夏休み、中学生の多読集中講座の報告です。

[掲示板: 〈過去ログ〉多読による外国語教育 -- 最新メッセージID: 1456 // 時刻: 2024/4/28(19:35)]

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[喜] 52. 夏休み、中学生の多読集中講座の報告です。

お名前: えっちゃん
投稿日: 2003/9/26(03:32)

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以前この広場で掲載した夏休み集中講座の報告をします。

一応チラシを用意して、小学生時に教えていた何人かには手渡したのですが、新たに多読集中講座に参加はありませんでした。したがって、集中講座に参加したのは通常クラスに在籍している中学2年生2人が対象となりました。実際には娘とその仲の良いお友達です。

この2人は一学期に一応ORTのstage 1から 7まで目を通していました。ただ、レッスン中の10分から30分の間で、特に、課題を出したり、感想を聞いたりもしていません。スペシャルパックのCDから、テープにダビングしたものをビニールパックに一部セットにしてありましたので、時々リスニングはやっていました。後から聞くと、この時期は絵をよく見ていたけど、文章はあんまり・・・・ということでした。

さて、7月後半から8月後半まで約1ヵ月半、週2回程度、1レッスン2時間で8回、取り組みました。講師側で以下のように準備をしました。

(1) 本とテープの準備〜本はStage 1 ,1+, 2, 3, 4, 5 trunk stories, more stories A & B, wrens (2 & 3)で準備をしました。また、wrens以外はすべて、CDから、テープにダビングしました。本2冊とその音声をテープのA面B面に録音し、ビニール袋に入れて1setです。生徒は入室時に全員に4000円くらいの、ビジネステレコとイヤホンを購入してもらっていますので、個別に聞くことができます。
(2) シール台帳とごほうびシールの準備〜 ORTのteachers’ textに生徒が励みになるようなシール台帳の原稿が入っています。また、この裏面に本の一言感想も書けるようになっています。Listeningをしたら、色塗り、次にオーバーラッピングができたら、お話ごとに小さなシールを貼っていく予定でしたが、実際には2人ともぶっつけ本番の一回だけでリスニングもオーバーラッピングも済ませていました。また、stageがひとつ終了すると、Kipperの可愛いキャラクター達のAchievement Stickers を台帳に貼りました。

2人の様子は簡単なstageごとに、すいすいとオーパーラッピングしながら、テープのスピードとほぼ同時に読み進めていました。テープは止めないので、返り読みはありません。ただ、どのくらいわかっているのかさすがに気になるので、わからない単語1冊につきどのくらいある?と時々聞いていました。Stage3くらいまでは1冊につき1つか2つかな。という答えでした。どんどん進んでいくので、余計なお世話だと思いつつ、わからない単語は聞いていいんだよ。とつい、気になって、聞いていました。一人は1冊につき1語聞くか聞かないか・・・一人はまったく聞いてきませんでした。心配にはなりましたが、時々、まとめて一言感想を読ませてもらったら、的外れなところはありませんでしたので、一応内容はほぼわかっているようでした。単語を聞いてこない子に聞いてみたら、わからない単語が出てきても、絵を見たら大体わかるから大丈夫ということでした。
確かに、これは用務員さんの変装だ!とか、めがねが何個だ!と絵を丁寧にチェックしているようでした。

一時間たったら、5分ほど休憩です。10分ほどお茶の時間にしたこともありました。
読み聞かせは予定では30分でしたが、10分から15分ほどで、やらないときもありました。

夏休み最後、レッスン無事終了時は2人ともとても喜んでいました。私自身も非常にうれしく感じました。

入門者の広場にも載せたのですが一週間ほど前に、2人でPGR starterに再挑戦しました。2ヶ月ほど前はチラッとみて、だめだよ!と投げていました。ところが、一人はFlying homeを読了!!一人はNewspaper chaseを2ページでやめていましたが、その代わり、ORTのstage6が簡単に見えてきたといって、自分から本を借りて帰ってくれました。また、本人たちの希望で、stage6,7,8を同じように通常クラス内で取り組むことになりました。
彼女たちの感想は・・「役に立ってなさそうで、役にたっているみたい。いつのまにか英語がわかってて気持ち悪い!!」でした。
長くなりましたが、最後に、SSSで薦めている、Textを見ないシャドウイングではなくtextを見ながらのオーバーラッピングにしたわけは、発音の面ではシャドウイングが有利だと思うのですが、学校の勉強にも役立つようにもっと、音読ができるようになりたいという本人の希望、もしくはもっと自信を持って、声を出して読めるようになって欲しいという講師双方の願いがありました。全体的に見て、シャドウイングとオーバーラッピングどちらが良いのか、よかったのかはよくわかりません。オーバーラッピングをしているときは発音、イントネーション、リズム等、上手に真似ができていたと思います。もちろん、Textだけを見て、音読するとカタカナ英語に戻りやすくなりますが、実施前と実施後では大きく改善したと思います。特に、子音の後に、母音がひとつずつ入ってしまうことが少なくなったようです。
音読に関しては、9月に入って、一人がPGR0に挑戦をして、無事読了し、大喜びでしたが、彼女はオーバーラッピングのおかげか、必ず音読しながら、読むようになりました。PGR0も途中読み方を1〜2回聞いてきましたが、とても、上手に音読できていましたので大きな成果だと思います。

以上ちょっと長くなりましたが、報告させていただきます。


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