ヒストリカル・ロマンス経過報告

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859. ヒストリカル・ロマンス経過報告

お名前: 杏樹
投稿日: 2006/12/2(00:14)

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みなさま、こんにちは。
5月にヒストリカル・ロマンスでPBデビューして読み始めて半年経ったので、経過報告をします。タドキスト大会に間に合わせようと思っていましたがものすいごいギリギリになってしまいました。
総合的に紹介してくれているRaquelさんや久子さんと違って、私のは初心者の経過報告、個人的感想です。
ちなみに私はロマンス本は日本語では全く読んだことがありません。

★Lady Sophia's Lover (Lisa Kleypas)
最初に読んだ本です。1冊読めたのでうれしくてすでに報告済み。
最初は難しくて一体何が何やらわかりませんでしたが、ぐいぐい引きつけるストーリーで、読み進むほど加速度がつきました。

★Worth Any Price (Lisa Kleypas)
Lady Sophia's Loverの続編です。おなじみの人物が出てくるので話に入りやすく、読みやすい上に内容もとても面白かったです。とってもおすすめの本ですが、Lady Sophia's Loverの盛大なネタばれから始まりますので、この本を先に読むわけにはいかないのが残念。でもLady Sophia's Loverを読んだ方はぜひ、絶対こっちも読んでください。

★Suddenly You (Lisa Kleypas)
独身の女性作家が30歳を契機に男娼を買おうとするという、時代物にしては「!!!」な始まり方です。しかし文章はわりあいわかりやすく、Lady Sophia's Loverよりはずっとはいりやすいように思いました。導入部が「!!!」ですが、そこはロマンス本。結局はヒロインの前にヒーローとなるべき男性が現れあれこれすったもんだ・・・・

Lisa Kleypasのお話は、当時の生活の描写がていねいで時代を感じさせてくれます。特にWorth Any Priceに出てくる温水シャワーのしくみには「へぇ〜」でした。

さて、次はJulia Quinnです。こちらはあまり時代背景は関係なく、たんに設定が18**年というだけ。内容はラブコメディです。

★To Catch An Heiress
これはイチオシおすすめ!特に初心者向けだと思います。
両親を亡くして後見人の間を転々として暮してきたCaroline。現在の後見人は息子に彼女を襲わせて結婚させて彼女の遺産をいただこうとします。Carolineはそこから逃げ出しますが、スパイを追っていたBlakeが、夜中に家を抜け出して逃げ出す怪しい行動を見て彼女をスパイと間違え拉致監禁。
誤解が解けた後も後見人から身を隠すため、CarolineはBlakeの家に居座り、家の中を引っ掻き回してBlakeとその友人をあきれさせたり、あわてさせたり。かなりなドタバタ劇を繰り広げたりします。
内容はわかりやすく、大きな出来事よりも小ネタが多いですがハラハラさせるところもあり、少々わからないところも気楽に飛ばして読めます。

★How to Marry a Marquis
両親を亡くしたElisabethは弟や妹を養うためにも財産のある男性と結婚する必要にせまられています。彼女がお話し相手を務める貴婦人のお屋敷の図書室で見つけたのはHow to Marry a Marquisと言う本。ドキドキしながら手にとってしまい、しかもそれを貴婦人の新しく来たestate managerに見られてしまう。しかし彼は彼女に協力することを申し出て…?
物語の起伏があまりなく、ほとんど漫才のような会話で進んでいきますので、読み進む原動力としては少々弱いかも。実はestate managerはTo Catch An Heiressに出てきたBlakeの友人で、最後の方にCarolineとBlakeも少し出てきます。

★Viscount Who Loved Me
Bridgerton series シリーズで、長兄のAnthonyの結婚話。最初は登場人物がごちゃごちゃしていてつかみにくく思いましたが、結局ロマンス本ではヒーローとヒロインがわかっていればなんとかなります。このお話ではストレートに出会わないで少々紆余曲折ですが。蜂に刺されて毒を吸い出そうとしているのを見られて、スキャンダルになる!結婚しなさい!という展開はやはり時代物ならではでしょう。

これだけ読んできたら別の作家も読みたくなりました。
それで手にとったのが
★A Summer To Remember (Mary Baough)
700万語通過本です。結構てこずって時間がかかりました。
最初は何が書いてあるかほとんどわからず。しかも字が細かい。3ページぐらい読んで、あまりにわからないのでもう一度最初から読み直しました。しかしやっぱり難しい。ぼんやりとした理解のまま読み進みました。最初ヒーローのKitがヒロインのLaurenを舞踏会でダンスに誘ったり、翌日花を贈ってお出かけに誘ったりしてもLaurenは無関心でそっけなくて、さっぱり話が進みそうになくてどうやって話を進めるんだろうと思いました。しかし90ページぐらいで話の方向が見えてきて、しかもタイトルの意味がわかり、そこで俄然先が読みたくなってきました。
そうすると、最初はとても読みにくくて2〜3ページ読んではページを確認して「まだこれだけかー」と思っていたのが、進み始めると気がついたら10ページぐらい読んでる、という状態になりました。しかもその状態になると、知らない単語の三つや四つや五つあってもそれほど気にならずにどんどん読み進めることができて、しかも知らない単語があちこちあるのにあまり「飛ばしている」感じがしないできちんと読んでるような気になっています。文章もそんなに難しく感じません。「わかりやすい」とまではいきませんが…。
結局本が読めるか読めないか、は英語力の問題ではないんだろうな、ということを再確認しました。

****総合的な感想****

PBを読むにあたっては、まず最初はとっつきやすいものから始めてみれば、何冊か読んでいるうちに慣れてくるような気がします。そもそも1冊10万語前後あるものが多いので、何冊か読むとそれだけ語数が蓄積されて読む力がついてくるのではないかと思います。
特にロマンス本は基本が男女二人が出会って恋に落ちる、なので「Lady Sophia's Lover」や「A Summer To Remember」のように最初の方がさっぱりわからなくても途中で話がわかってくると読み進むことができるようになったりします。また、PBはかなり飛ばしても大丈夫、と聞いていたのが本当にそうだと思いました。

以前、まだPBを読む人があまりいなかったころがんばって読んでいたのが間者猫さんとじゅんさんでした。二人ともGRも苦手、児童書も苦手、で仕方なく大人向けの本に突入して四苦八苦しながら読んでいて、その様子がうかがえる投稿をしていました。
間者猫さんに言わせると、児童書は少し飛ばすとわからなくなる、PBは1ページや2ページ飛ばしても、1章や2章わからなくても大丈夫だから、ということでした。そして飛ばしすぎてわからなくなったら「今日はこのへんで勘弁しっとたるわ」という捨てゼリフで投げるのです。
実際PB(といってもロマンス本しか読んでませんが)を読んでみると、例えばGRなどと違って展開がゆっくりです。描写が細かいせいもあって、同じ場面が何ページも続いていたりします。そういうところが飛ばしても大丈夫、というところなんでしょう。

ですから最初は思い切ってじゃんじゃん飛ばしまくって読んでみればなんとかなるし、そうやって何冊も読んでいたらだんだん読めるようになるんだと思います。私も「A Summer To Remember」が読めたのは、リサ・クレイパスとジュリア・クインを3冊ずつ読んだからその分読む力がついたんだと思います。
四苦八苦しながら読んでいた間者猫さんも、今はアメリカの古典文学に挑戦しようと言うぐらいになっています。やっぱり「読んでいくうちに読めるようになる」…これこそ多読法の特徴ですね。


▼返答


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