Re: 英単語の覚え方(なが〜くなりました)

[掲示板: 〈過去ログ〉多読と英語学習・試験に関する掲示板 -- 最新メッセージID: 1756 // 時刻: 2024/4/28(05:39)]

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120. Re: 英単語の覚え方(なが〜くなりました)

お名前: fiona
投稿日: 2008/10/10(22:13)

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オレンジさん、今晩は。fionaです。

私は、何らかの試験などで必要な場合以外は、
できれば、他の方法、もしくはこれを改良した方法の方が良いような気がします。

実際に、オレンジさんの言われている方法、もしくはそれに近い方法で単語を覚えたことはあまり無いので、以下の意見は、推測で書いていることになります。
そのため、どこまで正しいかは分りませんが、参考までに。
 
 
オレンジさんの言われている方法ですが、
長所は、短時間で多くの単語を確実に覚えられること(多分)と思われます。
しかしながら、日本語の語と1:1対応させることで、いろいろな不都合が出てきそうな気がします。

難しい専門語などは、1:1対応することも多いと思うのですが、
たいていの英単語は、日本語と1:1の対応はしません。
特に、やさしい、基本的な単語ほどそう言う傾向があるような気がします。

そこを、無理に1:1対応で覚えてしまうと、
英単語の持つ意味範囲の一部しか捉えられなくなるのではないかと言う恐れが出てきます。
その語の、決まった一部の意味しか分からなくはならないかと心配します。

2番目に、英単語を理解する時、
英単語→日本語の言葉→語のイメージ
と言う道筋を通ることになるので、
英単語を見たとき、その語のイメージが、日本語の言葉に引っぱられて、
英単語の本来持っているイメージが曖昧でぼやけたものになるように思います。
英単語の持つ意味範囲と日本語の言葉の持つ意味範囲では、一部は重なり一部は重なっていないのが普通だと思います。
英単語を日本語の言葉と1:1対応で覚えると、重なっている部分は良いのですが、重なっていない部分について歪みが出てしまいます。
上で書いたように、英単語にある意味の一部(場合によっては大部分)が抜け落ちる。
さらに、英単語の本来の意味範囲に無い意味が付け加わる(対応させた日本語の言葉にそのような意味があるため、英単語にも同じ意味があると錯覚)。
といった事が、起こるのではないでしょうか。

理想的には(本来は)、直接に
英単語→語のイメージ
であるべきですから、
どこかで、間にある日本語の言葉を抜き、さらに語のイメージを修正する必要があります。
この作業、かなり面倒だと思うのですが…。
と言って、やらないと、正しく英語を読み書き聞き話すができないのではないかと思いますし…。
 
 
オレンジさんは、実際やってみて、こう言うことは無かったのでしょうか?
少なくとも、知っている英単語の持つ意味範囲を拡げていく必要はあると思うのですが、どのようなことをされているのでしょう?

短時間で、どうしてもたくさんの英単語の意味(うすぺっらでも良い)を覚える必要のある時は、オレンジさんの書かれた方法も良いと思うのですが、
今後、長く英語と付き合っていく場合、
英単語の持つ、本来の意味範囲をできるだけきちんと捉えて、
日本語を介さず、直接に、英単語→語のイメージ
と覚えられる方法がよいように思います。
オレンジさんの言われている方法、何か改良できないものでしょうか?
 
 
多読と語彙拡充の問題は、難しい問題だと思います。

少なくとも、多読では、思ったよりは語彙が増えないように感じます。

100万語ってどのくらいの量かわかりますか?
日本語の文庫本で言えば、10〜15冊くらいの量です。
その程度で、語彙が急に増えるのは期待するのが無理ではないでしょうか。
(もともと、知っている語彙がゼロに近ければ別ですが)
1000万語といっても、高々文庫本百数十冊。
多少は増えるかも知れませんが、ペーパーバックでほとんどの単語がわかるところまでは無理な気がします。

どの程度のインプットが必要なのか。
比較で、日本語のインプット量を考えてみると、
日本人が、高校卒業までに「耳から」インプットする日本語の量(聴く量)は、
概算してみると、1億語〜2億語くらいでした(英語換算)。
(人との会話、テレビ、学校の授業の3つで耳から入る日本語の量を英語換算し、概算しました。多分、倍程度は誤差ありです)
ここに、本などからの、読むのインプットが付け加わるのですが、
普通は、教科書を含め本百数十冊で、大まかに1000万語、マンガも読むだろうけど1冊5000〜1万語くらいなので、合計2000万語読むかなぁ…ってところ。

結局、読むは、聴くの誤差の範囲内の量なので、
日本人の、高校卒業までの日本語のインプットは、
約1億語〜2億語くらい
だと思われます。

ここから考えて、高校卒業程度の語彙を習得するには、1億語くらい、
少なくとも、半分の5000万語くらいのインプットが必要なように思われます。

ペーパーバックをある程度読める程度の語彙、これから考えて、数百万語のレベルの多読では難しいのではないでしょうか。
もう1桁上の量が必要なような気がします。
(私の推測で、どこまで正しいかは分かりません)
 
 
多読での語彙獲得の欠点は、なかなか語彙が増えないことのような気はしますが、
長所は、英単語の持つ本来の意味が正確に捉えられる、
日本語を介さず、英語→語のイメージと、語のイメージを本来あるべき形で捉えることができる、
でしょう。

問題があっても、促成栽培すべきか(後でいろいろ、拡充、修正が必要)
ゆっくり語彙を育てるべきか(本来あるべき姿で育つ)、
どちらが良いのでしょう。
 
 
もし、単に試験のためだけ(試験の後はあまり必要ない)なら促成栽培、
のんびり趣味でやっているなら(長く付き合うなら)じっくり育てるべき、
と、私は思うのですが、どうなんでしょう。

ある程度、速く語彙を育てたい、そして英語と長く付き合いたいと言うときが問題です。
どちらにすべきか考える時、促成栽培した後、修正が可能かどうか、拡充・修正にどれだけ手間と時間がかかるかと言うところがポイントかも知れません。

以上、考えたことを書いてみました。
 
 
最後に、英語多読をすることで、英語をより良く理解できるようになるのは、語彙が増えること以外に、それより重要な要素があるように思います。
が……、これについて書いていると、更に長くなりそうなので、また後日ということで。

ではでは。


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