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Creation of Anne Boleyn, The | ||||||
Susan Bordo | ||||||
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YL(平均) | 7.0 |
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お薦め度(平均) | ★★★★★ |
シリーズ名 | |
総語数 | 89,000語 (概算) |
その他詳細項目 | |
出版社/ , 種類/一般, ジャンル/Nonfiction:自伝・人物紹介 , 歴史, 総ページ/345ページ, メディア/書籍:ISBN 9780547834382(0547834381), 言語/English, 価格/15.95 US$, サイズ/, 縦mm× 横mm 厚みmm 重さg, 装丁/ペーパーバック, 主対象年齢/ , 初版発行年/2013, 備考/ |
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音源 | [音源情報はありません] |
邦訳 | [邦訳出版物情報はありません] |
映画・ビデオ化 | [映画・ビデオ化情報はありません] |
書評委員のお薦め度:★★★★★ 読みやすさレベル(YL):6.0 ~ 8.0 |
David Starkeyのような歴史家さえも、Chapuysの書いたことを鵜呑みにしてアンの伝記を書いてしまっているが、果たしてそれは正しいのか? Chapuysは本国に忠実なスペイン大使で、キャサリンはスペイン王女で、しかも彼はフランス人が大嫌いなのに、アンはフランス人よりフランス人らしいのだ。もっとも、Chapuysの膨大な本国への手紙がなければ、アンが何していたかはわからなくなってしまうほど、彼女についての記録は少ないのだが。Weirなども鵜呑みにした挙げ句、アンがフランスで浮気な行動をしていた人だということにしているらしい。
キャサリンは貞淑で親切な本妻で、アンは高飛車で短気な「第二の女」というのは、ハリウッド映画っぽすぎて、それ故にその偏見のまま書くとベストセラーにはもってこいだ。キャサリンはヘンリーが王子を欲しがっていること、自分がもう子どもを産めないことを承知していながら、修道院に入るという一番リーズナブルな選択肢を拒否した人でもあるし、実は気が強いのではないか? しかも、メアリとキャサリンにされた意地悪については、気弱な夫(!)のヘンリーが悪女のアンに押されて渋々やったことになっている。 フェミニズムが専門なだけに、アンが処刑されたあと、ポピュラー・カルチャーの中でどう評価が変わっていくかというところの方が長い。黒髪か金髪かが、書く人の中でのアンの評価と関わっているというところも面白い。実際は、その中間ぐらいの色らしい。また、指は普通(なぜなら、アンが埋葬されたところの沢山ある白骨の中に、六本指の白骨はなかったから)。 Chapuysが人気ドラマTudorsでいい人に描かれて、著者がブログでちょっと書いただけでも「あの優しい人」という反応が返ってきたというのは、ちょっとおかしかったです。【柊】 |