やっぱり英語で読みたい、かな

[掲示板: 〈過去ログ〉SSS雑談の掲示板 -- 最新メッセージID: 3556 // 時刻: 2024/5/8(07:45)]

管理用 HELP LOGIN    :    :


上へ上へ | 前のメッセージへ前のメッセージへ | 次のメッセージへ次のメッセージへ | ここから後の返答を全表示ここから後の返答を全表示 | 返答を書き込む返答を書き込む | 訂正する訂正する | 削除する削除する

1583. やっぱり英語で読みたい、かな

お名前: たかぽん
投稿日: 2007/3/4(02:12)

------------------------------

お久しぶりです。たかぽんです。
なんだか久しぶりです。(寝太郎さん、こんちは!)

久しぶりに出てきたものの、もうすぐ春だなぁと、うっかり出てきただけで、
特に書くこともないのですが・・・
あんまり多読も進んでないし・・・

しかし、やっぱり英語を読む必要があるなと、最近、ひしひしと感じた出来事がありまして。ええ。
それは、どうやら、大切な本が、日本語訳されてなかったりするということを知ったからで。

なんか、なんでこんな本を読むことになったのか忘れたんですけど、
ひょんなことから、中川八洋という人の、『悠仁天皇と皇室典範』て本を読んだんです。
うっかり法学部生だった私には、非常に衝撃的な内容でした。なにせ、
法学では神様、とは言わないまでも、スーパーすごい学者と言われていて、
私もなんとなく尊敬し申し上げていたあの方やあの方が、詳細な論拠をあげて、
けちょんけちょんに、めっためたにやられているのですから・・・

続いて、同じ著者の『正統の憲法 バークの哲学』という本を読みました。
これまた衝撃的で、くらくら。
「国民主権」は悪魔の呪文、というんですから。。。でもナルホドと思ってしまう。
主権は絶対無制限の力。全てをくつがえせる。憲法もくつがえせる。
現に、「国民主権」「人民主権」を標榜したフランスは、何度も何度も、憲法が破棄されまくった。
フランス革命をこんなに称賛しとる国は日本だけじゃぞ。
とのことです。
アメリカ合衆国憲法は、この絶対無制限の力という意味の「主権」を、
どこにも置かないことに最も気をつけて制定された。
ましてや「国民主権」なんて、とんでもない。「国民主権」なんて言ったら、
国民の代表だとか言って、議会の専横が始まるに決まっている。
いかに議会専制を抑えるか、ということに、意を用いたそうなんです。
(確かに、「国民主権」の日本は、悪法も法なり的に法律が出来ていって、
「国民に近い国会で決まったことだから」ってんで、違憲の判断も出にくいし、
「国会主権」的な様相を呈しておりますなぁ。)
また、「法の支配」の意味も、恥ずかしながら、やっと(なんとなく)わかりました。
これは、イギリスで、歴史や伝統に基づいた、古き良き法に従うってことなんですな。
その「法」に、君主も民も従うってわけで。ここには、先ほどの、絶対的権力
って意味の主権が入る余地がない。強いて言うならば、主権はその「法」に在ると。
こうしたことが、日本の憲法学では意図的に隠蔽されている、とおっしゃるのです。(ガーン)
日本の憲法学の講義では、英米の憲法のことがあまり教えられず、教えられても、
かなり歪曲して教えられていると。
うー、そういえばそうだったかも・・・
と思ってたら、あるテレビ講座で、たまたまアメリカ憲法のことをやってましたので、
録画して見てみましたら、日本の最高学府の先生が、「アメリカ合衆国憲法には
国民主権が明記されている」とおっしゃっていました・・・

長々としゃべりましたが、要するに、これは、やっぱり英語情報を直接得なければいけないのか、と。
と言いますのも、アメリカ憲法において、重要な古典とされております、
The Federalistという論説集があるんですが、もうほんとに重要みたいなんです。
あちらでは、子供でも、題名ぐらいは必ず知ってるんじゃないかなぁ。
で、この本の全訳を日本で読もうとすると、なんと1万6千円もする・・・なんでやねん!
英語だと、そんな希少な学術本なんかじゃなくて、ふつうに安いペーパーバックで売ってるし、
ってゆうか、ネットでタダで読めます。
日本語訳、なんでそんなに高いねん・・・

というのもありますし、どうやら、その日本の憲法学の「汚染」のあおりで、
その手の外国物の日本語訳は、かなり歪められているそうなのです。
(知りませんよ。中川八洋先生曰くですよ。)
「人民の人民による人民のための政治」という言葉も、アメリカ合衆国は、
ルソー→フランス革命的な、自然から裸で生まれた「人民」との観念を極力排しているので、
ここは「国民」と訳さなければならない、誤訳だと。
(ついでに、「人権」という言葉も危ないらしい。「権利章典」は「人権章典」ではない。)
そこんとこ、よくわからないのですが、とにかく、英語でそのままってのが良いようです。

ちょうど、Jean Fritzのアメリカ憲法の本や、建国の父たちの本で、興味があるところなので、
そういった古典中の古典を、英語でそのまま読めたらなーという意欲みたいなものが
湧いてきました。
そして、ちょっと読んでみたら、まぁ、うーん、読めないこともないか、という感じです。
意味がわかってるかは知りませんけど。(笑)
あと、これまた必読の古典らしい、バークという人の『フランス革命の省察』や、
バジョットという人の『イギリス憲政論』なんかも、英語で読んでみとうございます。
このところ、英語のヤル気が、髪の毛とともにちょっと薄れてたんですが、
また目標がでけて、再燃しつつあります。

しかし、こういうことって、どの分野でもあるんだろうな、と思います。
日本語訳には頼れない、ってこと。
日本語訳では遅いということも多いでしょうね。
ある意味、日本って、実はものすごい情報鎖国なのかなと思います。
そんな、法学の分野でも、あるトップ大学の、偉い人の学説は、どの大学でも講ずるところとなって、
世界の常識が知らされず、恐ろしかことになっていく、と。
ねー。
英語でもフランス語でも、なんでもいいから、自分に窓口作っておくのは、
大事なことかもしれませんね。いやはや。

というわけで、まぁ、古典を読もうなんて気になれたのも、多読のおかげです。(取ってつけたように・・・)
ありがとうございました。
もっと読めるようになったら、また報告なりしますね。
何年経っても音沙汰なかったら、思いっきり挫折したとお受け取りください。
あー、1万6千円出して本買ったんだなー、と。

ではでは〜。


▼返答


Maintenance: SSS 事務局
KINOBOARDS/1.0 R7.3: Copyright © 1995-2000 NAKAMURA, Hiroshi.