第3の道 単語の体系の増強

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381. 第3の道 単語の体系の増強

お名前: 主観の新茶
投稿日: 2008/11/1(20:48)

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主観の新茶です。

古田裕清 著 『翻訳語としての日本の法律用語』は、これを理解しながら読むことにより、記憶という作業を特別に行うまでもなく、日中英独仏ラテン語の6語の有機的関連の単語を、思想の体系の中で体得することができる。
この知見は、大学の1、2年程度のものであるといってよい。
したがって、専門的知見に属するが、一般教養の範囲をでないともいえる。
この本は、さりながら、やや特殊であるから、理系、文系をとわず、体系的知見を取り入れながら、英単語も覚えられるという和書を紹介できればと祈念する。
自家薬籠中の物とまではいかなくとも、消化できたものは、紹介していきたい。

ところで、SSSでは、従来、単語を覚えるには、

1 英書を多読するしかない。
 英英辞書までは、効果がある。
 または、英文文法書までは、効果がある、という見解が有力である。
 この見解においては、2の方法は、有害で、英書を読めるようにならないと主張する人もいる。
 2の方法を継続すると、かえってマイナスで、元に戻すのに、かかった年数だけ、unlearnが必要であるという見解もある。
 この見解は、2の方法について、「お勉強」などという言葉を使用し、勉強という言葉は、蔑称に使っている人もいる。
 なお、英語を多読するしかないといいながら、日本語の思考に依拠する背景知識が重要であるという見解も有力である。
 SSSの多読は、背景知識の取得については、各自に任せているから、中には、和書をまったく読まないと主張する会員も存在する。

2 昔、試験に出る英単語、今、Duoによる勉強に代表される。
 英和辞書を引くという方法も含まれる。
 単語を単語として覚えるやり方である。
 単語間の脈絡なく、語源を基礎に、英単語を覚えるやり方を含むだろう。
 2の見解の人で、ことさら、1の方法を悪く述べる人はいない。
 これは、1の見解の人は、英書が読めるようになっていると自負している人がいるのに対し、2の見解の人は、1の方法を並存するし、英書が読めると自負できるSSSの人が、出現していないからであろう。

3 和書を読む過程で、知見を取得しながら、英単語相互の有機的関連を理解し、自然に記憶するという方法が、第3の方法として存在する。
 単語の習得を目的としたとしても、本来は、知見を取得する作業なのである。
 本来知見を所得する作業として独自の意義を有することが、2の方法とまったく異なる。
 もし、この第3の概念がなかったのなら、本書をもって、嚆矢としたい。

4 「多読」は、SSSの専売特許ではなく、その以前から主張されてきたものであることは、既に晴山氏の著書で検討した。
 SSSの新規性は、ネットの普及による会員相互の情報交換並びに、為替変動及び需要と供給の相互作用による多読英書の入手の容易さという時代にマッチしたことに依拠する点が大きい。
 SSSの多読は、「細部に気を使わず、大雑把に読む」「細かに考えずに、ざっと読む」ことが本質である。
 すなわち、SSSの多読は、客観的に考察し、多読の中の一方法にすぎない。
 

4 なお、「多読」「背景知識と知見の関係」「勉強」「unlearn」などの概念は、さらに検討が必要である。

これが、今回の投稿の目的の1つであり、最初のスレッドの投稿の主題に符合する。
 


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