Re: 続きです

[掲示板: 〈過去ログ〉英語のことなんでも -- 最新メッセージID: 2495 // 時刻: 2024/4/25(20:09)]

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2254. Re: 続きです

お名前: Ryotasan
投稿日: 2008/4/12(07:18)

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たむさんが中身の濃いコメントを下さったんですが、
中々お返事できませんでした。

〉  お忙しい時期でしょうに、申し訳ありません。

たしかにこの一週間、
本業は忙しかったんですが、
じっくり考えたい気持ちもありました。

〉〉〉  Ryotasan はどちらでもいいと思われているんですね。
〉〉〉  私はどうもこの獲得期にあたるものをうまく経過というか
〉〉〉  消化というか、できないために英語がうまくいかないような
〉〉〉  気がしてきたんですが。量が解決すると思いますか?

〉〉多読を始める前に身につけた癖が足かせになって、
〉〉量を摂取してもなかなか上達しないことがあると思っています。

〉  これは。。。酒井先生の「樽の穴」の考えですね!

重なっている部分は大きいと思います。
インプットがなかなかアウトプットに繋がらない原因を樽の穴にたとえたのでしょう。

僕が足かせという比喩を用いたのは、
足かせがあってもゆっくりと移動はできるし、
足かせを外す方法を発見できる可能性も少しはあると考えてのことです。

〉〉何でも消去法で判断する習慣や、
〉〉英単語を反射的に和訳する習慣、
〉〉耳から入って来た英語をカタカナ式の英語に置き換える習慣などがあると、
〉〉大量に読んだり聞いたりしてもなかなか上達しないばあい、
〉〉つまり量が解決してくれないばあいがあると思うのです。

〉  「何でも消去法」ですか?反射的に和訳、カタカナ英語に置き換え、
〉  。。。大学受験までの英語を思い出します。

消去法って、
急いでいるときには便利な思考法なんです。
でもそれで袋小路に入ってしまうこともありますね。
長期的な方策を考えるには向かない方法だと思います。

〉  今日の産経新聞に金原瑞人(法政大学)先生が、入試の英文和訳
〉  の採点をしていて、「ぼくは恐怖小説のようだ(恐怖小説が好きだ)」
〉  「ぼくは1日に2度、10歳だ(1日に2度、歯を磨く)」「ぼくは
〉  なにげに17歳がゆるせる(コーンフレークを17粒しか食べられ
〉  ない)」という解答があったと書いていました。

〉  おもしろいと同時に、今でも英文和訳の問題がでるのかと驚きも
〉  しました。

私立大学の入試で小論文や記述式の国語を行なっていないばあい、
英文和訳で、
常識的な日本語の作文能力や、
論理的な思考能力を試すこともあるでしょう。

〉〉耳からのインプットが少ない時点で文型について学ぶと、
〉〉前置詞の前で文を切る癖がつき、
〉〉英語のリズムがなかなか身に付かず、
〉〉読む速度も上がらず、
〉〉多読によるインプットがなかなか増えないこともあります。

〉  「前置詞の前で文を切る癖」。。汗が出ます!

驚かすつもりは無かったんですが、
これが正しい読み方だと思っている人が日本には多いですね。

〉  「リズムが身につかない」。。これは、本当に英語を聞きはじめて
〉  痛感しました。かたいもので机をたたきながらリズムを取るように
〉  していた時期もあります。最近は、このリズムについて、英米で
〉  違うようだと感じています。

そうですね。
少し違う様ですね。
英国のリズムは米国のリズムより細かいような印象を僕は持っています。

19世紀の話ですが、
Charles Dickens が米国を訪問したとき、
米国の白人たちまでが黒人のように英語を話していると感じたそうです(The Story of English)。
赤ちゃんの世話を黒人の奴隷や召使にさせていた結果として、
白人の子どもたちも黒人英語を聞く機会が多かったのかもしれません。
そうい違いがリズムに出ているのかもしれませんね。

〉〉量は必要条件だけれど、
〉〉十分条件ではないような気がします。

〉  お話しを読んで、ともかく不自然にやるのがよくないのだなと
〉  感じました。ただ、何が言語習得にとって不自然なのか、みな
〉  考えたこともないのだろうと思います。

すいません。
理念として自然さを第1に考えているわけではないのです。
何よりも自然さを重視する専門家は、
語数や構文を制限した多読教材に否定的なことが多いです。
英語文化圏の大人同士が行なう会話なら、
俗語や方言や難しい単語が適度に散りばめられており、
多読教材の会話のように平板ではないというわけです。
そこまで自然さに拘ると、
僕たちは方言を学ぶことになってしまいます。

自然さについては次の様な点もあります。

大抵の幼児は文字より先に音声を通して言葉を覚えます。
これを手本にすると、
入門期は文字を排除して音声のみという考え方もあります。
(小学校での英語に関して文部科学省も読書は考えていないようです。)
そこまで自然さに拘らなくとも良いと僕は思います。(^-^;)

〉  読書倶楽部をやっていますが、はじめて来られる方の半数くらいは、
〉  辞書をひかない、文法は考えない、と言うと、帰ってしまいます!

残念ながら、
そういう状況が何十年も続いてきました。
「そういえば松本亨は文法について何も言ってなかったな」
とは考えなかったのでしょうね。

帰ってしまった人の中に、
何ヶ月かしてまた来る人もいると思いますが、
しばらくは残ってくれる人を大事にして、
楽しい雰囲気を醸成する方が良いかもしれませんね。

〉  あと、読めるのは読めるんだが。。という方もいますね。

こういうかたは実際のところ、
どのくらい読めるんでしょう?
日常的にペーパーバックも読んでいるのでしょうか?
読解力の試験で点数が穫れるだけの人と、
実際に何百頁もある本を楽しく読める人の違いを認識していれば良いのですが。

〉  ありがとうございました。またよろしくお願いします。

こちらこそ勉強になりました。


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