Shanghai Redemption by Qiu Xiaolong

[掲示板: 〈過去ログ〉本のこと何でも -- 最新メッセージID: 3237 // 時刻: 2024/4/26(04:42)]

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[喜] 3176. Shanghai Redemption by Qiu Xiaolong

お名前: 柊
投稿日: 2015/9/15(08:32)

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皆様、こんにちは。またもQiu Xiaolongを1日で読み切った柊です。

今回は本が昼に届いて、夜あまり遅くならずに読み終えて徹夜しないですんだので、大分進歩してるかも。

今回ChenはChief Inspectorでなくなったところから始まり、警察官としての権限が使えない捜査。その上どうも、犯人の標的は自分らしい。社会的に抹殺するか、もしくは命を、という状態。何やら上海では性スキャンダルで逮捕されて、失脚した人がいたらしいですね。Chenもはめられそうになるわけです。

よく似た名前の人が出てくるせいで、最終的に誰がどうなったのかいまいちわからなかった気もしますが、何とか読み切りました。

Qingmingとかいう祭日に、父親の墓参りをするところから始まるのですが、その日は上海では一般にお墓参りの日らしく、その上、上海の人のお墓はほとんど同じ地域にあるらしく、お墓参り専用バスが出ていました。お墓前で落として、数時間後にお墓前で拾ってくれるらしい。そのためだけに、1日がかりでお墓に行く。

うーん、日本のお盆みたいな感じなのでしょうか? 我が家でも5時間かかるお墓に1日がかりで行きますしね。亡き祖父の生前は、朝起きると「行ってきます」と書いた置き手紙があって、3時頃には帰ってきた。お墓に少ししかいなかったのではないか、何をしに行ったのかよくわからないと家族で話していたものですが、Chenはさすが、時間をかけています。草を抜いたり、ペンキを塗り直したり(生きてる人と死んだ人の名前は別の色で塗る。それも日本と同じだ)。さらにはお墓の永代供養(といっても70年ごと更新だけど)のお金も払って、後顧の憂いを断つ。何しろ、次にそんなお金払えるのがいつかわからないし、お母さんも高齢だし。

70年後に墓はあるのか、今の社会システムのままなのかと問い詰めると、墓地の管理人は「今の偉い人の70年前のご先祖を見ろ。偉い人だろう。今の偉い人の孫もきっと偉くなる」。「中国は変わるけれど、変わらない」というのが印象的でした。社会主義とかいいつつ、世襲のままなのですね。まあ、よそのことは言えませんが。

何がRedemptionなのかは、よくわからない。単語の意味も、辞典で引いたけれどもよくわからない。ただ、面白かったです。

推理小説としても、お隣の文化入門としてもおすすめです。ただ、ハードカバーで買ったら高かった。Kindleもあまり安くないですね。多分、1年ぐらいしたら廉価版が出るのだろうな。


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