Re: 杏樹さん、ありがとうございます

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13248. Re: 杏樹さん、ありがとうございます

お名前: スニフ
投稿日: 2015/6/4(03:07)

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"柊"さんは[url:kb:13244]で書きました:

〉11世紀以前の英語は、歴史書でも読んだことがないので(その頃の人で興味のある人がいないから)わからないのですが、残っているものなのですか! 日本でも古文書が残っているのは知っていますが、すごいですね。

「主の祈り」を比べてみると、

日本語:
天にまします我らの父よ、御名が尊ばれますように
御国が来ますように、御旨の天に行なわれるがごとく
地にも行なわれますように

KJV(1604):
Our Father which art in heaven, Hallowed be thy name. Thy kingdom come. Thy will be done in earth, as it is in heaven.

古英語(11世紀)
Thu ure faeder, the eart on heofonum, sy thin nama gehalgod.
Cume dhin wylla on eordhan swaswa on heofonum.

(上の古英語で、th , dh, g は、今のアルファベットに対応するものがないので、置き換えています。th は p の縦の棒を上に伸ばしたような文字、dh は、the の発音記号に使われているような 6をひっくり返したような文字、g は、筆記体の z のような文字です。)
古英語だと、2人称単数も残っているし、格変化も残っているし、gehalgodのge- は、ドイツ語の ge- と多分同じ使い方だと思います。

KJVになると、2人称単数と活用は残っているものの、格変化はほぼ無くなっていますね。シェイクスピアがほぼこの時代だから、シェイクスピアまでは、2人称単数の、thou, thy, thee, thine と、若干の活用の癖(2人称単数の -st, 3人称単数の -thとか)を覚えればそれほど苦労せずに読めます。

さすがに、聖書関係は、黙示録に「もしこれに書き加える者があれば、神はその人に、この書に書かれている災害を加えられる。」と警告されているだけあってかなり忠実に残っているみたいです。どの書が正典なのかなんて話は当時の派閥争いも関係しているらしいですけど。


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