Re: 日本語って易しいの?

[掲示板: 〈過去ログ〉英語のことなんでも -- 最新メッセージID: 2495 // 時刻: 2024/6/2(14:15)]

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[汗] 1659. Re: 日本語って易しいの?

お名前: まりあ@SSS http://buhimaman.at.webry.info/
投稿日: 2007/11/21(11:58)

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Ryotasanさん、おはようございます。 まりあ@SSSです。

〉なるほど。国文学を鑑賞する様な授業ではなく、実用的な国語の授業と言うことですね? (最近は外国人学習者むけの授業を「日本語」、日本人向けの授業を「国語」と呼ぶ傾向があるので、とりあえずそれに合わせて表現しています。)

  たとえばですね、児童に傘を1本見せます。
  「あなたはこれをなくしました。遺失物係に届けましょう」
  というのを、表現練習あるいは運用訓練と考えています。
  「傘をなくしました。色は赤で白の水玉模様です。柄のところに
   ぶたのはなこ、と名前が書いてあります。昨日学校の帰りバスを
   降りるとき忘れてしまいました。こちらに届いていませんか?」
  と言わせたり書かせたりすることです。忘れた傘を客観的に正確に
  日本語で伝える訓練です。
  国語の作文では、おばあちゃんから傘を買って貰ったときに
  どんなに嬉しかったか?とかどんなにそれを大切にしていたか?
  とかなくしたときの焦りや失望、親切な人が届けてくれないかと
  いう期待、などの情感を綴らせます。芸術的だとコンクールに
  入賞出来ますね。客観的描写は出来るようになっていることが
  既に前提になっています。

〉英語における同音異義語というのは write と right のような例ですね。日本語の同音異義語は英語よりずっと多いと思いますが、それだけで日本語は難しいとは言えないでしょうね。

〉〉  聞き取りやすいということは、少なくとも多聴による習得が
〉〉  たやすいでしょう。音そのものを掴む練習が必要な言語もある
〉〉  わけですから、ワンステップ飛ばせますよね? 

〉同様に、その部分だけに注目しても、全体として日本語が易しいという結論までには距離を感じると申し上げたかったのです。

  言語学者ではないので、始めに結論ありき、の側面があることは
  私自身感じています。

  インターナショナルスクールでは、先生も英語ですし、親も
  子どもの英語を維持したくて高い授業料を払っているのですから、
  当然英語のみで話しかけます。子どもをバイリンガルにしたい人は
  来ていません。バイリンガルを低く見る人もいることは、寅彦さんが
  今週のメルマガで紹介されています。
  それでもアジア系の子どもが3割を超えると、アメリカ人の子どもが
  日本人の子どもから日本語を覚えてしまって、遊び時間みなが
  日本語になります。これを不服として、アジア人の人数制限をする
  インターが増えてきました。 
  アメリカに3年くらい暮らしても、英語がおぼつかない日本人は
  たくさんいます。戦争花嫁として渡米した人などで、なかなか
  英語が身に付かず、子どもがお父さん(米人)とお母さんの通訳を
  していたりとか。

  ところが日本に来て3年くらいで、ほとんどの外国人が日本語に
  不自由なくなります。出稼ぎにくるアジア人、お相撲さんなどは
  良い例です。
  ここにひとつ落とし穴があります。
  日本に来る外国人の中には、日本語を学ぶ意思のまったくない人
  が混ざっています。
  占領軍の人たちに多くいました。日本は韓国に日本語を強制した
  時代もあったのに、米占領軍は英語を強制しませんでしたが、本来
  ならば強制も許された状況ですから、日本人が英語で話しかける
  のを当然として、自分たちが日本語を覚えようとしませんでした。
  フランス人の駐在員夫人などにも、「世界で一番美しいフランス語」
  以外の言葉など学ぶ気持ちがなくて、ベトナム人のメイドさんに
  買い物させている人とか、ここ神楽坂では毎日見かけます。
  米欧人種は、日本人みたいに建前の向こうに本音が透けて見える
  人種と異なり、本音は墓場まで持っていく人種ですから、
  「けっ、黄色いサルの言葉なんか誰が覚えるか!」と思っても
  『日本語は難しいですね』なんていいます。真に受けちゃいけません。

  英語を覚えたいのに覚えられない日本人はたくさんいるのに、
  日本語を「覚えたい意欲のある」外国人のほとんどは覚えています。
  日本にいなくても、ゲームやマンガで日本語を覚えているアジア人の
  若者はたくさんいます。観光地の土産物屋さんなどは日本語を
  話しますが、それ以外にも日本語を話したり読み書き出来る人は
  たくさんいますよ。
  だから日本語はやさしいと感じています。
 
  リスニングがやさしいせいだろう、というのは「日本語って
  やさしいんだね、なぜかな?そうだリスニングが簡単だからだろう」
  という、あとから探した理由であることは認めます。
  
〉え! そうなんですか? 前のご投稿では時間や量を重視されていたようですが。いずれにしても、日常的な日本語の運用能力を重視した授業をもっと行なうべきと言うことでしょうか?

  最近の若者の日本語力貧困化への懸念から、「日本語の運用能力を
  重視した授業」を主張する動きが出てきましたね。これについての
  賛否は控えますが、今までこういうことを考えもせずに過ごして
  こられた、ほっといても日本語は運用出来る、やさしいんだね、と
  思う、ということです。
  
  現在、表現練習に時間を割くべきだ、と主張している人たちが
  いろいろ発表していますが、外国での国語教育などを調査して
  論文を書いているのですから、外国では以前から(少なくとも
  日本より早く)やっていたということでしょう?

〉英語熱という表現は一過性の現象を連想させるので不適切だったかもしれませんね。僕が住んでいる町の書店では、英検やTOEIC対策など、長期的に取り組む難行苦行型の教材が多いです。東京では違うのかもしれませんが。

  「受験英語をいくらやっても英語が使えるようにならない」という
  ことは(事実かどうかはさておいて)、結構共通認識になっていると
  思います。
  でも、大学受験生の親たちは、受験英語か、本物の英語を身につけら
  れる可能性のある多読か?というところで、「間違っているのかも知れ
  ない受験英語」を選び、少しでも良い大学へ、と考える人が多いです。
  英語より、少しでも偏差値の高い大学に入ることの方に価値を置いて
  います。

  「受験英語? そんなものいら〜ん。それやらなきゃ入れない大学
   など不合格でかまわん!」と、息子に受験問題集というものを1冊も
  やらせなかったあきれた親は、SEGでも私くらいのものです。
  それで、古川さんにスカウトされて今日があります、あはは。

  言語学者でないものが、各国語の難易度を論じても、それぞれの
  断片的な知識や経験の持ち寄りにしかなりませんし、そろそろ
  おしまいにさせて頂こうと思います。 
  英語がやさしいと信じていても、いなくても、これからの多読
  とは関係なさそうですし。
  
  長い間お付き合い頂いたみな様、ありがとうございました。
    


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