Re: 世界史クラブ:子ども用歴史小説の紹介

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1254. Re: 世界史クラブ:子ども用歴史小説の紹介

お名前: 杏樹
投稿日: 2008/10/25(01:39)

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柊さん、こんにちは。

〉 みなさま、ごきげんよう。柊です。久しぶりの世界史クラブ、張り切って参りましょう!

ありがとうございますー。私はまだヒストリカル・ロマンスばかりでなかなか世界史クラブに戻れません。本は積んであるのに…。

〉 ヒストリカル・ロマンスやPrincess Diariesが読めたら読めるMargaret Irwinと、もっと易しく小学生向けと思われるAnn Rinaldiの紹介、プラスアルファです。

〉Margaret Irwin
〉Younge Bess
〉Elizabeth Captive Princess
〉Elizabeth and the Prince of Spain

〉この人の本はPrincess DiariesやJ.R.Deaverを読んだ時の感覚に似ているので、対象年齢もYLもそれぐらいだと思います。つまり、中学生以上、YL5〜6です。
〉 落ち着きが欲しい人にはちょっと厳しい(?)ノン・ストップのジェットコースタータイプです。
〉 Young Bess三部作は半世紀以上のロング・セラーで、何度も版元を換えては復刊されています。最初のものは映画にもなったようです(かなり昔の話。タイトルはそのまま)
〉 見てはいませんが、台詞も場面も舞台映えしそうなものが多いです。強烈な人ばっかり出てくるし。

ロングセラーの三部作のジェットコースター展開、おもしろそうです。

〉1540年代。浮気をして処刑された王妃アン・ブーリンを母に持つ王女エリザベスは、そろそろ大人な世界に興味を持つお年頃。世の男性の半分を魅了し、残りの半分に嫌われたという母について、気になる男性トム・シーモアに聞いてみたりします。
〉 死の直前まで「こんなに細い首だもの。首斬り役人も楽でしょうね」と言って笑っていたというアン。トムには今でもあの笑い声が聞こえる気がする時があります。魔女だという人もいて、個性の強い人だったのは確かなようです。
〉 大人びてきたエリザベスが気になるトム。あなたと答えてくれるのを期待して「誰を振り向かせたいの」と聞くと「All England」との答えが。
〉 王女であり、当然王位継承にもからむ自分の立場や、トムの気持ちなど様々なことがわかっていない子どもなのか、わかっていて手玉に取っているのか。
〉 エリザベスもまた気分の浮き沈みの激しい、強烈な少女です。しかし、それ以外の人も、穏やかで安定した人なんて出てこない気が@@

今ちょうどブーリン姉妹の映画やってますね。「浮気」はヘンリー8世の陰謀でしょう?

〉The Gaillard
〉まだ半分まで読んでいませんが、やっぱり激しいお話。内容は多分、悲劇の女王だけど自分の意志を貫いて生きたメアリ・ステュアートの話、だと思います。タイトルは彼女の恋人のボスウェル伯のあだ名です。

メアリー・ステュアートではおだやかな話にはなりませんね。

〉次はもっとマイルドな話をいってみましょう。まずはAnn RinaldiのNine days a Queenから。
〉 レディ・ジェイン・グレイ、九日女王が主人公の話です。その割には子どもに読ませても問題ない感じ。
〉 現代のアメリカの女の子みたいな文章で、小学校高学年からかな。古めかしい言い回しはなく、ひょっとしたら現代のスラングが入っているかもしれません。
〉 状況も時代背景もかみ砕いて説明してくれているので、入門にも向いています。
〉 ジェインはイングランド国王ヘンリー8世の妹の孫。ヘンリー8世の遺言状には、ヘンリー8世の三人の子どもの次に王位継承権が高いと書いてありました。しかし、順番をとばしてジェインを女王にしようとする人がいて、ジェインは否応なく16歳で王位継承争いに巻き込まれていきます。
〉 The Redheaded Princessはエリザベス1世の子ども時代から始まる話で、以下同文。
〉 小説としては多少物足りないかもしれませんが(Irwin級に濃いのも読みにくいかもしれないですけど)、いきなり本格的なものには飛び込みにくいという人にお勧めです。

このあたりの王位継承話はドロドロですが、現代風の少女のお話として書かれるとは、英語の本の世界はおもしろいですねえ。

〉Duchessina by Carolyn Meyer
〉Young Royalsシリーズはついにイングランドを飛び出して、今回はイタリアから始まります。主人公はフランス王妃になったカトリーヌ。メディチ家の人です。時代は以前と同じく16世紀。
〉 中高生が対象でしょうか。あまりスラングのない文章で、現代の中高生向けの本が苦手な人は、こちらの方が読みやすいかもしれません。
〉 シリーズと言っても、クイーン(女王でも王妃でも)になった人の十代の頃の話を中心にというだけで、独立した小説です。
〉 お薦めはシンデレラっぽくて構図のわかりやすいMary, Bloody Mary(内容はブラッディではない)と、試練を乗り越えて成長するBeware, Princess Elizabethです。
〉 Duchessinaはイタリアとフランスが舞台なので、英語圏ばかりではという時に、目先を変えるのにお薦めです。ただ、結婚した後で不妊に悩む話なので、年齢は少し選ぶかもしれませんね。テーマがテーマなだけに、多少性的な話も出てきますから。

カトリーヌ・メディシスですか。これまたクセのある人物を。しかもダンナであるフランス国王には20歳年上の愛人がいるのに、そのあたりはどう書いてるんでしょう。

中高生向けの本はほとんど意識したことがありませんでしたが、こういうシリーズがあるなら読んでみたいです。


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