私の100万語(7)−風邪の日のなぐさみ

[掲示板: 〈過去ログ〉ときどき投稿したい方の広場 -- 最新メッセージID: 2031 // 時刻: 2024/5/15(02:02)]

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1571. 私の100万語(7)−風邪の日のなぐさみ

お名前: ウルトラQの母
投稿日: 2004/4/8(11:13)

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カゼをひいて体調が悪く、午前中は医者に行ったのですが、2時間ぐらい待たされ、帰宅してからはふとんの中でうだうだと寝たり起きたりして1日を過ごしました。医者の順番待ちの間と、ふとんの中でぬくぬくと、グレーディッド・リーディングを楽しみました。カゼで頭がはっきりしないような時に、グレーディッド・リーディング(のあんまりレベルの高くないやつ)って丁度いいかも…。楽に読めて、しかも、1冊が薄い…。

結局1日で4冊読んでしまいました。

25. 12月20日(日):Just Good Friends (CER3):1300語:16000語: 253900語: ☆☆☆☆:英語教師の主人公がボーイフレンドと「ただの友達」のはずの元教え子のイタリア人の別荘を借りて休暇を過ごすところから、ごちゃごちゃとしてくる。このイタリア人は「イギリス贔屓」で、妻はイギリス人。「主人公のイギリス♀+そのボーイフレンドのイギリス♂」「主人公の元教え子のイタリア♂+その妻のイギリス♀」。そして友達のはずの「主人公のイギリス♀+元教え子のイタリア♂」ってのが、まあ色々と心理的に揺れ動くのです。その微妙な「揺れ」がなかなかに楽しめま す。面白かったのは、主人公のイギリス人カップルにおいては料理を担当してるのはいつも♂。そして、一昔前なら「複数の異性に惹かれるのは男の特性」だったのに、この本では「女の特性」だったりしてること。世の中変わったのね〜。

26. 12月20日(日):Double Cross (CER3):1300語:16000語: 269900語:☆☆☆☆:スウェーデンの女性諜報部員が主人公のハラハラ・ドキドキのスリラー。舞台設定もスカンジナ半島から南アフリカまですごい速度で展開する。いやぁ、諜報部員って大変なお仕事ですねぇ。イギリスのMI5の元長官が女性だった(007はその点では
「実話」だったのか?)という新聞記事が出た時も驚いたが、女性もこういう世界でも活躍するようになったのねぇ。エキサイティングかもしれないけど、着実に寿命が縮みそうな仕事だなぁ…と思いました。

27. 12月20日(日):A Matter of Chance(CER4):1900語:17000語: 286900語:☆☆☆☆:たまたま古〜い建物の屋根から瓦が落ちて、たまたまそこを歩いていて、たまたまそれが額に当たって妻が死んでしまった…。まぁ、世の中「たまたま」で成り立っているのだけれど…。その妻が忘れられず、2人で移り住んだイタリアに住み
つづける主人公が新しい恋に出会うのだけれど、これがまた波乱万丈…。これもアップテンポで楽しめます。

28.12月20日(日):The Love of a King(OBW2):700語:7400語: 294300語:☆☆☆☆:
「王冠をかけた恋」で知られるエドワード8世とシンプソン夫人の物語。いや〜、たったの700語でよくこれだけ「読ませる」ものだなぁ…。しかし、シンプソン夫人、最初の夫であるスペンサー卿からDV(ドメスティック・バイオレンス)にあってたとは知らなんだ。DVは貧富の差、出身階層の差、人種の差を問わず、広く存在する…というのは本当なのね。こういう上流社会の「恥部」のようなもの、日本でこの手の話を書いたら、きっと割愛するよね。こういうとこもキッチリ書くのがイギリス的で良いなぁ…と思いました。

4冊読んでみましたが、なんだか「英語の難易度」の違いってのは、ちっとも感じないなぁ。使用単語数が少ないから読みにくいとか簡単とか、あんまり感じない。

まぁ、私の場合だと、今回読んだもののうち一番難しいレベルでも知らない単語はほぼない訳ですが、それにしても、「自然な英語で書かれた物」というのは、「す〜っ」と読めるもんなんですね。

文章の良さは語彙の多寡ではなく「自然さ」なのかな? もちろん語彙が多ければより複雑なことを表現できるとしても、それを「簡単な表現」で置き換えても、ちゃんと「話しは分かる」ってことよね。

語彙を増やすのは大切ではあるけれど、語彙が「自然な流れ」で使えるってのが、もっと大事なんだなぁ…としみじみ思ったのでありました。


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1572. Re: 私の100万語(8)−「古典」「名作」を手軽に読む

お名前: ウルトラQの母
投稿日: 2004/4/8(11:15)

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これまで読んできた中で私の「好み」のものは、ケンブリッジ大学出版のの「書き下ろし」小説(私のイギリス好きの同僚が指摘するように「現代のイギリス」の香りがするのです)やノンフィクションもの・…。

しかし、夏にイギリスからの帰国便で読んだベネットのStories from Five Townsのような、「古典」とも言うべき「名作」を「手軽」に読む、というのももう少し追求してみようかな、と思い、ホーソンの『緋文字』(The Scarlet Letter)を読んでみました。

私、これ、翻訳を購入したことはあるのだけれど、「積ん読」のままでした。

こういう「簡単バージョン」がどれだけオリジナルの香りを残しつつ、自然なストーリー展開を確保できるのか、というのは「簡単バージョン」作家の「腕」にもよるんだと思うし、作品自体が「簡単にしやすいか否か」というのもあるんだと思います。

ベネットの簡単バージョンはもとが短編だったというのもあって「やりやすかった」のかもしれないし、翻訳ではあるけれどベネットのものを読んだことがあったので「香りが残ってる感じ」っていのが「分かりやすかった」のかもしれません。

『緋文字』に関してはなかなかハラハラドキドキするんですが、途中話が見えにくいところもあって(あるいは原作も? それとも私の英語力のせい?)、まぁ、いずれ翻訳を読んでみるかなぁ…と思ったりしています。でも、充分に楽しめました。

本当は仕事の上でもイギリス文学を幅広く読んでいる方が良いのだけれど、なかなかそこまで手が回らない(その割にど〜でも良いようなミステリーは五万と読んでいる)ので、少なくとも仕事に関係のある「イギリス文学」系はこれでサクサクと読み進めるのも「手」だわね〜と思ったりしています。

29.12月22日(火):The Scarlet Letter (OBW4):1400語: 17000語:語:371300語:☆☆☆☆:
  16世紀のニュー・イングランドを舞台にした作品。主人公の女性は「不倫」(というより「姦通」っていう感じの当時にしてみれば非常に不道徳で大きな罪)による子を宿し、処刑台の上で数時間「さらしもの」にされた上、胸に一生”A”(adultury=姦通)の文字をつけて暮らさねばならない、という判決を受ける。彼女は「相手が誰か」ということについて決して口を割らない。そもそも、彼女の夫は彼女をニュー・イングランドに先に行かせたまま2年間も姿を現さず連絡も取らなかったという事情もあり、考えて見れば、「随分な」話な訳だ。女性の雇用機会なんかほとんどなかった当時、一体彼女はそれまでどうやって暮らしていたんだかな〜。処刑当日に彼女の夫が「突然」現われる。で、その夫は彼女に「自分が夫であること」を秘密にするように言う。「何食わぬ顔」で暮らしている彼女の相手と、夫であることを隠して「新参者」のような顔して町の中に根をはっていく夫、そして彼女…。その3人の葛藤のお話であります。
  彼女は子どもを抱えてその後お裁縫で身を立てて行くんですが、その契機となったのが、一生身につけていなければならない「緋文字」でした。彼女はこの「緋文字」を見事な刺繍をほどこして作るんです。で、彼女の腕は「誰の目にも明らか」になり注文は切れ目なくある。いや〜、なかなか賢く堂々として潔い女性です。
  オックスフォードのものは後に”Glossary”という「単語リスト」のようなものがついてます。本当は酒井先生の指示に従うなら「お勉強」しちゃいけないのだからそういうのも見ない方がいいのかな? 読んでいる最中に??で、でも、推測できた単語は”scafford”。本文読んでいる時には??と思ったのかもしれないけれど、「単
語リスト」を見るまで気づかなかった「知らなかった(覚えてなかった?)単語」が”meteor”。

30.12月26日(土):The Ironing Man (CER3):1300語: 15000語:語:381600語 :☆☆☆:
  これは「コメディ」に分類されてます。これまで手を出してこなかったけれど「コメディ」にも挑戦してみるか…。しかし、読んで見ると「コメディ」と言うようりは、ちょっとビターなラブ・ストーリーかも。
  ま、イギリス人男女も色々苦労してんのね〜。まぁまぁ面白く読めたことは読めたんだけど、1時間以上もかけてロンドンに通うんだったら何だってそんな「ひっこんだ所」に引っ越したのさ!ってのが最初からよく分からなかったです。夫の勤務先がその町だか村にあって…っていうなら分かるけど…。
  ケンブリッジのには「単語リスト」がついてないので気づいていないで見過ごしてる物もあるかもしれないけれど、一応分からない単語はなし。ケンブリッジのものには、お話の舞台になる所の地図が最初に出ていて、これはなかなかいい。オックスフォードのものにも地図があるといいのになぁ。

31.12月28日(月):The Tales from Longpuddle (OBW2):700語: 5000語(新しい本らしくリストにないのでこのレベルの本の平均語数より少なめにしときます):386600語:☆☆☆☆:
トマス・ハーディの「古典」。ハーディと言えば『テス』ですが、この本の後の方にある「著者紹介」のところを読むと、彼が生きていた時代には『テス』は評判悪かったんだそうです。話が暗いって言うんで…。で、このThe Tales from Longpuddleは、『テス』とは違って、軽くて明るい庶民の話です。
  19世紀の文学を易しくした物なので、今はあんまり使わない(と思われる)”parson”なんていうのも最初??だったし、結局最後まで正確には分からなかった単語としては(形態などは挿絵もあって分かったのですが、材質とかそういうのは…)”tarpaurin”がありました。
  「古典」物には1冊に1〜2語分からない物があるなぁ…。現代物だと分からない語がない場合の方が多いけど…。

32.12月30日(水):Remember Miranda (OBW1):400語: 5700語394300語 :☆☆☆☆:
  OBWのシリーズはこれまでは実話物か古典を中心に読んで来ましたが、これは”Human Interest”に分類されている小説。ちょっとミステリー仕立て。(若いのに)身よりのない主人公がノフォークの田舎の一家に住み込みのナニーとして就職します。母親を亡くした2人の子を世話するためなんだけど、なぜかみんな口をつぐんだように母親の話はしない…。近くに住む若い男性と友達になるんだけれど、その家族はその男性のことを忌み嫌っていて主人公にも彼との交際を禁じる…。でも、実はこの彼と、一家をよく訪ねてくる亡くなった母親の妹がこっそりつきあっていて…。


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1573. Re: 私の100万語(9)−ホラーに挑戦

お名前: ウルトラQの母
投稿日: 2004/4/8(11:16)

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私は、ミステリーは好きだけど、ホラー小説は今一つ。説明のつかない謎より説明のつく謎の方が好き。

でも、たまたま本屋に立ち寄った時、数少ないケンブリッジのもの(ケンブリッジの物はあまり置いてないところが多い。置いてあっても冊数が少ない)の中にホラーに分類されているものがありました。

読んでみると、かなり恐いんですけど、でもストーリーの構造がうまく出来ていて息を詰めながら(身体に悪そう)一気に読んでしまいました。こうやって、これまで手をあまり出したことのないジャンルの物に触手を伸ばすのも、良いかもしれません。日本語の本だとかえって1冊が厚かったりするけど、これの易しいグレードの物を選
んで手を出せば、なにしろ1冊が薄いので、ずっと気楽・…。

いずれは科学物にも手を出してみようか…。

33.1月3日(土):The Beast (CRE3):1300語: 13000語407300語:☆☆☆☆:
  仕事が忙しくて最近2人でゆっくり過ごす時間が取れないカップルがウェールズの小さな村に休暇に行きます。女性の方はカメラマンなんだけれど、父親を亡くして気持ちが落ち込んでいます。仕事もハードだし、そろそろ赤ちゃんも欲しいな…なんて思ったりもしています。そんな彼女を魔物というか妖怪(っていうとちょっとイメージちがっちゃうけど)が、狙っているのです。ストーリはその魔物の独り言とカップルの休暇の叙述が交互に出てきて、なかなかスリリングです。

34.1月6日(火):One-way Ticket (OBW1):400語: 5900語413200語:☆☆☆:
  列車 というある意味「閉ざされた」空間の中で見知らぬ同士が時を共にする…。その中で起こる人間ドラマについての短編集。ちょっとビターでなかなかおしゃれ。

35. 1月7日(水):Sherlock Holmes and the Sport of Kings(OBW1):400語:4000語(? これもリストにないのでこのステージの少なめのものに合わせておきます): 417200語:☆☆☆:
  シャーロック・ホームズもの。まぁまぁかな?


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1574. Re: 私の100万語(10)−「なさぬ善より、なす偽善」

お名前: ウルトラQの母
投稿日: 2004/4/8(11:17)

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荷宮和子『声に出しては読めないネット掲示板』(中公新書ラクレ)の中に、2ちゃんねら〜が2003年夏、「折鶴オフ」をやった時のカキコミとして「なさぬ善より、なす偽善」という言葉が紹介されていました。就職活動がうまく行かず大学生が腹いせに原爆記念公演の折鶴に火をつけて「燃やした」のに対し、高校生の2ちゃんねら〜
の呼びかけで、折鶴を折って届ける…という試みがなされた時のこと。

途中、「そんなの偽善ぢゃん?」という声が何度もあがったけれど、この「なさぬ善より、なす偽善」という言葉に、「とりあえずやってみようか…」という方向に議論が流れていったそうです。

私で言うなら、さしずめ、「読まぬ古典より、読むグレーディッド・リーディング」でしょうか。(>全然違うような気もするけれど)

正直に言えば、自分の仕事やっていく上で「これくらいは読んでおかなくちゃね〜」っていう(イギリス)文学の作品はいっぱいあるんですね。でも恥ずかしながら読んでなかったりする…。

本物はいずれ読むとして、とり急ぎグレーディッド・リーディングで「あらすじ」とそのエッセンスとなる「香り」(本物の香りをなるべく損なわないようなリライトがされている)を味わっておくのも、「読まぬ古典」よりはいいかなぁ・…と。

しかし、「古典」の「難しさ」というのは、「英語」(が古い)にではなく、当時の「状況」を知らない、当時の「常識」を知らない…という点にある…というのがあるようです。昔英文学専攻の同僚に「トマス・ハーディなんて大衆作家だったのに、何で読めないのかしら。現代のミステリーとかだったらもっと読めるのに…」と聞いた時に、そのようなことを言われました。

ギャスケル夫人なんてのは、正直に告白すれば「と〜ぜん!」読んでなきゃいけないんですけど、読んでなかったりして(ペーパー・バックは何冊も持ってたりする)、お恥ずかしい限りであります。

今回、オックスフォードのシリーズにあったこのギャスケル夫人のCranfordというのを読んでみて、この「昔の文化を知らないから読めない」「自明なこととして書いてない部分があるので理解できない」っていうのは、確かにあるなぁ…と改めて思ったのでした。

19世紀前半において、「社交界」というか「中(の上)・上流のソサエティ」が構成される時、「商売」に手を染めている・…ってのは、それだけで×なんですね〜。ふむふむ。で、昔商売してても今は「引退」して「金利」とか「年金」で暮らしてるんなら○なんです。

このクランフォードという小さな町の「ソサエティ」には、実はそんなに裕福じゃない人もいるのですが、みんなはそれを見てみぬふりをする。裕福じゃない人もみんながそれを知ってることを知っていて、気づかれていないふりをする…。まぁ、ちょっといやらしいっていえばいやらしいんですが。

で、私が分からなかったのは、そういう「裕福じゃない人」の1人のところにご婦人方がお茶に招かれるんですが、その「裕福じゃない人」はお菓子のトレイをメイドが持ってきた時に「それがなんのお菓子だか全然知らないふりをした」けれど、みんなはそのご婦人が手づからそのお菓子を「午前中かかって焼いた」ってことを知ってい
て、でもそんなことにはみじんも気づかないふりをしたっていうのがありまして、これって、どこが「まずい訳?」ってのが良く分からなかったんですね。

もちろん、まぁ、今でこそ「家事が出来る」は「女性の能力」として評価されますが、昔は日本でも「家事が出きる」=「いやしい家庭の出身」だった訳で、そういうことなのかなぁ? で、メイドが1人しか雇えなくてお菓子を焼かせることが出来るほど人手がないってこと? それは確かにあるとは思う。

でも、メイドの監督は主婦の大事な「仕事」だったので、「何のお菓子をメイドが焼いたか、あるいは買ってきたか」知らないってのはまずいんじゃないのかなぁ…とか、その辺りがよく分からなかった。今度英会話に行った時に先生に質問してみようと思ったりしてます。

もう1箇所、メイドが「ティー・トレイ」を「ご婦人方が座ってるソファーの下から出さねばならなかった」のだけど、みんな何事もなかったようにおしゃべりし続け、見て見ぬふりをした…というのだけれど、これがどう「貧乏」と結びつくのか…。これもネイティブか英文学の専門家にに聞いてみないと良く分からないですね。

36. 1月10日(水):Cranford(OBW4):1300語:15000語:432200語:☆☆☆☆:
 あらら、酒井先生のリストじゃ、これ★だよ。私はけっこう面白かったんだけどなぁ。まぁ、それは私がこの時代のイギリスのことに興味があるからだったりするのかしらん。お互い助け合いもするが、牽制し合いもする「女の世界」がよく描けていると思うんだけどな。ある意味、どこにでもいそうな女性ばかりで、その意味でも、人間の普遍性のようなものがよく出てたりすると思うんだけど。評者が男性だと、あまりにも「小さな世界」っていう感じでつまらないのかしらん。

37. 1月15日(木):Murders in the Rue Morged(OBW2):700語:6600語:438800語:☆☆☆☆:
  ポーの有名な『モルグ街の殺人』であります。これ、やっぱり簡単バージョン(多分)で、中学生の頃読んだなぁ…。これも古い時代(19世紀前半)に書かれた物ということもあるのでしょう、700語レベルの、本来簡単な物のはずなのに、「あれ?」っていう単語がいくつかありました。”agile” “lightening-rod”は脈絡で分かったけれど、“latticed”は今一つピンと来ない。後は、「密室のナゾ」を最初に解く時の「窓のカギ」のトリックの叙述が(これは英語の問題というより、科学的想像力の問題?)今一つピンと来なかったのと、そのトリックと、最後に真犯人
の行動が明らかになった時にこのトリックとの関係はどうなっとんじゃ?というのがなんか今一つ不明だったなぁ。後でもう1回読んでみようっと。名探偵コナン君もミステリーは二度読みするらしいけど、タネが分かってもう一度ミステリーを読むのって、また別の味わいがあるんだよね。

38. 1月18日(日):British Life (PGR3:1200語:7100語:445900語:☆☆:
  ペンギンも「食わず嫌い」は良くないんじゃないかなぁと手を出してみたが、やっぱりあんまり好きじゃない。多分、これ「対象年齢」が中学・高校生ぐらいだからかなぁ。で、なんかねぇ、「お勉強臭い」のね、このシリーズ。同じ「お勉強物」でも、たとえば、オックスフォードの歴史物なんかは、ある種の「主張」があるんです。でも、ペンギンのシリーズは知識をニュートラルに書こうとして平板になってしまっている。著者の個性が見えてこない。なんか「教科書的」。1200語も使える単語があるのに、なんか深みがなくて表面的。『モルグ街の殺人』なんか700語しか使ってないけど、ずっと読み応えがあると思います。


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1575. Re: 私の100万語(11)−英語圏の「子ども向け」の本

お名前: ウルトラQの母
投稿日: 2004/4/8(11:18)

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オックスフォードやペンギンのうんと簡単なヤツ(PFR0やOBW0)を読むんだったら、ネイティブの「子ども向け」の本を読む方がずっといい…と私は思います。「大人向け」に「簡単な英語」で「無理に」「何かを読ませよう」とすると、ストーリー展開が「不自然」になる。

むしろ、ネイティブの子ども向けの本の「自然な」英語のリズムを体感し、ネイティブの子どもが「順を追って」難しいものを読めるようになっていくプロセスを追体験する方が英語的な感覚が身につくんじゃないかと思うのです。

ただ、「子ども向け」の本というのは、これはこれで難しい。だって日本語の子ども向けの本、外国人の大人が読んだらすごく難しいと思うよ。松谷みよ子さんの、『いないいないばあ』は、Qが小さい頃大好きだったけど、「いないいないいないいない」(でページをめくる)「ばあ」って、これ外国人に理解しろって言ったって「理屈」じゃ分からないよね。

イギリスにも「いないいないばあ」はあって、顔を手で隠してその後、”peek-a-boo!!” って顔を見せると、イギリスの子も日本の子どもと同じく大喜びをしますが、日本語を勉強するイギリス人に「ピーク・ア・ブー」のこと日本では「いないいないばあ」と言います…と教えたとして、じゃ、「いないいないいないいない」「ばあ」って、何よこれ?っていうのを上手に説明しろって言われてもとても難しい。

「いないいないいないいないいない」っていう語感やリズムの楽しさって、「外国語」として「日本語」を学ぶ「大人」の「外国人」にはとても分かりにくいと思う。

でも、こういうのを子どもの年齢を追ってある程度の数読み重ねていくと、英語の自然なリズムや語感っていうのが、すこ〜しずつ分かっていくのかもしれないなぁと思うのです。

…という訳で、酒井先生も紹介されていた、“Step into Reading”のシリーズを読んでみました。

読んでみて、”duck an apple”なんていう”duck”の使い方を初めて知りました、これ、2つの違う本で使われてました。そうやって、「よく使われる表現」に「出会う」ことが大切だと思います。そして、そういう自分にとって新しい表現が、「出会った」と気づける程度に1冊の本の中に「少ないこと」が大切だと思います。

単語数は数えるのが大変なので、全部まとめて2000語にしときます。本当は最後のレベルなんかはかなりの語数があるので、もうちょっとあるかな?と多いと思うけど。

37. 1月18日(日):I See, You Saw(IRB:My First):?語:?語:438800語:
学齢前のかなり小さな子ども向け。言葉遊びの面白さがあります。単語は100語弱かな?

38. 1月19日(月):Mrs. Brice’s Mice(IRB:Step 1):?語:?語:438800語:
学齢前から1年生向け。ブライス夫人は25匹のネズミと暮らしてます。でも、1匹のネズミは他の24匹とはちょっと違う行動をするんです。

39. 1月20日(火):Small Pig(IRB:Step 2):?語:?語:438800語:
1〜3年ってことは、5〜7歳ぐらい向け? どろんこが好きなブタさんの話。

40. 1月22日(木):The Drinking Gourd:: A Story of the Underground Railroad(IRB:Step 3):?語:?語:43880語:2〜4年向け。この辺りになると読み応えもあるし、考えさせられたりします。奴隷が逃亡するのを手助けする白人達がいました。実はいたずらっ子トミーの父親もそうだったんです。納屋で遊んでいたトミーはひそ
んでいた黒人奴隷の一家と出会ってしまいます。彼らには懸賞金がかかっており、追っ手が迫ってきます。トミーは父親を手助けして彼らの逃亡を助けることに…。アメリカの歴史と密接に結びついた少年少女向け小説。正直に生きることの苦しさも、子ども向けだけどよく描かれています。

41. 1月25日(日):The Drinking Gourd:: A Story of the Underground Railroad:?語:?語:440800語(という訳で4冊まとめて積算ページです):3年以上:3人姉妹の魔女の末っ子が主人公。魔女として優秀なお姉さん達からはみそっかす扱いを受けてます。しかも、魔女にとって大事な箒をなくしちゃうの。ハロウィンの日、新しく出来た「人間の」友達と、「トリック・オア・トリート」をしに出かけます。「人間の」友達は、彼女のこと「魔女の扮装してる」って思ってるんですが…。


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1576. Re: 私の100万語(12)−『嵐が丘』&小説を「身体で」感じる

お名前: ウルトラQの母
投稿日: 2004/4/8(11:20)

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エミリー・ブロンテの『嵐が丘』をGRで読んでみました。この作品は昔翻訳で読んだことがあります。でも、細かいことはみんな忘れてしまっていて、NBTのワークショップの時も「あぁ、そんな場面があったかも…」という感じでした。

逆に、NBTのワークショップを受けた後にGRで『嵐が丘』を読んで見て、「あぁ、そうだったんだ!」と納得することがいっぱいありました。NBTのワークショップでは3つの踊りを習いました。一つはヒースクリフが荒野(ムーア)でキャサリンのことを思い、その亡霊に出会う場面。ヒースクリスの「ワイルド」で「動物的」な面を織り込んだ踊り、と説明がありました。

もう一つはヒースクリフとキャサリンがリントン家を覗きに行って、そこで、お金持ちのお坊ちゃま、お嬢ちゃま達が「バカやってる」場面。これは、小説の方では、エドガーとイサベラがふざけあってる場面になってましたが、リントン家に集った若者がふざけある場面となっていました。

で、3つ目は、キャサリンがケガしてリントン家に泊まり、エドガーと結婚するかも…ということになって、朝目覚める。で、豪華な部屋の中を見まわして、「あぁ、これもあれも、みんな私の物になるのね〜」って思う場面。

キャサリンには、そういう所があった…。でも、キャサリンとヒースクリフの愛は不動の物。お互いそのことを知りながら、反発し合ってしまう。で、キィ・フレーズは「ヒースクリフは私以上に私なの」(He is more myself than I am)である、という説明が指導の先生からありました。そのキャサリンのセリフもそのままGRの中にあったのでうれしくなってしまいました。

これらのことを念頭に小説の方を読んでみると、たとえばヒースクリフの野獣っぽいところを「身体で」表す練習をしたので、ぐっと、深くそのことが感じられる。キャサリンの亡霊に出会って、それを恐れる気持ちとキャサリンの思い出にひたる気持ち、それが激しく自分の中でぶつかりあう…。それも、「身体で」表す練習をしたので、なんというか、小説を身体で感じられるというか…。

バレエをやって、「音楽を身体で感じる」ようになった気がするけれど、小説もそれを踊ってみると「身体で感じる」ようになるんですね。

42. 1月29日(木):Wuthering Height (OBW5):1800語:21000語:461800語: ☆☆☆☆☆:
☆いっぱいですが、上にも書いたように、個人的にこの小説(の一部)を「踊った」ため、面白さが増したという側面があります。

43 2月1日(日):David Bcckam (PG1):300語:700語(?):462500語:☆☆☆☆:
ペンギンは個人的にはあまり「好みじゃない!」と思ってましたが、これは、まぁまぁでした。オクスフォードの実話物に比べ、ペンギンの物は「お行儀よく、あたりさわりなく」まとめてるところが、私的には物足りなかったりするんですが。私はベッカムのサッカーすごく好きです(ベッカム個人が好きな訳ではない。>って別に言い訳する必要もないが)。ブルックリンちゃんが熱出してベッカムが病院に行かなかった時のファーガソン監督とベッカムの確執なんかは、丁度仕事でイギリス出張中だったので、リアルタイムでニュースを見てたし、ベッカムが『マイサイド』を出した時もちょうどイギリス出張中だったので、これまたリアルタイムで新聞記事を毎日読んでました。なので、「あぁ、そうそう」って、なつかしい気持ちで読めました。

44 2月3日(火):The Eye of the Storm (CER3):1300語:14000語:475500語: ☆☆☆☆:
日本人とアメリカ人のダブルの女性が日本人である父親からアメリカ人の青年との交際を禁じられます。父親自身はアメリカ人女性と結婚してたんですが…。父親は釣に出るのですが、思わぬ大漁についつい天気予報を聞き逃し、ハリケーンが向かっているのを知らずに海に留まってしまいます。アメリカのハリケーンの破壊力って日本の台風の比じゃないみたいですね。このあたりの描写、迫力あります。で、父を心配してパニックになってる娘のために、その青年は飛行機(水上に着陸できるタイプ)を出すんです。その青年は航空学校に通ってるんです。なかなか面白く読めました。でもさ、娘の名前がIkemiなのはまぁ許せるとして、父の名前がHiruってのはどうかなぁ。「蛭男」とかいう名前?(>ちょっとありそうにないが。でも食いついたらはなれない蛭のような粘り強い男に育つようにっていうのもアリかもしれない) それとも、これ、「ひろ」とか言う感じに発音するのかな? 「ひろなお」とかそういう名前の愛称? 

45 2月5日(木):The Lahti File (CER3):1300語: 13832語:489332語: ☆☆☆☆:
フィンランドが舞台の(国際?)サスペンス。フィンランドは、シベリウスのピアノ小品(とても美しいの。良かったら聴いてみてね。組曲の「樹」と「花」がお薦め)にはまってから一度は行ってみたい国です。これを読んでさらに行きたくなりました。ヘルシンキだけじゃなくて、ラハティにも足を伸ばし、そして、パイエンネ湖を船で縦断してみたい(そういう船があるって書いてありました)と思います。さらにはラハティにもシベリウスの博物館があるらしいことがこの本を読んで分かったので、そこにも行ってみるつもり。サスペンスとしてより「ご当地物」として読んでしまったかも…。


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1585. Re: ベッカムのサッカーってどんな感じなんでしょうか?

お名前: 成雄
投稿日: 2004/4/23(01:02)

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初めまして、ウルトラQの母さん。

成雄(nario) と申します。
この数ヶ月間、あまり掲示板には書き込みをしていませんが、
以前、この掲示板に投稿していた者です。

タドキストの広場も含め、あまり掲示板を読んでいないので、
流れについていけませんが、一言反応したいと思ったので書きます。

〉43 2月1日(日):David Bcckam (PG1):300語:700語(?):462500語:☆☆☆☆:

〉ペンギンは個人的にはあまり「好みじゃない!」と思ってましたが、
〉これは、まぁまぁでした。オクスフォードの実話物に比べ、ペンギンの物は
〉「お行儀よく、あたりさわりなく」まとめてるところが、
〉私的には物足りなかったりするんですが。

人によって、受け取り方が違いますねぇ〜
私は、「キッチリまじめな OBW 」「いいかげんもある PGR 」って感じなんです。

すでに以下の(ペンギンの)本を読まれているのかもしれませんが

●"The RING"
       PGR3 (ISBN:0582427371)

●"BLOOD TIES"
       PGR3 (ISBN:0582430607)

●"Striker"
       PGR3 (ISBN:058250547x)

なんかは、あたりさわりのない本ではないと思いましたが。

また、映画の retold 版なんかは、当たりもあれば
大ハズレ(話がズタズタ)なんてのもあるので、泣かされます。

〉私はベッカムのサッカーすごく好きです
〉(ベッカム個人が好きな訳ではない。>って別に言い訳する必要もないが)。
〉ブルックリンちゃんが熱出してベッカムが病院に行かなかった時の
〉ファーガソン監督とベッカムの確執なんかは、
〉丁度仕事でイギリス出張中だったので、リアルタイムでニュースを見てたし、
〉ベッカムが『マイサイド』を出した時もちょうどイギリス出張中だったので、
〉これまたリアルタイムで新聞記事を毎日読んでました。
〉なので、「あぁ、そうそう」って、なつかしい気持ちで読めました。

時間がなく、投稿された全ての文章を読んでいないので申しわけないのですが
「キチッ」と、本のご報告をされるまじめさのノリで、
この手の現地の話題も織り交ぜて書いていただけると、とても嬉しいです。

ではでは


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1587. ピッチの外では少年、中では男

お名前: ウルトラQの母
投稿日: 2004/4/25(11:09)

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成雄さん
レスありがとうございました。

〉人によって、受け取り方が違いますねぇ〜
〉私は、「キッチリまじめな OBW 」「いいかげんもある PGR 」って感じなんです。
→なるほど。私の場合、OBWは「まじめ」ではあるけれど、たとえば歴史物なんかの場合、話を進めて行く上でも「視点」みたいなものがあって、それが好きです。PGRの実話物はその点「教科書的」な感じがしてしまったりします。

ただ、PGRについては、冊数を読んでおらず、「食わず嫌い」というところもあると思います。こちらにおじゃまするようになって、成雄さんもおっしゃるようにPGRは書き方に「幅」があるのだというのを知りました。ご推薦いただいたPGR近いうちに読んでみます。

あと、SSSの別の掲示板で「ペンギンは紙質が悪い」と書かれてる方がいましたが、この点も私は気になっていた点です。こうやって交流してみると、同じようなことを感じる方を発見したり、同じ物を読んで違うことを感じる方を発見したり、それもまた楽しいですね。

〉〉私はベッカムのサッカーすごく好きです
〉〉(ベッカム個人が好きな訳ではない。>って別に言い訳する必要もないが)。
〉〉ブルックリンちゃんが熱出してベッカムが病院に行かなかった時の
〉〉ファーガソン監督とベッカムの確執なんかは、
〉〉丁度仕事でイギリス出張中だったので、リアルタイムでニュースを見てたし、
〉〉ベッカムが『マイサイド』を出した時もちょうどイギリス出張中だったので、
〉〉これまたリアルタイムで新聞記事を毎日読んでました。
〉〉なので、「あぁ、そうそう」って、なつかしい気持ちで読めました。

〉「キチッ」と、本のご報告をされるまじめさのノリで、
〉この手の現地の話題も織り交ぜて書いていただけると、とても嬉しいです。
→ベッカムも今愛人騒動で大変なことになってるみたいですねぇ。う〜ん。私、TVのトークショウなんかに出てると、ヴィクトリアは「らぶらぶ」を演じてるけど、ベッカムは自然体、と思ってたのにな…。でも、ま、ベッカムにとっては、ヴィクトリアが好きなのも「自然」なら、時に他の女を好きになるのも「自然」なのかもしれない。

ピッチを降りた時のベッカムってすごく少年ぽいんですよね。イングランドのキャプテンに選ばれた時も、ほとんど中学校の部活で部長に選ばれたノリで「イングランドのために頑張ります!」という感じで、ピッチに出る前に選手の一人一人に声をかけたりして、一生懸命「キャプテン」の役割を果たそうとする。

で、ピッチに立ったとたんに「男」になるんです。私はサッカーのルール良く分かってなかったりするんですが(小学校の時担任が元学生サッカー選手だったもんで体育で良くやったのと、高校の体育に女子サッカーがあったので多少のなじみはあるけど、「本物」ルールは今一つ)、ベッカムはいつだって、「そうだよ。パスするならそこしかないよ」っていうところにパスを出して行くんですよね〜。TV解説者はよく、「おぉ! ホワット・ア・クレバー・ボーイ!」と叫んでおります。

シュートもギリギリのとこを狙ってく。だから、はずしたとしても、ほんのボール一つ分もないっていうことがよくあって、TV解説者が「おぉ、じゃ〜〜〜〜〜すと!」(発音的には「じゅ〜〜〜〜〜すと」に近かったりします)と叫びます。

まあ、イギリスにはベッカム程度に上手い選手は掃いて捨てるほどいたりはするのかもしれないけど、彼のプレイには天性の「華」のようなものがあるように思います。

ベッカムはマンチェスター・ユナイテッドのユースのチームにいたころから、これはもうファーガソンに育てられたと言ってもいいのだと思うんだけど、「きまじめなサッカー少年」だった彼がヴィクトリアとつきあい出したころからファーガソンとぶつかるようになったらしいです。で、ファーガソンは、何よりもMUというクラブを優先させる、という考え方なので、ベッカムがちょっと体調悪かったけど、イングランド代表チームのキャプテンとしてエリザベス女王に招待されたのに出席したことに対して、「イングランドよりMUの試合のこと考えてそんなの欠席すべき!」と考えてたりして、そういうことでもぶつかったりしてたみたい。

ブルックリンちゃんんが熱出して練習休んだ時は「男はなによりもサッカーを優先させて子どものことは女に任せておけばよろしい」というファーガソンと「初めて子育てしたことのある人なら分かると思うけど、本当にブルックリンが死ぬかも…って思ったんだ」というベッカムがぶつかりあい、ベッカムはずいぶん長い間練習禁止だったんです。イギリスのフェミニストのおばさま方は、「ベッカム=ニューマン、ファーガソン=オールドマン」としてベッカムに熱い応援を送ったりしてましたが、ベッカムもフェミニストに応援されても困るだろうに…と思ったりもしました。

で、こういうことがファーガソンとの間であっても、ピッチに立てばいつだってきっちり「仕事」するんですね、彼は。プライベートに辛いことがあるなんて感じさせない。この点はかっこいいなぁ!と思う。まぁ、これってむしろ「オールドマン」の行動様式かもしれないけど。


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1592. Re: ピッチの外では少年、中では男 ← おぉ、じゅ〜〜〜〜〜すと!

お名前: 成雄
投稿日: 2004/4/27(00:57)

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こんにちは、ウルトラQの母さん。
成雄です。レスしていただき、ありがとうございます。

〉〉人によって、受け取り方が違いますねぇ〜
〉〉私は、「キッチリまじめな OBW 」「いいかげんもある PGR 」って感じなんです。

〉→なるほど。私の場合、OBWは「まじめ」ではあるけれど、
〉たとえば歴史物なんかの場合、話を進めて行く上でも「視点」みたいなものがあって、
〉それが好きです。PGRの実話物はその点「教科書的」な感じがしてしまったりします。

あぁ、確かに、歴史物の場合はそういえるかもしれませんね。
例えば、OBW2 の "Henry VIII and his six wives" なんかそうですよね。

PGRの方は、実話物ではあんまり強烈なものはないと、私も思います。
スターの話やファッション関係とか、政治家を扱ったりしていますが、
「教科書的」と言えば言えますね。
でも、その人物のことを易しめの英語で読めることが学習者としては嬉しいです。

PGRの実話物としては "The WAVE" (レベル2、ISBN:0582416779) が
私が読んでいる本のなかでは、強烈でした。書評ではWarm Storyと分類されて
いますが、実話を元に書かれていると、本のなかに書いてあります。
レビューでも、実話の怖さを語る方が多いです。アメリカでの話です。

あと、"TITANIC!" (レベル3、ISBN:0582438373)
書評の分類ではFictionになっていますが
実話の客船タイタニックの話と、映画撮影の話がミックスされています。
OFF1に、私も大好きな作家の Tim Vicary が TITANIC を書いています。
でも、内容の詳しさではPGRなんですよ。
マンガも入っているので、気に入らないかもしれませんが。

出版社には、得意分野というのがあるのかも知れません。
「食わず嫌い」のPGRでも、書評を参考にされれば、数は多くなくても
かなりの確度でいい実話物の本を見つけられると思います。

〉ただ、PGRについては、冊数を読んでおらず、「食わず嫌い」というところもあると思います。
〉こちらにおじゃまするようになって、成雄さんもおっしゃるように
〉PGRは書き方に「幅」があるのだというのを知りました。
〉ご推薦いただいたPGR近いうちに読んでみます。

3冊とりあげましたが、あれは実話物ではなく、フィクションです。
なので、ウルトラQの母さんの求める本とは、ちょっと外れていそうです。
3冊とも、書評のレビューを読むと、
同じ本を読んでも、楽しいと思われる方、不快に思われる方、いろいろです。
英語学習の方法として、多読というやり方を実践されている方が、
その結果として、英語力が高まっていけば、それでいいのではないかと思います。

ベッカムについてのコメントありがとうございます。
楽しく、笑いながら読ませていただきました。(引用は略させていただきます。)
一挙手一投足が話題になる、まさにスーパースターなんですね。
知らないことも多く、引きつけられるお話でした。
愛人もすぐヌードになるなんて、野心家なんだろうなぁとか、話が尽きませんね。

「自然体のベッカム」という話ですが、そういえば以前どこかで、
スーパースターになってからも、ベッカムのしゃべる英語には
気取りがない(いわゆるイギリスの労働者達が使う言葉・発音?らしい)のが
人気のひとつ、というのがありました。私には全然わからないレベルの話ですが。

サッカー(フットボール)の話で言えば、
ベッカムがボールを蹴り上げる時の、身体のバランスの取り方、身体の"しなり"方が
私には魅力的です。そしてそれに続くボールの軌道の美しいこと(と見える)。

ウルトラQの母さんの多読学習による100万語通過への道も、
かなり近づいているのだろうと思います。

新書評システムになり、ネット上でご自分の読書履歴も保存できますし
(まだ、ちょっと不具合があるみたいなのですが)、
気に入った本(例えばバレエの本とか)が未書評であれば、
ドンドン新規書籍登録していただけると、嬉しいです。

ではでは


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1604. Tim Vicary

お名前: ウルトラQの母
投稿日: 2004/5/2(21:27)

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成雄さん

詳しいレスをありがとうございます。

実は、私もTim Vicarygが好きなんです。GRについては最初のうちは作家名は意識していませんでしたが、彼は、一番最初に名前を覚えた作家です。

フィクションもけっこう読んでますので、成雄さんに勧めてもらった本も、今読んでるちょいと長めのバレエ小説が読み終わったら読んでみたいと思っています。

〉「自然体のベッカム」という話ですが、そういえば以前どこかで、
〉スーパースターになってからも、ベッカムのしゃべる英語には
〉気取りがない(いわゆるイギリスの労働者達が使う言葉・発音?らしい)のが
〉人気のひとつ、というのがありました。私には全然わからないレベルの話ですが。
→逆に、だから嫌いという人もいるみたい。私の同僚はちょいとポッシュ(気取り屋・高級好み?)なんだけど、「あんな労働者の英語話すやつなんて」っていう感じで、私がベッカムのこと話すと、ちょっと白い目で見るの。

〉サッカー(フットボール)の話で言えば、
〉ベッカムがボールを蹴り上げる時の、身体のバランスの取り方、身体の"しなり"方が
〉私には魅力的です。そしてそれに続くボールの軌道の美しいこと(と見える)。
→美しいですよね。ベッカム。

〉新書評システムになり、ネット上でご自分の読書履歴も保存できますし
〉(まだ、ちょっと不具合があるみたいなのですが)、
〉気に入った本(例えばバレエの本とか)が未書評であれば、
〉ドンドン新規書籍登録していただけると、嬉しいです。
→まだ旧書評システムも使いこなせてないんですが、これ、便利ですよね。いずれ自分でも書評を書いてみたいなと思っています。

今後ともよろしくお願いいたします。


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1612. Re: Tim Vicary

お名前: 成雄
投稿日: 2004/5/3(02:54)

------------------------------

こんにちは、ウルトラQの母さん。

〉実は、私もTim Vicaryが好きなんです。
〉GRについては最初のうちは作家名は意識していませんでしたが、
〉彼は、一番最初に名前を覚えた作家です。

すでにご存知かもしれませんが、昨年のSSSでのアンケートで
読者投票No.1 になったのは、Tim Vicary でした。好きな方、多いと思います。
読みやすいし、ワクワクする展開を書いてくれるし。

以下、大幅に略させていただきますが、

〉〉新書評システムになり、ネット上でご自分の読書履歴も保存できますし
〉〉(まだ、ちょっと不具合があるみたいなのですが)、
〉〉気に入った本(例えばバレエの本とか)が未書評であれば、
〉〉ドンドン新規書籍登録していただけると、嬉しいです。

〉→まだ旧書評システムも使いこなせてないんですが、これ、便利ですよね。いずれ自分でも書評を書いてみたいなと思っています。

現在、新書評システムに移行していますが、当分の間は旧書評システムも動いているはずです。
本の登録情報は、旧書評システムの方がまだ信頼性が高いです。
(まだ、うまくデータの移行が完遂していないから)
でも、自己紹介をするページを持てるなど、新書評システムも高度化していますので、
気軽にいろいろ試して、本の情報を参考にしてみて下さい。

〉今後ともよろしくお願いいたします。

こちらこそ、です。


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1615. Re: Tim Vicary

お名前: ウルトラQの母
投稿日: 2004/5/3(10:05)

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〉すでにご存知かもしれませんが、昨年のSSSでのアンケートで
〉読者投票No.1 になったのは、Tim Vicary でした。好きな方、多いと思います。
〉読みやすいし、ワクワクする展開を書いてくれるし。
→え〜、知りませんでした! 教えてくださってありがとうございます。

このHPを訪問するようになって日が浅く、このディープなHPの探索がまだ十分に出来ていません。あちこちに有益な情報がいっぱいあるので、ぽちぽちと探検中です。

とりあえず「掲示板」からおじゃまし始めたのですが、「書評では○○となってたけれど」みたいなのを読んで、「ほぉ、書評があるのか」となって、場所を探す・・という感じで進んでおります。

GW中に新書評システムの探検をしてみます。


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