Re: ひたすらシェイクスピア

[掲示板: 〈過去ログ〉本のこと何でも -- 最新メッセージID: 3237 // 時刻: 2024/4/23(23:54)]

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2083. Re: ひたすらシェイクスピア

お名前: Ryotasan
投稿日: 2007/1/25(07:50)

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杏樹さんの投稿は情報量が多く、考えさせる内容が多いですね。

〉シェイクスピアの場合、イタリアものと言っても実際のイタリアを描いたと言うより、単に地名として出てくるだけ程度の内容なので、イタリアらしさを強調してもしなくても成り立ちます。

すみませんが、これは理解できません。シェイクスピアの戯曲、原文ではイタリア以外の場所に設定された作品でも台詞はみんなイタリア風だし、明らかにイタリア人と分かる名前の人物は脳天気だったり血気盛んだったりして、芝居として成り立ちやすいと僕は感じています。(本当のイタリア風というより、英国の人から見てのイタリア風かもしれませんが。)

〉確かにそうですね。佐渡とプロスペローの流された孤島が重なります。世阿弥までは思いつきませんでしたが…。

能とシェイクスピアでは、ほかにも類似点がいくつかあります。能にも地名が織り込んであることが多いです。いくつかの作品に幽霊が登場することも似ています。

〉地名は「出てくるだけ」で、その土地を特定するような、物語の場所を限定するような描写には乏しいです。シェイクスピアの時代はイタリアの地名が出てくるだけでエキゾチックなイメージがかきたてられたのかもしれません。

すいませんがこれも理解できませんでした。A Midsummer Night's Dream であればアテネと近くの森で話が展開し、ギリシャ神話的な世界が期待されます。結果的にギリシャ神話というより妖精たちの世界になってしまったのは誤算かも知れませんが、異教的な世界を見せたかったのだと思います。

〉やはり最近の演出ではシェイクスピアが遠い世界のお話ではなく、普遍的な人間の感情や行動を描いていることを感じさせることが多いです。私はシェイクスピアにはこうした舞台で触れてきたためか、「古典」というイメージがあまりありません。シェイクスピアが古典とか、難しいとかいうのを聞くと「?」状態になります。

最近の日本で行なわれている演出で、日本の観客に理解しやすい側面を前面に出そうとするのは賛成です。いろいろな解釈があって、普遍性に注目する方法は必須だと思います。ほかに色々あっても良いと思いますが。

古典ときいて中世やルネサンスの音楽や、バッハをモーツァルトの音楽を連想する人もいます。モーツァルトの音楽を聴いて、分かりやすく楽しいと感じる人もいるし、実際に演奏してみると近代の作品より難しいと感じる人もいます。そういう古典の中にシェイクスピアを入れてもそんなにおかしくないと思います。

モーツァルトの例が典型的だと思いますが、古典にはある種の分かりやすさもあります。僕はシェイクスピアより前の時代の作品や、19世紀の英文学も読みましたが、複雑さという点では19世紀後半から20世紀初頭が最も難解で、時代が溯るほど理解しやすいと感じています。


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