Re: 語彙増強法の違いによって獲得される語彙力に違いが出るのでは

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[喜] 305. Re: 語彙増強法の違いによって獲得される語彙力に違いが出るのでは

お名前: まりあ@SSS http://buhimaman.at.webry.info/
投稿日: 2008/10/23(18:46)

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Ry0tasan、極楽トンボさん、こんにちは。 まりあ@SSSです。

〉〉そのとき暗記した訳語をふりかえって見ると、
〉〉あまり正確とは言えません。

   どんな辞書も単語帳も、宿命的に訳語が正確ということは
   あり得ないと思います。
   2つの言語を「語」単位で対応させることには無理があると
   思うからです。

   緑=green は誤りではありませんが、緑は若葉とかみずみず
   しさをイメージするのに対して、green は鼻くそとか、べとべとの
   モンスターとか、嫉妬に狂った眼差しとか、嫌なものを連想しや
   すい言葉です。訳語としての対応にはさほどの誤差がなくても、
   その単語に結びつくイメージが正反対だったりすることはしじゅう
   あります。

   脊索動物門哺乳綱齧歯目キヌゲネズミ亜科というような、
   学術用語で、各国がまったく同一のものを指し示すように
   言葉の定義をしかるべき機関が定めているとか、衆議院・
   参議院とか各国の行政組織の呼び方など、外務省や報道機関
   が訳語のガイドラインを定めている、あるいは集積回路など
   IT関連の言葉で、これは誰がリードしているのか知りませんが
   英語での定義をそのままもってこないとコンピューターが
   動かないといった特殊事情があって訳語が集約される事情が
   あるもの、など訳語がニュアンスを含んでは言葉として
   成り立たない特殊な事情がある場合は例外となりますね。
   こうした専門用語は、専門用語辞典で学べると思います。

〉〉多読を通しての矯正が必要だったし、
〉〉英文を読んでいるときに訳語がポップアップしてくると読む速度が上がらないので、
〉〉その癖が無くなるまで努力が必要でした。

   そういうものの存在があるかどうかは別として、みなさんの憧れる
   「英語脳」「英語回路」獲得への回り道! 

〉〉最初から多読を通して英単語を理解する方法の方が正確だし、
〉〉矯正にかかる時間を考えれば効率面でもそんなに劣ることはないと感じるようになりました。

   まさに急がば回れ!ですね。

〉こわーい副作用があるということですね。

   副作用で済めばいいですが、一生ペーパーバックを読める
   ようにならなかった人がほとんどでしょう?
   多読でペーパーバックが読めるようになったタドキスト
   仲間は何十人も知っていますが、「DUO単完全暗記でR・パーカー
   が読めた!」とかいう人知りません..      ↑
                           ↑
                  PBとしてはかなりやさしい部類             

〉また、大学受験以来、英語の勉強は実質的に多読が初めてのわたしでも、
〉けっこう知っている単語が多かったのは意外でした。これならDUOを覚え
〉るのはそんなに大変じゃないぞ、と意気込んでいたところでした。

   昔は英語の勉強というと単語の暗記くらいしかなく、イディオム
   とか慣用表現などという用語すらなかったので、若さに任せて
   7,000語くらい叩き込んでいましたけど、Magic Tree House に
   手こずりました。

   DUOを覚えるのは簡単でも、覚えて本が読めないと意味が
   ありません...

〉修正するのにRyotasanでも十年かかるんじゃあ、わたしなんざ生きてる
〉間に修正する見込みがありません。うーん、やっぱやめようかなあ。

   やめておくことをお薦め。時間は大切です。

〉〉それから、
〉〉作文に必要な語彙力と、
〉〉読書に必要な語彙力は、
〉〉分けて考える方が実際的だと僕は思っています。
〉〉どちらも多読で思っていますが。

〉酒井先生のブログなど見てると、そういう分け方を否定しているように
〉見えます。一つの単語の背後にどれだけの英語の海を感じることができる
〉かが勝負だとすれば、作文などに運用できるほどの語彙の力がないと、
〉読書も本当の読書にならないような印象を受けます。

   読書の場合は物語全体から、英語の海が見えてくるので、
   最初から単語の背後まで見えている必要はありません。

   単語を正しく覚えて読書ができるようになるのではなく、読書する
   ことでひとつひとつ単語の背景が見えてくるのです。

   Ry0tasanは、運用語彙(使いこなせるレベルに理解=作文に必要)
   と認識語彙(おぼろげに把握=読書は可能)という差について
   おっしゃりたかったのではないかな? 

   最終的には、かなりの部分が運用語彙レベルの状態で読書しない
   と本当の読書ではないといえるでしょうが、日本語でもある程度は
   認識語彙レベルで読書するのが普通です。たくさん読んで認識語彙が
   運用語彙に昇華します。いきなり運用語彙をふやしてから読書を
   はじめるというわけにはいきません。

 
〉でもある程度語彙がなければ多読はスムースに進まないのではないかと
〉思うからです。VOAスペシャルから、本格的なニュースにうつるにはどう
〉したらいいか、英字紙などを多読するにはどうしたらいいのか、

   今なら金融危機とか、大統領選挙とか大事件が起きたときから
   それ関連のニュースを毎日追っていけば、同じような単語が繰り
   返され、少しずつ変化していきますから語彙も無理なく増えていくと
   思いますが。
   もちろん新聞にも目を通して、「あの話しね」とピンと来るよう
   アンテナをたてておいて、ですが。

Happy Reading!


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