろんなことを調べたり、文法解析をしたりして」読むのかと思っていました。
失礼しました。

極楽トンボさんの読み方、私個人は、「分からないところは飛ばす」に反しているとは思いません。
単に、じっくり読んでいるだけだと思います。
「多読」の中の「精読」か、それに近い読み方をされているのではないでしょうか。
そのほうが、楽しく読めるようなら別に良いのではないかと(個人的)には思います。

また、「分からないところは飛ばす」は、「読み飛ばす」、ではないと思っています。
この原則に反することとは、「わからない単語にこだわる」「(内容ではなく、語学的に)分からない部分にこだわって、場合によっては文法解析などをする」、
と言うようなことではないでしょうか。
別の言い方をすると、日本語ではしないような、分からない語、部分への「変なこだわり」をすることではないでしょうか。
(人によって、意見が違うかも知れません)

日本語でも、粗めにどんどん読むのが好きな人と、ゆっくり、じっくりと読むのが好きな人とがいます。英語でも同じだと思います。
このあたりは、個人の好みや趣味の問題では…?

ではでは


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306. 「わからないところは飛ばす」について

お名前: 杏樹
投稿日: 2008/10/23(22:16)

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極楽トンボさん、こんにちは。

私も極楽トンボさんの読み方は多読三原則に反している、とは言えないと思います。
去年10月に800万語通過してその時の報告に書いたことですが、そのころ私はロマンス本でPBを何冊も読んでいました。読めるようになったのは、どんどん飛ばしていたからです。1行や2行どころか、数ページでもわからないまま平気で飛ばしていました。
しかし800万語通過本は「ダレン・シャン」でした。ずっと前に読みかけて、難しくて止まっていたのを一気に最後まで読んだのです。それでもけっこう難しくて、すらすらといは行きませんでした。わからないところもたくさんありました。そのとき、ロマンス本のような飛ばし方で読んでいたら内容がつかみにくい、わかりにくいことに気がつきました。それで、もっとゆっくりじっくり読んでみることにしました。わかりにくいところをすっ飛ばさないでゆっくり丁寧に読んでみると、けっこうわかってくるのです。

それで私はこういう読み方が「多読的精読」ではないかという報告をしました。辞書は引いてませんし、和訳してませんし、丁寧に読んでるだけで、無理はしてません。ゆっくり読んでもわからないところはわからないので、そういうところは飛ばします。完璧100パーセントわからなくてもいいんですから。

こういう読み方に気がついたのも、児童書が苦手で、児童書をあまり読まずに無理矢理PBを読み続けて読めるようになったPBの先輩が、PBは1ページや2ページ飛ばしても、1章や2章飛ばしても読める、でも児童書はそんな飛ばし方をしたらわからないから読めないと言っていたのです。
ですから児童書の方がPBよりも丁寧に読んだほうがいい、ということがあるようです。どんな飛ばし方をするかは、自分が納得すればそれでいいんじゃないでしょうか。


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292. Re: 語彙増強法の違いによって獲得される語彙力に違いが出るのでは

お名前: Ry0tasan http://tadoten.blog122.fc2.com
投稿日: 2008/10/21(08:42)

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極楽トンボさん、
横から失礼します。

多読を始める前に単語の暗記をしたことのある人は沢山いるはずです。
その体験をつきあわせてみると、
何らかの発見があるかもしれませんね。

僕も昔やったことはあります。
日本語訳とつなげて1000語までやり、
それ以上は続きませんでした。
そのとき暗記した訳語をふりかえって見ると、
あまり正確とは言えません。
多読を通しての矯正が必要だったし、
英文を読んでいるときに訳語がポップアップしてくると読む速度が上がらないので、
その癖が無くなるまで努力が必要でした。
最初から多読を通して英単語を理解する方法の方が正確だし、
矯正にかかる時間を考えれば効率面でもそんなに劣ることはないと感じるようになりました。
そうなるまで10年ぐらいかかったと思います。

それから、
作文に必要な語彙力と、
読書に必要な語彙力は、
分けて考える方が実際的だと僕は思っています。
どちらも多読で思っていますが。


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301. Re: 語彙増強法の違いによって獲得される語彙力に違いが出るのでは

お名前: 極楽トンボ
投稿日: 2008/10/23(16:50)

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"Ry0tasan"さんは[url:kb:292]で書きました:
〉極楽トンボさん、
〉横から失礼します。

Ry0tasan、こんにちわ、極楽トンボです!

わたし、影響を受けやすいほうなので、オレンジさんの投稿を読んだら、DUOに興味がでてしまって、ブッククラブの帰りに本屋でDUOを購入してしまったのです(Oh!Mah!Ah!さんの英語喉は店頭になかったので未購入です)。掲示板のみなさんには内緒でこっそりやってみようかなと思っていたら、Ry0tasanさんにお便りいただきました。わたしがDUOに手を出すなんて、なんでわかったんですか?

〉僕も昔やったことはあります。
〉日本語訳とつなげて1000語までやり、
〉それ以上は続きませんでした。
〉そのとき暗記した訳語をふりかえって見ると、
〉あまり正確とは言えません。
〉多読を通しての矯正が必要だったし、
〉英文を読んでいるときに訳語がポップアップしてくると読む速度が上がらないので、
〉その癖が無くなるまで努力が必要でした。
〉最初から多読を通して英単語を理解する方法の方が正確だし、
〉矯正にかかる時間を考えれば効率面でもそんなに劣ることはないと感じるようになりました。
〉そうなるまで10年ぐらいかかったと思います。

こわーい副作用があるということですね。DUOは、新聞やニュースに出てくる語彙や抽象的な概念語が主です。レインボウマジックにでてくるようなネイティブにとって身近な語彙って、外国人には使いこなせない語彙が多いので、そういう語彙を多読によって身につけるというのは非常に理にかなっていると思います。しかし、新聞報道に出てくる語彙は、抽象的な概念語が多いので、単語集で覚えてもあまり害がないのではなかろうかと愚考した次第。また、大学受験以来、英語の勉強は実質的に多読が初めてのわたしでも、けっこう知っている単語が多かったのは意外でした。これならDUOを覚えるのはそんなに大変じゃないぞ、と意気込んでいたところでした。修正するのにRyotasanでも十年かかるんじゃあ、わたしなんざ生きてる間に修正する見込みがありません。うーん、やっぱやめようかなあ。

〉それから、
〉作文に必要な語彙力と、
〉読書に必要な語彙力は、
〉分けて考える方が実際的だと僕は思っています。
〉どちらも多読で思っていますが。

わたしも中国語学習の経験から、なんとなくそう思っていました。作文時の語彙力は、運用する力が必要であり、読書時の語彙力は運用するほどの力がなくてもいいということでしょうか。でも、酒井先生のブログなど見てると、そういう分け方を否定しているように見えます。一つの単語の背後にどれだけの英語の海を感じることができるかが勝負だとすれば、作文などに運用できるほどの語彙の力がないと、読書も本当の読書にならないような印象を受けます。酒井先生の議論から受けるわたしの印象が酒井先生の議論をどれだけ忠実になぞっているかはよくわかりませんが、作文や読書に必要な語彙がどのようなものであるか、わたしの考えは揺らいでおります。

オレンジ方式でDUOでもやってみようかと思ったのも、単語集で単語の和訳を覚えるのはよくないことと知りつつ、でもある程度語彙がなければ多読はスムースに進まないのではないかと思うからです。VOAスペシャルから、本格的なニュースにうつるにはどうしたらいいか、英字紙などを多読するにはどうしたらいいのか、これはやってみる価値があるかもしれないと思ったわけです。ある程度語彙を身につけておいてから、多読で和臭を拭い去ればよいと考えたのです。


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[喜] 305. Re: 語彙増強法の違いによって獲得される語彙力に違いが出るのでは

お名前: まりあ@SSS http://buhimaman.at.webry.info/
投稿日: 2008/10/23(18:46)

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Ry0tasan、極楽トンボさん、こんにちは。 まりあ@SSSです。

〉〉そのとき暗記した訳語をふりかえって見ると、
〉〉あまり正確とは言えません。

   どんな辞書も単語帳も、宿命的に訳語が正確ということは
   あり得ないと思います。
   2つの言語を「語」単位で対応させることには無理があると
   思うからです。

   緑=green は誤りではありませんが、緑は若葉とかみずみず
   しさをイメージするのに対して、green は鼻くそとか、べとべとの
   モンスターとか、嫉妬に狂った眼差しとか、嫌なものを連想しや
   すい言葉です。訳語としての対応にはさほどの誤差がなくても、
   その単語に結びつくイメージが正反対だったりすることはしじゅう
   あります。

   脊索動物門哺乳綱齧歯目キヌゲネズミ亜科というような、
   学術用語で、各国がまったく同一のものを指し示すように
   言葉の定義をしかるべき機関が定めているとか、衆議院・
   参議院とか各国の行政組織の呼び方など、外務省や報道機関
   が訳語のガイドラインを定めている、あるいは集積回路など
   IT関連の言葉で、これは誰がリードしているのか知りませんが
   英語での定義をそのままもってこないとコンピューターが
   動かないといった特殊事情があって訳語が集約される事情が
   あるもの、など訳語がニュアンスを含んでは言葉として
   成り立たない特殊な事情がある場合は例外となりますね。
   こうした専門用語は、専門用語辞典で学べると思います。

〉〉多読を通しての矯正が必要だったし、
〉〉英文を読んでいるときに訳語がポップアップしてくると読む速度が上がらないので、
〉〉その癖が無くなるまで努力が必要でした。

   そういうものの存在があるかどうかは別として、みなさんの憧れる
   「英語脳」「英語回路」獲得への回り道! 

〉〉最初から多読を通して英単語を理解する方法の方が正確だし、
〉〉矯正にかかる時間を考えれば効率面でもそんなに劣ることはないと感じるようになりました。

   まさに急がば回れ!ですね。

〉こわーい副作用があるということですね。

   副作用で済めばいいですが、一生ペーパーバックを読める
   ようにならなかった人がほとんどでしょう?
   多読でペーパーバックが読めるようになったタドキスト
   仲間は何十人も知っていますが、「DUO単完全暗記でR・パーカー
   が読めた!」とかいう人知りません..      ↑
                           ↑
                  PBとしてはかなりやさしい部類             

〉また、大学受験以来、英語の勉強は実質的に多読が初めてのわたしでも、
〉けっこう知っている単語が多かったのは意外でした。これならDUOを覚え
〉るのはそんなに大変じゃないぞ、と意気込んでいたところでした。

   昔は英語の勉強というと単語の暗記くらいしかなく、イディオム
   とか慣用表現などという用語すらなかったので、若さに任せて
   7,000語くらい叩き込んでいましたけど、Magic Tree House に
   手こずりました。

   DUOを覚えるのは簡単でも、覚えて本が読めないと意味が
   ありません...

〉修正するのにRyotasanでも十年かかるんじゃあ、わたしなんざ生きてる
〉間に修正する見込みがありません。うーん、やっぱやめようかなあ。

   やめておくことをお薦め。時間は大切です。

〉〉それから、
〉〉作文に必要な語彙力と、
〉〉読書に必要な語彙力は、
〉〉分けて考える方が実際的だと僕は思っています。
〉〉どちらも多読で思っていますが。

〉酒井先生のブログなど見てると、そういう分け方を否定しているように
〉見えます。一つの単語の背後にどれだけの英語の海を感じることができる
〉かが勝負だとすれば、作文などに運用できるほどの語彙の力がないと、
〉読書も本当の読書にならないような印象を受けます。

   読書の場合は物語全体から、英語の海が見えてくるので、
   最初から単語の背後まで見えている必要はありません。

   単語を正しく覚えて読書ができるようになるのではなく、読書する
   ことでひとつひとつ単語の背景が見えてくるのです。

   Ry0tasanは、運用語彙(使いこなせるレベルに理解=作文に必要)
   と認識語彙(おぼろげに把握=読書は可能)という差について
   おっしゃりたかったのではないかな? 

   最終的には、かなりの部分が運用語彙レベルの状態で読書しない
   と本当の読書ではないといえるでしょうが、日本語でもある程度は
   認識語彙レベルで読書するのが普通です。たくさん読んで認識語彙が
   運用語彙に昇華します。いきなり運用語彙をふやしてから読書を
   はじめるというわけにはいきません。

 
〉でもある程度語彙がなければ多読はスムースに進まないのではないかと
〉思うからです。VOAスペシャルから、本格的なニュースにうつるにはどう
〉したらいいか、英字紙などを多読するにはどうしたらいいのか、

   今なら金融危機とか、大統領選挙とか大事件が起きたときから
   それ関連のニュースを毎日追っていけば、同じような単語が繰り
   返され、少しずつ変化していきますから語彙も無理なく増えていくと
   思いますが。
   もちろん新聞にも目を通して、「あの話しね」とピンと来るよう
   アンテナをたてておいて、ですが。

Happy Reading!


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314. Re: 語彙増強法の違いによって獲得される語彙力に違いが出るのでは

お名前: Ry0tasan http://tadoten.blog122.fc2.com
投稿日: 2008/10/25(09:23)

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しばらく書き込みできなかったんですが、
極楽トンボさん、
おはようございます。

〉"Ry0tasan"さんは[url:kb:292]で書きました:
〉〉極楽トンボさん、
〉〉横から失礼します。

〉Ry0tasan、こんにちわ、極楽トンボです!

〉わたし、影響を受けやすいほうなので、オレンジさんの投稿を読んだら、DUOに興味がでてしまって、ブッククラブの帰りに本屋でDUOを購入してしまったのです(Oh!Mah!Ah!さんの英語喉は店頭になかったので未購入です)。掲示板のみなさんには内緒でこっそりやってみようかなと思っていたら、Ry0tasanさんにお便りいただきました。わたしがDUOに手を出すなんて、なんでわかったんですか?

いえ、
特に誰か特定の人のことを想定して書いたわけではありません。
日本語で英語を身につけようとしている人なら、
この種の疑問が気になる時期は必ずあるので書いただけです。

どういう方法でも、
自分で実際にやってみないと、
本当の効果や副作用は分かりません。
長期的な影響は、
長期的に経験してみないと分かりません。

〉〉僕も昔やったことはあります。
〉〉日本語訳とつなげて1000語までやり、
〉〉それ以上は続きませんでした。
〉〉そのとき暗記した訳語をふりかえって見ると、
〉〉あまり正確とは言えません。
〉〉多読を通しての矯正が必要だったし、
〉〉英文を読んでいるときに訳語がポップアップしてくると読む速度が上がらないので、
〉〉その癖が無くなるまで努力が必要でした。
〉〉最初から多読を通して英単語を理解する方法の方が正確だし、
〉〉矯正にかかる時間を考えれば効率面でもそんなに劣ることはないと感じるようになりました。
〉〉そうなるまで10年ぐらいかかったと思います。

〉こわーい副作用があるということですね。DUOは、新聞やニュースに出てくる語彙や抽象的な概念語が主です。レインボウマジックにでてくるようなネイティブにとって身近な語彙って、外国人には使いこなせない語彙が多いので、そういう語彙を多読によって身につけるというのは非常に理にかなっていると思います。しかし、新聞報道に出てくる語彙は、抽象的な概念語が多いので、単語集で覚えてもあまり害がないのではなかろうかと愚考した次第。また、大学受験以来、英語の勉強は実質的に多読が初めてのわたしでも、けっこう知っている単語が多かったのは意外でした。これならDUOを覚えるのはそんなに大変じゃないぞ、と意気込んでいたところでした。修正するのにRyotasanでも十年かかるんじゃあ、わたしなんざ生きてる間に修正する見込みがありません。うーん、やっぱやめようかなあ。

どのくらい一生懸命にやるかでも後への影響は違います。
訳語の選択肢を示されて何とか正解を選べる程度でとどめれば、
それほど影響は出ないかもしれません。
自動的にポップアップしてくるまでやると、
英文を読む時間が倍ちかくかかるようになるので、
読む速度があがらなくなります。
結果的に、
多読を通して未知語に何度も出会うことが難しくなり、
多読で語彙力をつけることが難しくなるように思えるんです。

時事的な英語に関しては、
Time を10年以上読み続けた経験をふまえて、
背景知識で理解できるのではという気がしていることを、
別のところでも書きました。

日本の小学3年生に読めない新聞記事を、
高校3年生が読めるのは、
日本語で単語の暗記をしたからではなく、
実生活やテレビやさまざまな科目の勉強を通して得た背景知識のためかもしれません。

〉〉それから、
〉〉作文に必要な語彙力と、
〉〉読書に必要な語彙力は、
〉〉分けて考える方が実際的だと僕は思っています。
〉〉どちらも多読で思っていますが。

〉わたしも中国語学習の経験から、なんとなくそう思っていました。作文時の語彙力は、運用する力が必要であり、読書時の語彙力は運用するほどの力がなくてもいいということでしょうか。でも、酒井先生のブログなど見てると、そういう分け方を否定しているように見えます。一つの単語の背後にどれだけの英語の海を感じることができるかが勝負だとすれば、作文などに運用できるほどの語彙の力がないと、読書も本当の読書にならないような印象を受けます。酒井先生の議論から受けるわたしの印象が酒井先生の議論をどれだけ忠実になぞっているかはよくわかりませんが、作文や読書に必要な語彙がどのようなものであるか、わたしの考えは揺らいでおります。

作文に必要な語彙はそんなに多くないと思います。
実用的な文章なら1000語の使いこなしで書けるし、
Graded Reader を読めば分かる通り、
物語だって書けます。
(使いこなせるぐらい熟知していればの話ですが。)

読書に必要な語彙は無限にありそうに思えますが、
背景知識を使って類推しながら読んでも理解できるし、
そうやって読んで行けば、
語彙も増えるように思うんです。

〉オレンジ方式でDUOでもやってみようかと思ったのも、単語集で単語の和訳を覚えるのはよくないことと知りつつ、でもある程度語彙がなければ多読はスムースに進まないのではないかと思うからです。VOAスペシャルから、本格的なニュースにうつるにはどうしたらいいか、英字紙などを多読するにはどうしたらいいのか、これはやってみる価値があるかもしれないと思ったわけです。ある程度語彙を身につけておいてから、多読で和臭を拭い去ればよいと考えたのです。

どんな方法でも自分でやってみなければ自分に対する効果は分かりませんから、
僕も断定的なことは言えません。

この投稿でも、
特定の方法を勧めているわけではないのです。
やってみて感じたことを書いているだけです。

それから、
多読と語彙と辞書の関係について、
まりあさんの新しい本は詳しく分かり易く説明してありますね。

まとまらないですが、
家族が起きて来たので、
ここで切ります。(^-^;)


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339. Re: 語彙増強法の違いによって獲得される語彙力に違いが出るのでは

お名前: オレンジ
投稿日: 2008/10/26(13:13)

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〉〉極楽トンボさん、
〉〉横から失礼します。

〉Ry0tasan、こんにちわ、極楽トンボです!

極楽トンボさん、こんにちは。オレンジです。部分レスです。

〉わたし、影響を受けやすいほうなので、オレンジさんの投稿を読んだら、DUOに興味がでてしまって、ブッククラブの帰りに本屋でDUOを購入してしまったのです(Oh!Mah!Ah!さんの英語喉は店頭になかったので未購入です)。掲示板のみなさんには内緒でこっそりやってみようかなと思っていたら、Ry0tasanさんにお便りいただきました。わたしがDUOに手を出すなんて、なんでわかったんですか?

〉〉僕も昔やったことはあります。
〉〉日本語訳とつなげて1000語までやり、
〉〉それ以上は続きませんでした。
〉〉そのとき暗記した訳語をふりかえって見ると、
〉〉あまり正確とは言えません。
〉〉多読を通しての矯正が必要だったし、
〉〉英文を読んでいるときに訳語がポップアップしてくると読む速度が上がらないので、
〉〉その癖が無くなるまで努力が必要でした。
〉〉最初から多読を通して英単語を理解する方法の方が正確だし、
〉〉矯正にかかる時間を考えれば効率面でもそんなに劣ることはないと感じるようになりました。
〉〉そうなるまで10年ぐらいかかったと思います。

〉こわーい副作用があるということですね。DUOは、新聞やニュースに出てくる語彙や抽象的な概念語が主です。レインボウマジックにでてくるようなネイティブにとって身近な語彙って、外国人には使いこなせない語彙が多いので、そういう語彙を多読によって身につけるというのは非常に理にかなっていると思います。しかし、新聞報道に出てくる語彙は、抽象的な概念語が多いので、単語集で覚えてもあまり害がないのではなかろうかと愚考した次第。また、大学受験以来、英語の勉強は実質的に多読が初めてのわたしでも、けっこう知っている単語が多かったのは意外でした。これならDUOを覚えるのはそんなに大変じゃないぞ、と意気込んでいたところでした。修正するのにRyotasanでも十年かかるんじゃあ、わたしなんざ生きてる間に修正する見込みがありません。うーん、やっぱやめようかなあ。

〉〉それから、
〉〉作文に必要な語彙力と、
〉〉読書に必要な語彙力は、
〉〉分けて考える方が実際的だと僕は思っています。
〉〉どちらも多読で思っていますが。

〉わたしも中国語学習の経験から、なんとなくそう思っていました。作文時の語彙力は、運用する力が必要であり、読書時の語彙力は運用するほどの力がなくてもいいということでしょうか。でも、酒井先生のブログなど見てると、そういう分け方を否定しているように見えます。一つの単語の背後にどれだけの英語の海を感じることができるかが勝負だとすれば、作文などに運用できるほどの語彙の力がないと、読書も本当の読書にならないような印象を受けます。酒井先生の議論から受けるわたしの印象が酒井先生の議論をどれだけ忠実になぞっているかはよくわかりませんが、作文や読書に必要な語彙がどのようなものであるか、わたしの考えは揺らいでおります。

〉オレンジ方式でDUOでもやってみようかと思ったのも、単語集で単語の和訳を覚えるのはよくないことと知りつつ、でもある程度語彙がなければ多読はスムースに進まないのではないかと思うからです。VOAスペシャルから、本格的なニュースにうつるにはどうしたらいいか、英字紙などを多読するにはどうしたらいいのか、これはやってみる価値があるかもしれないと思ったわけです。ある程度語彙を身につけておいてから、多読で和臭を拭い去ればよいと考えたのです。

英字新聞が読みたいのであれば、Daily Yomiuriがお勧めです。新聞だから難しいとお思いでしょうが、Daily Yomiuriは全然簡単です。もし、英単語力が足りなくて、Daily Yomiuriが読めないのであれば、読売新聞の同じ記事を読んだ後にDaily Yomiuriを読めばいいと思います(パンダ読みの変形です)。また、英単語力があるけれど、背景知識がなくて読めない場合は、テレビのニュースで背景知識を知っておくと読みやすくなると思います。僕の主観ですが、新聞の読みやすさはDaily Yomiuri<Japan Times(コラム)<Japan Timesだと思います。ご参考までに。

余談ですが、"オレンジ方式"って言われてうれしいです!

Happy Reading!!


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