Re: 部分レスで失礼します

[掲示板: 〈過去ログ〉英語のことなんでも -- 最新メッセージID: 2495 // 時刻: 2024/5/1(22:48)]

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2045. Re: 部分レスで失礼します

お名前: Ryotasan
投稿日: 2008/3/8(10:57)

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〉Ryotasan、しばらくです。akoです。

楽しそうな ako さんの書き込みは拝見しておりました。

〉acha758さん、途中から横レスを書いて、失礼致します。
〉とても興味深い話題を展開してくださり、ありがとうございます。
〉わたしは関心もって読んでいます。

〉私自身は、文法の話題に抵抗はありません。
〉多読にはだいぶ慣れたし、文法の話題は一生懸命読んでももともと全部はわからないので(笑)、たいした影響もないかなと思ってます。

さまざまな言語観があり、
その中の一部として文法が存在するという立場をとることができ、
多読や会話のとき発想を切り替えることができるなら、
あまり心配はいらないでしょう。

〉(それは違う、、、樽に穴が開くぞ〜、という声も、ナナメ後方から聞こえてくるような気はするんですが、たいてい、敬愛するDr.Seussと名探偵小学生Nateが解決してくれると思っているので、樽穴など怖くありません、、は冗談ですが(笑))

樽の穴理論は、
急いで成果を出したい人の心に響く様な比喩として意義があるのだと、
僕は思っています。
気長に取り組む人や、
何でもやってみようという姿勢の人は、
あまり心配しなくて良いと思います。

〉わたしの横レス投稿は適当に流していただき、Ryotasanとの対話を継続して下れば幸いです。

もうすっかり、
こめんとしてしまいましたが。

〉では、以下はRyotasanへの横レス投稿です。

〉〉「状態動詞」という訳語も矛盾を増大させている表現に思えます。

〉長年、日本人をやってますが、日本語ネイティブといたしましても、
〉実にへんな日本語だと感じています。(笑)

そうですね。
僕もその感覚を忘れたくないです。

〉〉念のため申し添えておくと、
〉〉英語の先生が「動詞」という訳語を使うことに大反対しているわけではありません。

〉Ryotasanの文面を拝見している限りでは、
〉Ryotasannがこの件に反対しているとは感じませんでした。ご安心をー(^^)。

大反対はしていないけれど、
賛成でもないです。
どちらかと言えば反対よりです。
こういう用語を使わないと話が通じない人と話をすることも重要なので、
そういうときだけ慎重に使います。

〉〉暫定的な仮称というか、
〉〉てっとりばやい用語として使うことはあると思っています。
〉〉でも、
〉〉この訳語に矛盾があることは自覚していてほしいです。

〉この段(↑)を拝見しましてつくづく思い至ったことがありまして、
〉ぜひRyotasannに聞いていただきたく、無謀を承知での横レスです。

〉そもそも、Verbを「動詞」という日本語訳語ができたのは明治時代ごろでしょうか?
〉(あとで自分で調べようという気持ちもあります。とりあえず今日は、Ryotasannと、問題点を共有したく、調べてない段階での投稿ですが、ご容赦ください)

図書館で『日本国語大辞典』通称「ニッコク」を参照してみました。
「動詞」の用例は二つだけで、
どちらも明治時代の資料からでした。

〉どうも、思いますに、明治時代のころに大量に英語の日本語訳語が発明(?)され、それ以前にはなかった新しい日本語が誕生した、と聞き及んでます。

そのようですね。
結果的に、
江戸時代の日本語より、
音読みの漢字を使った用語が増えたようです。

〉投稿を拝見して思ったのは、
〉Verbを「動詞」と訳すること自体、無理、というか、矛盾があるように思いました。
〉しかも、「動詞」という訳語が矛盾していることをわかっててか、わからなくてか不明ですが、「動詞」という訳語を残した上、さらにその分類として「動作動詞」と「状態動詞」、という分類用の日本語を作ったとは!!!

英語で解説してある英文法にも、
動作を示す "active verb" と、
状態を述べる "stative verb" という分類はあるんです。

〉いまは場の空気を考えまして真面目文体で書いておりますが、本心は。。。
〉ビックラこいた〜〜〜!(笑)です。

〉日本語の哲学にも、へんな日本語がたくさんありますよね。
〉同級の友人に、イギリスの大学院で哲学を学んだ者がいるんですが、
〉日本語で書かれた哲学本より、
〉英語や原書の独語で読んだ方が簡単だよ、という話を聞いたことがあります。
〉明治時代につくられた、非常に難解な日本語の熟語の意味を学習するのは、
〉かえって非効率、という主旨だったと思います。

西洋の学問は西洋の言葉で、
という考えでしょうか。

明治時代の日本語だから難解なのか、
生半可な理解に基づいて書かれた文章だから難解なのかは、
見極めておく必要がありますね。

戦後の翻訳小説にも難解な文章は沢山ありますよ。
僕は文学部にいたけれど、
そういう本を読むと自分の日本語が変になりそうな気がして、
なるべく原書を読むようにしていました。

〉英語文法についても、動詞とか前置詞といった日本語も、
〉それぞれ、明治の頃に日本語として作られたのでしょうか。(自分でも調べる気があるのですが、ちと今、私生活に時間がなく、後日とします)

そうだと思います。
西洋語の文法を参考にしつつ、
日本語の規範文法を確立する必要性も感じていたようです。

〉明治時代には明治時代の長所もあったでしょうし、
〉また、開国したばかりであったり、西欧列強がバリバリ元気な頃だったりで、
〉明治時代の日本も、よくあれだけ頑張ったなー、わたしたちのほんの少し前の父祖たちは偉かったなー、植民地にされないだけで精一杯で、外国語の文法のことまでは、気が利いたことする余裕もなかったろうなーーー、とは思ってるんですが、、、、、(一応、親族の明治生まれを思い、過剰にかばってますが(笑))
〉思ってるんですが、、、、

漱石の『三四郎』を読むと分かるんですが、
東京帝国大学の教師は全て外国人で、
講義も英語や独語などで行なわれていたらしいのです。
夏目金之助のような日本人が教授職に就く時代になっても
教科書は外国語が多かったようです。

一方、
日本語の書き言葉は、
平安時代の文章や漢文訓読体を手本にした文語体がほとんどでした。
講談の速記本を手本にした言文一致体は、
まだ実験的な文章だったようです。
話し言葉だって、
それぞれの土地の方言がほとんどでしょう。

〉しかし、、、、
〉わたしたち、昭和平成生まれの日本人が、
〉明治の人が作った日本語で泣かされて、楽しいはずの学習も、
〉つまらない分類やらなにやらで、結局、力もつかない英語学習をさせられてるとしたら、、、、
〉…と、ちょっとため息つきながら、自分は、こういう多読に出会ってよかったなとつくづく思った次第です。

斎藤秀三郎が大正時代の日本語で英単語や英熟語を解説した
『熟語本位英和中辞典』は面白いし、
そんなに難解じゃないと思いますよ。
最近の英和辞典より正確かもしれません。

『福翁自伝』には、
福沢諭吉がどうやってオランダ語や英語を学んだかが、
口語体の日本語で書いてあります。

僕たちが学校で習った勉強法とどう違うのか、
考えてみるのも良いでしょう。

〉大学の先生関係の英語教育の人は、そういうへんな日本語の文法用語をどういう認識で、学生に教えたり、使ったりするのでしょう。。。これは、真剣な質問ではなく、ため息と共に、ふと思ったことで失礼しました。
〉明治時代の日本史は好きなので、いずれ調べたいと思います。
〉何かご存知でしたら、Ryotasanが思い出すことがあった時にでもお話できれば嬉しいです。
〉(酒井先生は知ってても言わないかもしれないと思うし(笑))

色々ですね。
何の疑問も持たずに矛盾した用語を使っている先生も沢山いらっしゃるようです。(そうしないと話が通じないという現実もあります。)
重要な用語は英語のままでという先生もいます。
英語で講義をし、
英語で論文を書けば、
そういうことで悩まなくてもすむと言っている人もいます。
(学生たちは敬遠するかも知れませんが。)
独自の理論や独自の用語を駆使する先生もいます。

前例のないことを新しく始めるのは大変ですが、
その分だけ自由にできる面白さや楽しさもあります。
明治時代にはそういう雰囲気があったと思います。
そうやって築かれたことを継承して行くうちに、
形骸化したり、
肝心なことが抜け落ちてしまうこともあるかもしてません。

The Missing Piece を捨てて、
It として再出発することにも意義があるのでしょう。


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