Re: 成長物語としての Marvin Redpost

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228. Re: 成長物語としての Marvin Redpost

お名前: 道化師
投稿日: 2003/9/22(16:49)

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こんにちは、Julieさん。

〉道化師さんをはじめ、みなさんの読み、興味深く読みました。
〉論じたくなるような話ですよね、レッド門柱って。
〉成長物語と考えると、1巻から読んだほうがいいかもしれません。

きっと、作者のサッカーは、読者が読んだ後に、色々考えるように
書いてるんでしょうね。
それを、ありがちな結末をハッキリ書かないという手法を取らず、
結末を書いた上で、考えさせる所が、サッカーの上手な所だと思います。
そう、Julieさんの言われるとおり、赤い郵便受けって、
マービンの一年間の成長物語なんですよね。
季節に関する叙述はあんまり無いのですけれど、
妹の年齢とか、妹の誕生日があとどれくらいとか、そういう事で、
三年生の間の一年を通しての話って言うのが解ります。

〉私も7巻の坂道を下る、あの爽快感はなんだろうと気になってました。
〉それまでは、上のメタファーが多かったように思います。
〉1巻の会場もビルの上だったし、
〉大統領ってトップの人が出てくるし、
〉校庭の旗ざおの下で鼻をあてていたりするし、
〉宙を見上げるよな話もあるし。
〉それだけに7巻で一気に駆け下りたのが印象的でした。

いったい何のメタファーなのかが気になりますよね。
マービンの舞い上がった気持ちの象徴なのか、
自我に目覚め始めた頃の、地に足がつかない感覚を表しているのか・・・。

〉小さな子供にとって、親は神様ですが、だんだんそうではないことがわかってきます。親の守ってくれるぬくぬくした世界から自我が分かれて、自分で世界へ立ち向かうようになります。自立のための戦いがいろいろあって、そしてひとまわり大きくなったマービンが家族のもとに戻ってくる、そんな感じがしました。

各巻のエピソードで、ジグザグな成長曲線を描いているって感じですよね。
赤ん坊の時の自分だけで成立する全能感から、
幼児の母親がなんでもしてくれる母親全能感、
そこから離れて、全能感を喪失して、自我が成立して行く過程、
(こういう発達過程は、誰の分析だったかなぁ?忘れました)
この3番目の過程が、マービンの話そのものなんでしょうね。

〉成長物語といえば、wallball も忘れちゃいけません。(笑)
〉文字通り、壁にぶつかっては、はね返り、受けとめて、また壁へ向かってゆく
〉マービンの成長を表しているように思います。

行ったり来たり、ジグザグ振幅しながら成長していく。

〉それから、シーツやロープの中で、がんじがらめになるシーンもありました。
〉後ろ向きにこげば安全な自転車を卒業して、前にしか進めない、進まないと倒れちゃう自転車へのステップアップもありました。
〉う〜ん、面白いなあー、Sacher。
〉オシツオサレツさんの表現を借りると、小物が効いてる感じがします。

私は、頭を抱えて思案して一語一語書いているサッカーが、
想像されてなりません。
でも、ホントに面白い。きっとみちるさんのリスト全部、
そのうち読んじゃうだろうなぁ。
では、ハッピーリーディング!!


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