子供用児童書に飽きた方に。

すでに書評にあがっていた本ですが、
読んでみてとってもよかったのでお知らせします。
レベル５に登録されていますが、平易な英語で書かれているため
ＧＲ４あたりが読めていれば、いけると思います。

Fever 1793
1793年夏、当時首都であったフィラデルフィアに黄熱が流行し、多くの人が死にました。
14歳のMattie Cook は祖父と母の経営するコーヒーショップを手伝っていました。
ある日、母が黄熱に感染し、Mattieへの感染を恐れた母は、祖父とともに疎開させます。
しかしその途中、祖父も黄熱で倒れ、見知らぬ街に放り出されます。
やっと戻った街は変わり果てており、母も家にはいませんでした。

子供が主人公の児童書ですが、史実に基づいたフィクションのため
落ち着いた大人のテイストの本になっています。
黄熱は、ウイルス性の肝炎で、人やサルから蚊によって伝播されます。
１度感染し治癒した場合、抗体ができるため再感染はしません。
しかし当時、黄熱は原因不明の奇病で、人人接触感染も疑われていましたし
確立された治療法もありませんでした。
そんなことが、作品中および巻末に載っています。

同じ作者による Wild at Heartシリーズ は、
動物病院を舞台にした話で、そちらもお勧めです。