世界史クラブ:Plantagenets後編

[掲示板: 〈過去ログ〉英語で趣味を楽しむ -- 最新メッセージID: 1605 // 時刻: 2024/4/20(18:37)]

管理用 HELP LOGIN    :    :



上へ上へ | 前のメッセージへ前のメッセージへ | 次のメッセージへ次のメッセージへ | ここから後の返答を全表示ここから後の返答を全表示 | 返答を書き込む返答を書き込む | 訂正する訂正する | 削除する削除する

1480. 世界史クラブ:Plantagenets後編

お名前: 柊
投稿日: 2010/12/15(13:59)

------------------------------

 現在、リチャード3世妃のThe Reluctant Queenを読みながら、Plantagenets最終巻のThe Sun in Splendourを読みつつ、Sandra Worthのリチャード3世もの3部作の最後Fall from Graceを読み、自分でも訳がわからなくなったところです。この3冊を読み終わったら、薔薇戦争特集やりますね。
 ということで今日はその前段、Plantagenetsの後編です。全部Jean Plaidyです。

まずはThe Hammer of the Scots [url:http://www.seg.co.jp/sss_review/jsp/frm_a_120.jsp?cd_syuppan=0000017462 ]
 賢王エドワード1世の話。何だか理想の王様のいい話ばっかりで、つまらなくて投げました。ノルマン征服(現在のイギリス王家に繋がる家系のイングランド征服)以前に、聖エドワードとも呼ばれるEdward the Confessorという王がいて、この人から名前を取ったといわれています。エドワード懺悔王って、エドワード何世なんだろうと思っていたら、その前の人だったんですね。

The Follies of the King [url:http://www.seg.co.jp/sss_review/jsp/frm_a_120.jsp?cd_syuppan=0000017463 ]
 エドワード1世の息子のエドワード2世が即位するのですが、主人公は王妃イザベラかな。Isabel the FairというタイトルでMargaret Campbell Barnesも書いていて、そっちも興味がある。
 フランス王女イザベラは大変な美女で有名で、エドワード2世がフランス宮廷に来て結婚して、その時は優しかったんです。で、良かった良かったと思ってイングランドへ行くと、ギャブスタンという男が待っていて、エドワードはそっちに構いっきり。イザベラの父がくれた宝石も全部ギャブスタンにやってしまう。
 ギャブスタンのあまりの重用に怒った貴族が国王夫妻のいる城を攻めると、エドワードはギャブスタンと2人で逃げてしまう。イザベラに危険が及ばないという保証はないのに置き去り。怒ったイザベラの復讐が肝ですかね、この本の。
 イザベラに完璧に感情移入して読みました。

The Vow on the Heron [url:http://www.seg.co.jp/sss_review/jsp/frm_a_120.jsp?cd_syuppan=0000017916 ]
 エドワード2世が死んで、エドワード3世が即位すると、エドワード1世が生まれ変わったような名君で、家庭的な環境で育った王妃フィリッパとも仲良くうまくいっていました。しかし、フランス王位を請求するべきだということで戦争を起こすと、これが100年戦争という長い戦争の始まりに。

Passage to Pontefract [url:http://www.seg.co.jp/sss_review/jsp/frm_a_120.jsp?cd_syuppan=0000018269 ]
 エドワード3世の3男のジョン・オブ・ゴーントの話です。国王になりたくて仕方がなかった彼の子孫がランカスター家なんですね。長兄のエドワード黒太子の話とかもあって面白いです。
 リチャード2世、Margaret Campbell BarnesのWithin the Hollow Crownの主人公にもなっている、国王が表題です。

The Star of Lancaster [url:http://www.seg.co.jp/sss_review/jsp/frm_a_120.jsp?cd_syuppan=0000016104 ]
 本来国王のはずのリチャード2世に対して、王位を奪ったヘンリー5世(ジョン・オブ・ゴーントの息子)側の事情を書いていきます。ランカスター家の王位簒奪ですね。
 
Epitaph for Three Women [url:http://www.seg.co.jp/sss_review/jsp/frm_a_120.jsp?cd_syuppan=0000016105 ]
 ジャンヌ・ダルクが出てきてフランス側の巻き返しが始まったり、イングランド王妃キャサリン・オブ・ヴァロアがオーウェン・テューダーと結婚してテューダー王朝のもとが作られたりと一つ一つは面白いのですが、三つの話が入った短編集という感じで、一冊読むのにちょっと手間でした。


上へ上へ | 前のメッセージへ前のメッセージへ | 次のメッセージへ次のメッセージへ | ここから後の返答を全表示ここから後の返答を全表示 | 返答を書き込む返答を書き込む | 訂正する訂正する | 削除する削除する

1484. Re: 世界史クラブ:Plantagenets後編

お名前: 杏樹
投稿日: 2010/12/16(23:56)

------------------------------

柊さん、こんにちは。
相変わらず趣味満開ですね。あまり知らないので反応のしようがないかな、と思いましたが少しだけ。

〉 現在、リチャード3世妃のThe Reluctant Queenを読みながら、Plantagenets最終巻のThe Sun in Splendourを読みつつ、Sandra Worthのリチャード3世もの3部作の最後Fall from Graceを読み、自分でも訳がわからなくなったところです。この3冊を読み終わったら、薔薇戦争特集やりますね。
〉 ということで今日はその前段、Plantagenetsの後編です。全部Jean Plaidyです。

うわ〜〜、薔薇戦争特集。芝居好きなもので、リチャード3世はどうしてもシェイクスピアのイメージが強いんですが、実像はどうだったんでしょう。

〉Passage to Pontefract [url:http://www.seg.co.jp/sss_review/jsp/frm_a_120.jsp?cd_syuppan=0000018269 ]
〉 エドワード3世の3男のジョン・オブ・ゴーントの話です。国王になりたくて仕方がなかった彼の子孫がランカスター家なんですね。長兄のエドワード黒太子の話とかもあって面白いです。
〉 リチャード2世、Margaret Campbell BarnesのWithin the Hollow Crownの主人公にもなっている、国王が表題です。

青池保子の「アルカサル」の番外編にジョン・オブ・ゴーントが出てきました。本編の主人公はカスティリア国王ペドロ1世ですが、その娘のコンスタンシアが主人公でジョン・オブ・ゴーントの2度目の妻になっているのです。しかもチョーサーが語り手になっています。

私はフランス語でフランス史の本が読めるようになったらいいなあ、と思います。はたして今の状態からどうやってそこまで行けるのか、と思いますけれど。

それでは…。


上へ上へ | 前のメッセージへ前のメッセージへ | 次のメッセージへ次のメッセージへ | ここから後の返答を全表示ここから後の返答を全表示 | 返答を書き込む返答を書き込む | 訂正する訂正する | 削除する削除する

1486. Re:リチャード3世は

お名前: 柊
投稿日: 2010/12/17(18:21)

------------------------------

杏樹さん、こんにちは。リチャード3世のことを振られたら、いくらでも語っちゃいます。危険です。なるべくセーブして答えます。

 まず、肖像画を調べた結果、両肩の高さが違うのは後世の改ざんのせいだとわかりました。「兄のエドワードをのぞくと、1番ハンサムな男性」という証言も残っており、背筋も曲がっていなかったようです。
 王位簒奪もしていなかった。小説など見ると、兄エドワード4世が考えなしに重婚したせいで、やりたくもない国王になってしまったというストーリーが多いです。
 甥も殺していない。これは、殺したのはヘンリー7世(本人が手を下したかどうかはともかく)というところで、一致するみたいですね。
 エリザベス・ウッドヴィル、マーガレット・ボーフォートなどの危険人物を、女性には優しくという理由で拘束しなかったことから、騎士道精神あふれる人だったようです。
 それから、現代にも通じる刑法を作った人でもあるようですよ。

 ただ、David Starkeyは甥殺しの悪人とか、王位簒奪者でなかったとしても国を割る原因を作った(そりゃヘンリー7世の責任じゃないのか?)人物と書いていて、厳しいですね。


上へ上へ | 前のメッセージへ前のメッセージへ | 次のメッセージへ次のメッセージへ | ここから後の返答を全表示ここから後の返答を全表示 | 返答を書き込む返答を書き込む | 訂正する訂正する | 削除する削除する

1487. Re: リチャード3世は

お名前: 杏樹
投稿日: 2010/12/18(22:24)

------------------------------

柊さん、こんにちは。

〉杏樹さん、こんにちは。リチャード3世のことを振られたら、いくらでも語っちゃいます。危険です。なるべくセーブして答えます。

危険領域に踏み込んでしまったのですね…。

〉 まず、肖像画を調べた結果、両肩の高さが違うのは後世の改ざんのせいだとわかりました。「兄のエドワードをのぞくと、1番ハンサムな男性」という証言も残っており、背筋も曲がっていなかったようです。

全く正反対のイメージだったんですね。

〉 王位簒奪もしていなかった。小説など見ると、兄エドワード4世が考えなしに重婚したせいで、やりたくもない国王になってしまったというストーリーが多いです。

これまた正反対。「やりたくもない」だったんですか。

〉 甥も殺していない。これは、殺したのはヘンリー7世(本人が手を下したかどうかはともかく)というところで、一致するみたいですね。
〉 エリザベス・ウッドヴィル、マーガレット・ボーフォートなどの危険人物を、女性には優しくという理由で拘束しなかったことから、騎士道精神あふれる人だったようです。
〉 それから、現代にも通じる刑法を作った人でもあるようですよ。

それでは名君といってもいいぐらいですね。

〉 ただ、David Starkeyは甥殺しの悪人とか、王位簒奪者でなかったとしても国を割る原因を作った(そりゃヘンリー7世の責任じゃないのか?)人物と書いていて、厳しいですね。

それを言うなら薔薇戦争の原因までさかのぼらないと。

それでは回答ありがとうございました。


タイトル一覧へ(返答順)(B)

タイトル一覧へ(日付順)


Maintenance: SSS 事務局
KINOBOARDS/1.0 R7.3: Copyright © 1995-2000 NAKAMURA, Hiroshi.