Re: ちょっとショック・・・

[掲示板: 〈過去ログ〉SSS タドキストの広場 -- 最新メッセージID: 14976 // 時刻: 2024/4/23(17:32)]

管理用 HELP LOGIN    :    :


上へ上へ | 前のメッセージへ前のメッセージへ | 次のメッセージへ次のメッセージへ | ここから後の返答を全表示ここから後の返答を全表示 | 返答を書き込む返答を書き込む | 訂正する訂正する | 削除する削除する

10088. Re: ちょっとショック・・・

お名前: 秋男
投稿日: 2004/2/9(23:59)

------------------------------

 rockmanさん、はじめまして。秋男です。

〉〉1000万語まで読んで思ったのは、英語の勉強は途方もなく大変だ、ということです。
〉〉そこそこ読めるようにはなったけど、ほんとに、まだまだ全然。
〉〉英語王国は、なんて広大なんだろう・・・
〉〉これはもう、こちょこちょとこざかしく考えることなく、おもしろそうなものを
〉〉雑多に読んだり聴いたりしていこう、と思ったんです。
〉〉どうせ果てしないんだから、と思って。

〉英語学習に終わりがないのは当然のことと思います。でも1000万語読もうと思え
〉ば、5-10年はかかるでしょう。もちろん、多読の目的も英語力のバックボーンも
〉みな異なりますから、いろんな状況や考え方もでて来るでしょう。でも1000万語
〉って、私のような多読初心者からすれば、もう雲の上の神の領域です。私の場合、
〉多読の目的は英語力の向上です。だからどうしても、多読の効果が気になって
〉しまいます。秋男さんのコメントの印象は、1000万語読んでも今とあんまり
〉変わらない、というものです。誤解がありましたら、お許しください。

 いえいえ、とんでもないです。ご指摘いただき、ありがとうございます。

 実は、私の「1000万語まで読んで思ったのは」以降の6行、どうしてそういうことを書いたのか、
 どういう意味でそう書いたのか、昨日一日よく思い出せず、悩んでいました。

 そして今日、ぷぷさんの[url:kb:10061]のメッセージを読ませていただいて思い出しました。
 マザーグースのことを書き忘れていたー! と。

 ご存じかもしれませんが、マザーグースというのはNursery Rhymes、つまり主にイギリスの伝承童謡のことでして、
 古いものなら何百年も歌い継がれているらしいです。
 で、最近SSSでマザーグースが話題になったので、どんなものなのかなーと私も興味を持ちました。
 (ハンプティーダンプティーとか、ちょっとだけなら知ってたんですが。)
 そして、手始めに、『マザーグースの唄』(平野敬一著・中公新書)という本を読んでみたのでした。

 ガビーン、でした。 すごい。すごすぎる。

 気持ち悪くなりました。
 たとえば、Jack and Jill という有名な唄。

  
  Jack and Jill
  Went up the hill,
  To fetch a pail of water ;
  Jack fell down,
  And broke his crown,
  And Jill came tumbling after.

 今これを書いて読みなおしているだけで独特の気分になってくるのです。

 (唄の意味は平野氏によりますと、
  「ジャックとジルは山を登っていった。
    バケツに水を汲むために。
   ジャックはころび、あたまに大けが、
    ジルも続いて ころころりん。」
  だそうです。)

 私は、英語のリスニングとか読書とか、すごく順調にダーッとできてるときほど、
 気分が悪くなってきます。
 なんとも言い難いのですが、なんというか・・・「この文化を背負うのはイヤだー!」
 とカラダが悲鳴を上げてるというか・・・

 マザーグースを読むと、まさにこの、英語民の意識の底流というか脊髄というか深層というか
 暗黒部分みたいなものがムキ出しになったところにモロに触れてしまったような、
 不快感を催すのです。ほんとに胃のあたりがモヤモヤしてきます。わけもなく
 腹立たしくさえなってくるのです。

 (マザーグースがあまり研究されないのは、この怖さに向き合いたくないというのがあるのかなあ、
  とか思ったり。
  夏目漱石がイギリスで感じたどうしようもない違和感はこういったことに関連してるんじゃないかなあ、
  とか思ったり。
  日本の英語教育は、この気持ち悪い部分を避けて英語を教える方法を模索してきた結果、
  こういう形になってきたのかなあ。
  でもこれはまた別の話。)

 ただ、こんなにイヤな気分になるのに、ものすごく惹きつけられてしまって、
 読んでしまう。クセになる。何度も何度も音読したくなってしまう。

 そして思ったのです。ほんとに英語ができるようになるというのは、
 この気持ち悪いものをカラダの中に移植することなんだな、と。

 そういう意味で私は、「英語の勉強は途方もなく大変」と言ったのではないかと今、思います。
 ほんとに英語ができるようになるためには(あくまで私の「ほんとに英語ができる」ですが)、
 そういう、英語民の意識の底流にある、もう、生理的に受けつけないような部分と
 一体化する必要がある、ということを言いたかったんだと思います。

 反面から見れば、その無意識部分さえ把握してしまえば英語習得は非常に簡単だ
 ということも言えると思います。

 ただ、私にはつらい。
 マザーグースも、ものすごい魅力を感じるので読んでたんですが、今は毒気にあてられてお休み中です。
 しかし、マザーグースでなくても、どんな英語の中にも、そういう、文化無意識みたいなものは
 潜んでいるはずだと思うのです。どこかで、「すべての英語は英語王国に通じている」と言ったのは
 そういう意味だったのでした。
 だから、なんでもいいから、なるべく悪酔いしないで楽しく行ける道を遊んで行こう、
 と思ったんだと思います。
 そういう意味でああいう発言をしたのだと今は思います。

 ちゃんと自分の気持ちを整理して発言すればよかったですね。
 ショックを受けさせてしまってごめんなさい。

 今回も、まったく雲をつかむような話で申し訳ないのですが、
 現在言えるのはこれ精いっぱいの感じです。ご容赦ください。

 もうすぐ百万語ですね。多読は、ぜんぜん、大丈夫な、良い道ですので、
 安心して進んで行ってください。

 では〜


▲返答元

▼返答


Maintenance: SSS 事務局
KINOBOARDS/1.0 R7.3: Copyright © 1995-2000 NAKAMURA, Hiroshi.