Re: 【横レス】Shakespeare in Historical Romance

[掲示板: 〈過去ログ〉本のこと何でも -- 最新メッセージID: 3237 // 時刻: 2024/4/19(11:34)]

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2035. Re: 【横レス】Shakespeare in Historical Romance

お名前: Ryotasan
投稿日: 2007/1/8(19:19)

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皆さんが Sheakespeare について悲観的になっているようなので、楽観論もかかせてください。

シェイクスピアを日本語で読んで、面白いと感じられないとしたら、それは翻訳が悪いせいです。少なくとも、現代日本の読者にふさわしい翻訳になっていないのです。

多読を楽しみながら、読める本の種類を段々と増やしていけば、舞台や映画を観なくても Shakespeare の演劇を楽しく読める日は来ると思います。少なくとも僕はそうでした。原文で14本以上読みましたが、事前に上演を見たのは4本だけです。

シェイクスピアが俳優兼脚本家だったのは事実らしいし、大衆性も兼ね備えており、商業的に成功したことも事実ですが、清教徒の時代に上演が禁止され、そのあとまた復活したのは、シェイクスピアの作品を読んで楽しむ人が一定数いたからだと思います。彼の戯曲の台詞があまり文法的でないのは確かですが、英文学の名だたる文豪たちと比べても語彙やリズムの豊かな彼の文章を読んで楽しむのも悪くないです。戯曲以外にソネットなどの詩も数多く書いています。

勿論、予備知識も必要です。たとえばト書きです。現在出版されているシェイクスピア作品に付いているト書きの殆どは、後世の学者が、台詞の内容から推測して、上演用に書き足したものです。舞台装置がほとんど無い劇場で小屋で上演された芝居ですから、台詞も説明的で、ト書きを無視して読んでも、話の概要は分かるようになっています。現代の演劇に比べれば、朗読+コスプレという感じに近いです。

念のためお断わりしておきますが、舞台や映画を楽しむことに反対しているわけではありません。原作の小説を読む前に映画を観たいと考える人がいても、それはその人の自由です。

槍を振りかぶって構えている絵は shake spear という意味です。当時の綴り字は今のように統一されていなかったので、speare という綴りもあったというわけです。


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