Re: ヒストリカル ロマンス 初心者の方へ

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[喜] 792. Re: ヒストリカル ロマンス 初心者の方へ

お名前: まりあ@SSS http://www.buhimaman.jp/
投稿日: 2006/10/8(03:25)

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久子さん、Raquelさん、今晩は。 まりあ@SSSです。

  久子さん、小辞典ありがとうございます。
  素晴らしい第1歩に拍手〜

  Raquelさんの追加にも感謝!

  こうやってみんなで持ち寄ると素晴らしい手引き書に成長
  しそうな予感にわくわく。

  これってヒストリカルやロマンス小説を読む人だけでなく
  もっと大勢に役立つと思いますよ。

〉Regency
〉リージェンシー。摂政期。
〉1810年頃〜20年ころ、ジョージ4世が摂政を務めた時代。
〉ヒストリカルで人気のある時代。

  Hannah Swensen Mysteryの主人公Hannaの母親が、Regency
  時代の本を読んだり、その時代の料理を作ったりするらしい
  クラブに入って、お上品に振る舞っていることは、毎巻
  話題として出てきます。

〉ton
〉これ、未だになんと訳していいか分からないんですが、「上流社会」のことかな?
〉なぜか "ton" と、必ず、斜体で書かれます。

  元がフランス語だから斜体なのだと思います。wikipediaの説明は
  The ton meant the upper levels of London society in the Regency
   period. Ton comes from the French word meaning tone, as used in 
  the phrase bon ton - good manners and fashionable style. 
                 
                 ↑
    1行目のton と bon ton は斜体です。         
        フォントの変え方知りませぬm(_._)m
 
〉blue stocking
〉知的で学問を好む女性に貼られるレッテル。どちらかというと悪い意味で揶揄して使われる。
〉ちゃんとした語源があるんですが、フェミニズムに関係のある語だそうです。
〉spinster ヒロインには、blue stocking が多いです。

  日本でも平塚らいてうは青鞜派といわれましたね。

〉〉courtesan 
〉〉有名人? としては 椿姫のビオレッタがこれだったはず。 
〉〉頻繁には出てきませんが、適当な訳語がないように思います。 

  時代によって意味が変わって定義がしにくいようですね。
  そもそもは、宮廷のパーティーにも出られる公認の愛人を
  指したと思います。愛人はMistressですが、これは独身の
  場合。ルイ王朝時代には、夫がいながら王の寵妃となった
  モンテスパン夫人やホンバドゥール夫人・デュ・バリー夫人
  とかをcourtesanといいました。

  ベル・エポック時代、ヨーロッパのすべての王のMistress、
  最後のcourtesanといわれたのがベル・オテロ。彼女の名前は
  超高級時計店ブシュロンの型番としても残り、マキシムでは
  今もベル・オテロの名を冠したメニューを出しています。

  その頃、椿姫のように1軒構え、社交界に出てお相手を捜す
  娼婦のことも、気取ってcourtesanと呼んだりするようになった
  ようです。実在したのは歌姫メルバ。ピーチメルバにその名を
  残しています。

  ははは、ぶたさんイヤに詳しいと思ったでしょ?
  最後は食い物に落ち着く話なのだ(笑)

  現在では、モナコグランプリやカンヌ映画祭のパーティーに
  現れる"プロ"の女性をcourtesanといっています。アメリカ人は
  あまり使わない言葉のように思いますが、いかがでしょう?
  かつて大統領第4夫人だったあの方とか○姉妹のことを、上品な
  英ネイティブの方がcourtesanとけなしておられましたね。

〉うーん、「高級娼婦」とか?

  娼婦というのは、本来的には娼館に暮らしているもので、
  花魁なんかそうですね。太夫ともなれば相当な教養もあり、
  お客は殿様だったりして、莫大なお金がかかりますが、
  自分の家を構えないのでcourtesanの定義からはずれるでしょう。

〉courtesan > mistress > whore, harlot
〉 高級  →  普通  → 低級

  whoreとなると売春婦のイメージですね。

〉その他、この時代は特に身分社会なので、敬称に伴う呼び方
〉(lord, sir, Mr., lady)など、私もまだ解説できる域に達してないのですが、
〉この辺は読んでいくうちに分かってくると思います。

  LadyというのはLord夫人のこと、だからladies and gentlemen
    なのですね。Ladyの方が身分が高いからで、レディーファースト
  (これって和製英語じゃない?)なわけではない。boys and girls
    と男が先が普通。

  タイトルがある人にはMrといわず、必ずタイトルで。
  アメリカ人はDr.をタイトル扱いですから、学位を持っている人
  には必ず手紙の宛名も呼びかけもDr.です。
  マリコさんをMs. Kawate などとしない、必ずDr. Kawate ですよ。  

〉Duke > Marquis > Earl > Viscount > Baron

〉爵位の高い順です。これだけは頭に入れておくと、読みやすいと思います。
〉訳語は、今でもごっちゃになる私です(爆)

  公侯伯子男(こうこうはくしだん)と覚えさせられたものです。
  公爵はきみこうしゃく、侯爵をそろそろこうしゃくと。
  侯爵の侯は、候と違うんですがね←目を凝らして見てね

  英国ではこの下に世襲の準男爵Baronetと一代限りのナイトKnight。
  Knightの叙勲を受けるとSirをつけて呼ぶのは俗称。ベッカム様の
  正式表記は David Robert Joseph Beckham OBE ざんす。

  ではこの辺で。

▲返答元

▼返答


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