[掲示板: 〈過去ログ〉YL・語数・書評システム情報 -- 最新メッセージID: 1253 // 時刻: 2025/12/6(09:05)]
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みなさん、こんにちは。たむ2です。
前回、単純比例計算を14冊の本に適用してみました。
3頁目での総語数誤差をみると、10対4で、あたりと
大はずれになるという結果がでました。
あたりのうち8冊は5%台以内、2冊が10%台以内
というものでした。
はずれの方は、53%とか35%とかの数字で、大はずれ
の感じです。中間の数字がないわけです。
10対4から、この単純比例計算も「けっこうあたる」と
言ってさしつかえないでしょう。また、誤差は均等に
散らばるのではなく、あたりと大はずれに二分される
現象がみられたわけです。
数字をどう眺めても、これ以上のことは出てきそうに
ありません。
そこで今回は、それぞれの本の内側に入り込んで、
文字の散らばりぐあいをにらんでみて、可能であれば
そのあたり・はずれのぐあいを探ってみようと思います。
◆(1) Cold Mountain
Number of words: 161,321 Amazon
この本は、436頁もある堂々たるPBで、総語数も
上の通りです。
最初の頁は、上の10行分が空白で、まんなかに章のタイトルが
あります。そのあとは、25行にわたってちいさい活字がぎっしり
詰まっています。
2頁目からは35行全面に活字が詰まって、23頁が1章の
終わりで、3行の空白があります。
もう見るからに比例計算向き!の本なのです。
語数を見ると、1頁から 289 / 409 / 437 / 420 / 423 / 352 /
382 / 400 / 401 / 396 たんたんと続いています。
したがって、誤差が −21.9 /−5.7 / 2.3 / 5.1 / 6.9 / 5.0 /
4.7 / 5.1 / 5.5 / 5.6となっているのもじゅうぶんうなずけます。
こういう典型的な本だと、3頁目で誤差最小の2.3%になって
いる点が注目です。
前に、「最初の」「3頁」のうち、「最初の」に多少意味が
あるかもしれない、と書きました。
この本では「3頁」にも意味があるわけですが、
「最初の」というのは、各頁の語数が小・大・大と
並ぶことが注目点です。(小とか大は感覚的な
ものです。)
つまり、小中大と並べば、平均は中となるでしょう
が、小大大の並びだと、平均は中より大目の語数に
なるでしょう。
たぶん、このことが単純比例計算をしたときに
「意外にあたる」理由なのではないでしょうか。
この「小大大の並び」を一つの仮説としておきます。
◆(2) The Blue Bedroom & Other Stories
Number of words: 74,770 Amazon
この本は、頁数もすくなく(288)、(1)とは違った印象を
受けます。
語数は 178 / 291 / 276 / 272 / 266 / 262 / 305.5
279.5 / 235 / 270と並んでいるので、小大大の仮説
にあてはまるようです。
誤差は −31.4 /−9.7 /−4.3 /−2.1 /−1.2 /−0.8 /
1.8 / 2.6 / 1.2 / 1.5となります。
誤差は6頁が最小ですが、3頁でも5%以内です。
これも立派なあたり(妙な表現ですが)と思います。
◆(3) The Sky is Falling
Number of words: 71,816 Amazon
この本は、私が語数計算にいれこむきっかけになった本で、
うらんでいいのか感謝すべきなのか、複雑な心境です。
語数の点からみると、この本はかなり特殊といえます。
お持ちの方も多いのではないかと思いますが、まず最初に
2頁のPrologueがあり、3頁から本文がはじまります。
Prologueをふくめた各頁の語数は 49 / 80 / 124 / 199.5 /
202 / 219.5 / 209 / 227 / 215 / 165と並び、はやくも波乱を
予感させます!(笑)小大大のパターンになっていないのです。
誤差も −73 /−64 /−53 /−37 /−28 /−19 /−14 /−9 /
−6 /−6と続き、まったくのはずれパターンです。つまり、
3頁で誤差−53%では、どうにもなりません。
しかし、唯一の希望(笑)は、誤差が直線的に下がり
続けていることです。
この本(の語数計算)には私もむきになってしまって、
73頁!まで計算してみました。(笑)
結果、たしかに誤差が少なくなります。15頁で誤差が0になり
ますが、そこまで誤差が下がりつづけます。その後、上下を
繰り返しますが、73頁まで誤差6%(正確には5.8%)を超える
ことはないのです。
このパターン、つまり頁数を増やせば十分実用になる数字が
えられること、と、小大大の仮説を考えあわせて、この本の
場合、最初の2頁がガンなのではないかと思いつきます。
そこで原則やぶりですが、最初の2頁を除外してみると、
語数 124 / 199.5 / 202 と並び、小大大のパターンが
確保されるようです。
3頁目までの累積語数は525.5となります。総頁398
(これにはPrologueの2頁も含みます)で計算すると、
予測総語数 = 525.5×(398 / 3) = 69716.3…
この誤差は、
(69716 / 71816)×100 = 97.07… となり
97.1−100 = −2.9 (%)
となるのです!!
これはたしかに「最初の3頁」の原則をやぶるもの
ですが、しかし、じっとにらんでみると文字の構成
から考えてなっとくできる「やぶり方」と思うのです
が、どうでしょう。
◆(4) The Best Laid Plans
Number of words: 69,066 Amazon
この本の著者はSidney Sheldonで(3)と同じです。
この本を入れてみたのは、同じ著者だと同じパターン
がみられるかと思ったのです。
しかし、この本にはPrologueの部分はありません。
語数は 77 / 194 / 235 / 190 / 204 / 212 / 220 /
208 / 203 / 223とつづきます。これは、小大大の
パターンでしょうか?ちょっと違うように思われます。
小中大は感覚的に、と申しましたが、どうもはっきり
定義しなければならないようです。
そこで次のように考えて見ます。
この本の総語数は69066、総頁数は372です。
したがって1頁には平均 69066 / 372 = 185.66…
186の単語があるということになります。
これは平均ですから、大中小の「中」の真ん中と
すると、小(0〜124)、中(125〜248)、大(249〜
372)という計算ができます。
これで、上の3頁までをみてみると、小中中という
並びになります。どうも小大大の並びとはいえない
ようです。
また、この本の最初の10頁には、「大」にはいる語数の
頁はないようです。つまり、本のはじめのあたりでは
語数がうすいんですね。
そこで、誤差は −58.5 /−27.0 /−9.2 /−6.3 /−3.0 /
−0.2 / 2.5 / 3.7 / 4.3 / 5.9となります。3頁の誤差は
−9.2%で10%以内ではあります。
なんとなく不満(5%台じゃない!)ですが、これはどう
しようもない。はじめの部分をはずしても小大大の
並びにはならないし、そもそもその理由がみつからない
わけです。
あえて前向きにいえば、単純比例計算で10%以内に
収まったと言えます。
つくづくSheldonさんは鬼門です。もちろん、語数計算に
とって…ですが。
今日はここまでにします。
毎度おなじ言い訳で恐縮ですが、長くなりました。
読んでいただいてありがとうございます。
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