saidの用法

[掲示板: 〈過去ログ〉英語のことなんでも -- 最新メッセージID: 2495 // 時刻: 2024/4/30(14:42)]

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256. saidの用法

お名前: 杏樹
投稿日: 2005/5/15(23:17)

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ぷちさん、こんにちは。

〉〉例えば私が多読を始めてすぐ「?」と思ったのは

〉〉One o'clock in the morning

〉〉1時で「朝」?

〉〉climb down

〉〉climbって「登る」じゃないの?downって?!?

〉あぁぁぁぁぁー、まさしく似たようなところで引っかかってもがいています。
〉私も上記の2つなんて見ようものなら、「え・・・・」ですね。

このあたりで引っかかっているのなら、やはり「たくさん読む」で解決していくのが一番でしょう。モヤモヤしたままネイティブに「これは正しいんですか?」と聞いて「はい、正しいです」という返事をもらっただけでは「語感」レベルでは納得できないと思います。
climb downは多読を始めた人の多くがひっかかったはずです。そのうちclimb inとかclimb outとかclimbとセットになっていろいろ出てくると思いますので、そうしたらclimbという言葉がどういうときに使われて、どんなニュアンスを持つ言葉か、だんだんわかってくると思います。

〉杏樹さんが出してくださった例よりももっと簡単だと思うのですが、
〉一番最初に引っかかったのが
〉"....(何か会話文あり)"said Dad.というところです。
〉習ったのは、主語+動詞で、Dad saidじゃないの?と訊きたいのです。
〉英字新聞では主語+動詞の順だったように思いますが、本を読めば読むほど
〉語順が逆(に感じる)で、これが気持ち悪くないと感じるには相当時間がかかりそうです。

〉でも一つわかった(のかな?)のは、主語の部分が代名詞だと、
〉自分が思っている主語+動詞の順番になってるみたいで・・・・。

これ、これ!これもフシギですよねー。
でも会話文の後に代名詞で出てくることが多い、というところまでわかっているではありませんか。
じつはこのsaidについては、けっこう伝統ある(?)用法なんです。
ぷちさんはマザーグースはご存知ですか?
平たく言えばイギリスのわらべ歌です。昔から口承で伝えられてきた歌で、誰が作ったかいつ作られたのか、わからないまま伝えられて来たものがほとんどです。そして日本のわらべ歌とは違ってはるかに量が多く、英語圏の人々が子どもの頃から自然に覚えて親しんできて、英語圏の人の言語表現にも大きく影響を与えています。
そしてそのマザーグースの中にsaidが主語よりも先に来る用法がよく見られます。

Who killed Cock Robin?
I, said the Sparrow

Simple Simon met a pieman going to the fair,
Says Simple Simon to the pieman "Let me taste your ware"

でもそうでないのもあります。
Betty Botter bought some butter,
But, she said, the butter's bitter

ということは「どちらでもいい」らしいですね。
でも学校英語の世界では「どちらでもいい」では困るんです。「正解」がないといけません。特に「主語+動詞」という文型を教えている学校英語からはずれていますので、それに対して何か説明しようとすると、先生にとっても生徒にとっても負担になるだけ。特に受験では1点が合格を左右しますので、きちんとした規範を決めてそれに合致するもののみを正解にしなくては、1点の違いで不合格になる受験生に申し開きができません。

でもマザーグースに使われているということは、英語ネイティブにとっては自然な用法として身体にしみこんでいることと思います。
そして多読では日本で書かれた教材用の英語ではなく、たとえGRでも英語圏でネイティブが書いた本が推薦されていますので、ネイティブが使っているということは、いくら日本人が読んで「?」と思ってもそちらが正しいと思っていいでしょう。
ついでに、私は高校のときにマザーグースのテープを聞き、マザーグースに関する本を読んでかなりハマってしまい、試験でマザーグースで見た英語を書いてしまい×をもらったことがあります。

それではあせらないで少しずつunlearnしてきましょう。


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