まとめにならないかもしれませんが

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10457. まとめにならないかもしれませんが

お名前: KYO
投稿日: 2004/2/25(11:53)

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皆さん、たくさんのレス、ありがとうございました。

一つ一つ読んでみて、TOEICの究極の対策法みたいなものはまだない、ETSはまだ負けてい
ないんだなということはよくわかりました。

概ね対策と称するものは、過去問題を分析して、こういう傾向の問題が出るというのを演
習でやらせるというスタイル。もっと単純なのは問題に慣れさせるために、過去問題(模
擬問題)をただどんどんやらせる。多少の解き方のコツ(最初にこれを解くとかわからな
いところはとばせとか)が混じる。過去問題慣れしてスコアが上がるのはわりと下の方の
レベルの場合である。データ分析でかなりの精度で解答が絞り込める方法もあるが、これ
はまったく英語力とは関係ない。
(あと、吹き出してしまうような愉快な対策もありました、
必要は発明の母ですねえ。人間の知恵には限りがない!)

対策はある程度は効くけれど、英語力のない人が高スコアをとることはできない、その点
ではTOEICは英語力を測る物差しになっている。ドーピングは可能だが、その人の実力に
見合った程度しか上がらない。英語力が高い人、つまり英語でかなり高度なコミュニケー
ション活動を日常的にこなしている人は問題なく高スコアがとれる。

TOEICは高スコア、でも英語の運用力はあまりないという事例もかなり出てきている。TOE
ICのスコアレベルの設定自体があまりにも低い面がある。会社などで社員に受験させるの
は、会社が掲げた目標に向かって努力したか確認するため、あるいは人事や採用の参考デ
ータ。本当に英語力が必要とされる仕事ではTOEICスコアが高いだけではダメで、英語で
ちゃんと仕事がこなせるレベルが求められる。

気になるのはTOEICがどんなものかよくわからないままTOEIC対策を「英語の勉強」と思い
込み、一生懸命やった挙句、嫌になり、英語力もつかないし英語を嫌いになる人がたぶん
少なからずいるだろうということ。

こういうふうに見てくると、

大学等のTOEIC対策の授業では最悪のパターンの対策授業が行なわれている可能性もある
なあと思いました。つまり文法訳読法の教え方で、テキストがTOEIC問題に代わっただけ。
教師の好みの英文学のテキストの方がまだ少数の学生でも楽しんで読んだかもしれない
ので(少なくとも教える側は楽しいでしょうね)

TOEICが20年ほど前に較べれば、非常に一般化してきて、それに伴っていろんな正確でな
い情報がいろいろ飛び交っているようですね。

少なくとも10年前には「TOEICは英語の運用力を測るテストであって、対策をしても無駄、
たくさん英語をinputして英語力そのものを向上させる他にスコアをあげる方法はない」
という見方が普通だったと思います。ある意味で素朴な、でもちゃんとした見方が、
TOEICが大衆化して崩れてきてしまった感じがします。

そして新たな都市伝説「TOEIC神話」が生まれたってことでしょうか。そして苦しむ人々
を救うためにヒーロー「TADOKU」が現れたんです。逆に言えば、TOEICがこれほど加熱し
なければ、英語がうまくなりたい人たちがこれほど増えなかったかもしれない。

結論としてはやっぱり、もともと思っていたような、真っ当で素朴な考え方でいいんだな
と確信を強めました。これからは「TOEIC対策は無駄です」と自信を持って言えるように
思います。

ただTOEICの点数を外的条件で取らなければならない人には、多読での英語の接し方に多
少のバリエーションを意図的に入れるように働きかけることにしようと思います。たとえ
ば、英語の音への接触が大切ですからある程度多読が進んだらシャドーイングを積極的に
するよう勧める、またL&R等を利用して音への接触を増やす、映画やドラマのようなもの
も見て会話の場面に慣れるといった方法です。

皆さん、いろいろ教えていただいて本当にありがとうございました。


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