Re: Matildaの結末が心地悪いです。みなさん本当のところ、どうですか?

[掲示板: 〈過去ログ〉PBの掲示板(ネタバレ可) -- 最新メッセージID: 1182 // 時刻: 2024/4/29(19:32)]

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216. Re: Matildaの結末が心地悪いです。みなさん本当のところ、どうですか?

お名前: 道化師
投稿日: 2003/9/18(17:35)

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こんにちは。道化師です。
私、映画を見て、PGR3のマチルダを読んだだけで、
原作をまだ読んでないのですけれど・・・。

私の結論から言うと、この小説では、この結末が相応しいって思います。
マチルダと言う作品の世界の中だけで考えれば、
小説の冒頭で、
「世の中、不思議なもんで、親と言う者は、
 みんな自分の赤ん坊をワンダフルだと思ってる。
 それが、例え今までに見た事もないような
 へんちくりんで、醜い生き物だったとしても・・・。」
って、作者の地の文で書いているんですね。
これって、このスタンスで、これからこのお話を書くよって言う
作者の宣言文みたいなものだと思うのです。
そして、この不思議な感情を抱かない両親を登場させます。
これで、結末に両親がマチルダへの愛情に目覚めてって言う事にしてしまったら、
作品として作者のお話へのスタンスが、統一されなくなってしまうと思います。
もう少し、突っ込んで考えると、
この作品のテーマは、「両親に理解されない子供の思い」と言う事で、
マチルダの場合は解り易く、マチルダの天才的能力や、
超能力って事になりますが、実際には「子供の思い」と言う事になると思います。
この「子供の思い」に理解を示さない親はどうなるか、
それは子供に親が捨てられるんだよって言うのが、
この作品の寓話的教訓でしょうし、
子供は例え血がつながった親と言えども、子供の思いを理解しない親より、
子供を理解してくれる人(マチルダの能力を理解するハニー先生)に
育てられるのが、子供の幸せなんだよって言う作者の意図があると思います。
だから「親よ、親と言う立場に安住せず、子供の理解に努めなさい」と。
そう言う包意の寓話として考えるのなら、この結末でOKではないでしょうか?

もう一つ、作者のダールですけれど、
私はダールと言うと昔テレビで見た「ロアルド・ダール劇場」が思いだされて、
この番組では、ダール原作だと思われるブラックな話ばかりやっていたのです。
(例えば、保守的な夫を嫌って不倫する人妻が、
 夫を呪い殺して良しとする話とか、そんな話が多かった気がします)
だから、私にとってのダールって、
「ブラックな話ばかり書く作家なのだな」って思っていたのです。
そういう事を書く作家だから、世間的に納得し易い
「親が改心して、子供との関係を取り戻す」
って結末にはなりにくいだろうと思いました。

まっ、以上、原作を読んでいないので、戯言なんですけれど。


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