かわいくない絵本、「エロイーズ」

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3083. かわいくない絵本、「エロイーズ」

お名前: 杏樹
投稿日: 2012/3/27(00:32)

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英語1100万語の報告をしたとき、100万語ごとに報告してたらものすごく間が空いてしまうので、何が読んだらこの掲示板に投稿しようと思いました。
ということで、1100万語通過報告でもお知らせした「エロイーズ」シリーズ4冊読みましたので報告します。

●ELOISE
エローイズは6歳。ニューヨークのホテルプラザに住んでいます。両親はどこにいるのかよくわかりません。ナニィが面倒を見ています。家庭教師もいます。
エロイーズにはホテルプラザがまるきり「自分のうち」。我が物顔に歩き回って好き放題。家庭教師もからかいのタネ。なにしろお母さんはホテルのオーナーとお友達です。
それで、エロイーズの絵がまたわかいらしくない、なまいきそ〜な子どもです。それがかえってリアリティがあったりして。
でもルームサービスを頼むときの言葉遣いは丁寧です。
文章にクセがあって読みやすくはありません。そこがまた「かわいくない」雰囲気を増幅しています。

著者のケイ・トンプソンはもともとミュージカルのボイストレーナーで、オードリー・ヘプバーンの「パリの恋人」にも出演しています。ジュディ・ガーランドと家族ぐるみの付き合いをしていて、ライザ・ミネリの名付け親にもなりました。エロイーズを書くのに子どもの時のライザ・ミネリがモデルになっているとか…。
ということは、エロイーズのお父さんは映画監督で、お母さんは女優?

●Eloise in Paris
エロイーズの所にお母さんからお手紙が届きます。エロイーズはパリに招かれました。荷造りをして出発です。ペットのカメと犬や(壊れた)人形ももちろん一緒。
なぜかベルギー・サベナ航空でブリュッセルに行き、そこからヘリコプターでパリへ…?!?
凱旋門やエッフェル塔、カフェ・フーケ、ルーブル、セーヌの岸辺。パリの定番観光名所でもやりたい放題です。ブランドのお店など、細かいところまで見るといろいろ発見が。ベルサイユ宮殿でもおふざけ。

あちこちフランス語が出てきますが、which is…と、続けて意味を書いてくれていることが多いです。

何をしに行ったかよくわからないまま帰国しますが、ホテルプラザの部屋はキープしてあったことが判明。…すごい。

●ELOISE in MOSCOW
今度はモスクワです。いきなり到着しています。書かれた時代からするとソ連時代です。吹雪の中自動車に乗ってホテルへ。
英語を話す(無愛想な)ガイドに町を案内してもらいます。ここでは見てもいいもの、いけないものがあります。
みどころは見開き折り畳みページのクレムリンです。折りたたみ部分を開くと、クレムリン宮殿が俯瞰でいっぱいに描かれています。そしてそこにはエロイーズのあしあとがあって、それをたどっていくと、あちこち寄り道したりしながらクレムリンの建物群をたどることができます。ワシーリー寺院もついています。本を読むというより、絵を見て遊んでいる状態になります。
地下鉄、グム百貨店、劇場…カスピ海のキャビアも食べます。モスクワをたっぷり満喫します。
そうして最後にはオチが。それを知ってからもう一度最初から絵を見直していくと…あらゆる場所にいる!!

ロシア語も出てきます。
Daは「Yes」、nyetは「No]、Pajalastaは「Please」です。

●ELOISE AT CHRISTMAS
エロイーズはホテルプラザでクリスマスを迎えます。相変わらず好き放題。今回はホテルの平面図も出てきて、エロイーズのあしあとをたどるページがあります。本当に迷惑な子どもです。
…と思いましたが、最後にホテルのみんなに愛されていることがわかります。エロイーズもみんなにプレゼントを送っていたんですね。
カバー見返しにはライザ・ミネリからエロイーズへのメッセージも。


▼返答


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