500万語突破報告

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10551. 500万語突破報告

お名前: 柊
投稿日: 2008/1/26(11:30)

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 こんにちは、柊です。去年のうちに500万語を超えていたようなのですが、なんだか面倒で書いていませんでした。今頃報告します。その後も順調に読んでいるので、今はもう550万語近いですが。

 最近気づいたことですが、長い文章が覚えられるようになってきました。意識的に覚えようというのは、面倒でやらないんですが、本の一場面を思い返したときに、台詞なんかが結構思い出せるんですね。思い出しているのか、瞬間的に作っているのかわかりませんが、先月あたりにそうなりました。

 また読み疲れをやってしまいました。
 久しぶりにFeludaを読んだら前より読みやすかったので、嬉しくなって二日で5編、大体200ページ読んだところ、その後数日、英語を見たくなくなりました。前回もこんな感じで、その時は読み易いし疲れた気もしないんですが、後から疲れが出るみたいです。それとも、一気にインプットしたので熟成か整理に時間がかかるのかしらん?

 朝から晩まで英語の本を読むだけの生活を半月ほど続けたところ、急に英語が書きたくなって、大学ノートに20ページほど書きました。しかし、日本語がおかしくなる気がして、時々日本語の本をまとめ読みしています。英語漬けと言いつつ、テレビは見ているんですが、文字を読まないとだめみたいですね。

☆面白かった本の紹介
 The Complete Adventures of Feludaという二冊組みの、合わせて1600ページほどの本を買いまして、上巻の八割ほどを読み終わりました。全集ではない短編集も出ているようなので、そちらをおすすめします。

A Killer in Kailash
 インド文化にとって重要な彫刻が盗まれた。ある寺院の古いyakshi像の内の一つの、頭部が切断されて外国へ売り飛ばされそうになっている。
 こういう仕事に依頼料はいらないと言って引き受けたFeluda。依頼人は彼の伯父さんで、売買の受け渡しらしい現場を目撃していた。
 買ったと思われる人物を追ったフェルダーだが、その人物の乗った飛行機は事故に遭い、事故現場から像を持ち去った人物がいた。

The Key
 著名な音楽家、楽器収集家が亡くなった。彼の遺言は「私の名前の中にKey」。看取った甥にも何のことかわからず、故人が持っていたはずの金銭は家のどこにも見当たらなかった。故人は銀行を信用していなかったため、自宅のどこかに現金を置いていたはずなのだが。

The Royal Bengal Mystery
 3代続いたshikari(狩猟家)であり、一級の小説家でもあるShinha-Roy氏が、やはりshikariであった祖父の遺産を探すためにフェルダーを雇った。犬好きだった祖父は愛犬がチーターに殺されたために、猫科の大型獣を殺しつくしてやると誓ってshikariになったのだという。晩年はさらに言動がおかしくなり、古い剣を一振りだけ持って森に入り、虎に殺された。その人が残した詩だけが手がかりだ。
 Shinha-Roy氏の父もまた虎に殺されているため、氏は虎だけは狩らないのだという。
 しかしフェルダーの到着後、Shinha-Roy氏の秘書が森で死んでいるのが見つかり、虎に襲われたと思われる痕跡が残っていて、地元住民から虎退治の要請があった。
 人食い虎というと恐ろしいイメージしかなかったのですが、年をとったり怪我をしたりして、野生動物を獲れなくなった虎が、より襲いやすい人間を食べるのだそうです。この話に出てくるのは、ベンガルトラです。
 この小説は元はベンガル語ですが、謎の詩は、英語でちゃんと解けます。

The Locked Chest
 フェルダーは70代の男性の招待を受け、高齢の人の依頼を断るのは良くないと、長旅の末に依頼人の自宅に着いた。探偵小説も本物の探偵も大好きだという依頼人は、自分の金庫(Chest)を開けられたら、手に入りにくい犯罪研究の本をあげようという。
 年齢のために物忘れのひどくなった依頼人は、金庫の開け方を自分だけにわかる暗号にしてオウムに覚えさせていた。
 暗号解きだけで終わらないのが、フェルダーらしいですね。

The Bandits of Bombey
 フェルダー、ワトソン役のトペシュにつぐレギュラー、小説家のラルモホンさんが書いた小説が、映画化されることになった。ラルモホンさんは映画をまともに見たことすらなかったので、フェルダーが映画について教えた上で、週に2回も添削をして、やっと出版にこぎ着けた小説である。
 映画はほぼ原作どおりだが、映画で密輸をしている悪人が住んでいることになっているビルが実在して、しかも悪人と同じ部屋番号にこの映画のスポンサーが住んでいるので、悪人の住所だけ変えて撮影される。
 ラルモホンさんは映画の舞台ボンベイへ、フェルダーとトペシュもつれて撮影の見学に行くことにした。
 インドではこのところ、密輸犯が空港で何も知らない一般人に、遠方に住む友人にこれを渡してほしいと言って、荷運びをさせるというケースが頻発しており、知らない人に頼まれたものを運ばないようにと警察が呼びかけているのだが、ラルモホンさんはよく知らない人に頼まれた荷物を、ボンベイの空港で待っていた人に渡してしまった。
 映画監督として有名なレイが、フェルダーの口を借りて、映画の脚本の書き方を講義しているのが面白かったです。ラルモホンさん相手ですから、どこまで本気か、わからない気もしますが。

 この中でのおすすめはThe Royal Bengal Mysteryです。しかし、終わったと思ったらまた一ひねりあるという作風で、楽しめる作品が多いです。
 やはりラルモホンさんが出てくると、笑えるシーンが多いです。Locked Chestの日暮れのシーンは、本当に情景が目に浮かぶようで綺麗でした。

☆Medici Trilogy
 Jean Plaidyの「Madame Serpent」「The Italian Woman」「Queen Jezebel」のカトリーヌ・ド・メディシス三部作を、大体読み終わりました。イギリス・amazonでは三作目だけが面白かったというレビューがあって、一作目が散々なのでそこでやめたというレビューが多かったですが、私は二作目が面白かったです。
 買って以来気になっていたので、読めて少しほっとしました。この人の作品では毎度のことですが、読み終わってすっきりということはなかったですけどね。ただ、何か悟りの境地のようなものは感じました。人を殺してたどり着いたのだから、まっとうな悟りではないと思いますが。

☆Good Queen Bess Trilogy
 これまた三部作です。半世紀ほど前に書かれて、今も人気があるMargaret Irwinのエリザベス1世を主人公にした小説で、児童書でしょうか。
 風景描写なんかが細かくて、そのあたりが面倒ですが、生き生きとして読みやすい部分も多いです。うっかり気を抜くとわからなくなるし、細かい部分で見落としているところも多そうで、今から、再読・再々読が楽しみです。

☆Mine Till Midnight
 Rohanが気になって、つい買って読んでしまいました。ずっと笑いながら読んでいて、さすがクレイパスと思いました。
 Romaの人生観がたっぷり出てきますが、その死生観は京極夏彦の「巷説百物語」の「帷子が辻」に似ていると思いました。Romaはインドに起源があるそうですし、帷子が辻は仏教の話でしたが、歴史病がうずきます。

 エリザベス1世にはまって多読を始め、世界史クラブに誘われておすすめ本を読み、ついに、日本史にまではまり出しました。先日持統天皇の本を読んで、今度は額田王に挑戦です。面白そうだと思った本を買ったら専門書だったようで、読者カードに「所属学会」の記入欄がありました。
 そんな調子で変化が大きいので、去年はやけに長い1年だったように感じます。去年の今頃Nateに出会ったはずですが、十年来の付き合いのような気がして仕方がありません。

 今年もいい出会いが沢山あるのを楽しみに、Happy Reaging♪


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