中国語で900万字通過

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2944. 中国語で900万字通過

お名前: 杏樹
投稿日: 2015/6/17(01:29)

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みなさま、こんにちは。

中国語で900万字通過しました。
前の報告から台湾マンガをいくつか読んだだけで、あとはフランス語ばかり読んでいたので、中国語はほとんど読んでませんでした。それが長い本を読んだら一気に語数を稼いだので、じゃあ900万字目指そうかと思って集中して読みました。
でもものすごく間が空いているので、前に読んだ本ってなんだっけ…状態です。

語数の記録を調べてみたら、800万字通過の延長で台湾マンガをいくつか読んでいました。
「藍雪花」全3巻
アメリカと台湾のハーフの女の子、メイはアメリカから台湾に来る飛行機に乗っていて事故に遭います。気が付くと…なんと昔の中国にタイムスリップしていたのです!しかもある家のお嬢様が死にかけていて、呪術で病気治癒をしていたら、そのお嬢様と入れ替わっていた…ということで、メイはその家のお嬢様として生きていくことに。
最後はちゃんと現代に戻れるのですが、そこへ至る過程もうまくできていて、とてもおもしろかったです。

「色子花翻」
色子とはさいころのことです。昔の中国の賭場を舞台に、ほとんど賭け事の駆け引き、賭場の中だけで話が進みます。賭場と言っても少女マンガなので美少女、美青年が賭け事で勝負してます。

「哈爾浜-一個城市的記憶与夢想」
新しくハルビン本を見つけました。ネットで見つけたけど購入できなかったので、中国語の先生に買ってきてもらいました。分厚い本で、ざっと22万字ありました。
ハルビンの歴史について詳しく書かれていてとても興味深かったです。
特に20世紀初頭、ハルビンの中国人街で何度かペスト禍があり、その経過が詳しく述べられています。
また、後半は現代につながって行き、ハルビンのこれからの発展を期待するように締めくくられています。
日本では将来に希望が見えない、閉塞感が漂っていますが、中国ではまだまだこれから発展していく、ということが信じられているんだなと思いました。

ここから間が空きまして、なぜかその後突然読んだ本が
「中国伝奇」
中国のいろいろな物語を集めたものです。一応青少年向けの本で、出典はわかりませんが、リライトしてある模様。16万字ありました。

ここからまた間がずーっと空きました。そうしたら新聞で外国の書店で売れている本を色々な国ごとに紹介する企画がありまして、中国で売れている本ということで紹介された本で、上海関連のものがありました。紹介された本を読者のプレゼントするということで、上海への熱い思いをつづって応募しました。そうしたらめでたく当選。分厚くて大きい本が来ました。ちょっとひるみましたが、上海のことが書いてあるので読み始めました。

それが

「繁花」

という本です。
いちおう小説で、時代がいまいちはっきりしませんが、作者の若いころ、たぶん1970年代ごろを中心に時代が行き来しているようです。学校時代の思い出の話に飛んだり、現代になったり。
上海の風景のイラストやイラスト風の地図を見ると、場所は旧フランス租界界隈が取り上げられていることが多く、ああ、あそこだー、と思い当たる所がいっぱい。
…でも挫折しました。
まず、主人公が一人に絞られてなくて、章ごとに人物が入れ替わります。共通の登場人物が何度も出てきますが、章ごとに出てくる人が違っていて人物関係も微妙に変化するので「この人、どこに出てた人だっけ」「何をした人だったっけ」と、登場人物が把握できなくなり、だんだん内容がわからなくなっていって、「これはアカン」と思いました。それでも半分ぐらいまではがんばって読んだので、半分語数をカウントしました。それが12万7千字。

内容も大変でしたが、やはり中国の一般書はまだちょっと難しいのかな…と思って、この際児童書の再読をして基礎体力の補強でもしようと思って、中国語の本が詰まっている段ボールを開いたら。
積んであったままの本で、気を引くものが見つかってしまいました。

「中国公主」(211000字)

という本です。「公主」とは王女のことです。きれいな王女様のイラストに、このタイトル、ネット書店で見つけてジャケ買いして、ずっと置いてあった本です。
取り上げた王女は78人。中国史で女性が出てくることは少ないのですが、これだけの数の王女のことをよく調べたものです。内容は史書から拾い出してきたようで、記録からわかることだけを述べて、不明のことははっきり「これ以上わかりません」、で終わり。時々ミもフタもない記述だなと思うところもありましたが、史実をきちんと述べようとする姿勢には歴史の本として優秀といえるのかも。いろいろな王女様がいておもしろかったです。

そうしたら、3月に中国に行くことになりました。大連と旅順です。旅順博物館には大谷探検隊の出土品が収蔵されているので、ずっと行きたいと思っていたのです。
大谷探検隊とは、20世紀初頭西洋諸国が秘境を目指して中央アジアに入って探検していた時期、日本では本願寺の門主、大谷光瑞(おおたにこうずい)が仏教の来た道を明らかにするという目的を以て中央アジアへ入った探検隊です。そこで日本にたくさんの出土品がもたらされ、大谷コレクションと呼ばれました。しかし大谷光瑞はいろいろ事業に手を広げすぎたため財政破たんを招き、責任を取って門主を辞任しました。大谷コレクションはそこでバラバラになり、当時日本の統治下にあった朝鮮半島や遼東半島に渡り、一部が旅順博物館に入ったのです。
旅順は軍港なので、近年まで外国人の立ち入りが制限されていました。大谷コレクションがあるのは知っていましたが、なかなか行くことはかなわない所でした。それが、大谷コレクションゆかりの龍谷大学の教授が同行して博物館を見学するツアーが開催されたのです。これは行かなくては!と思いました。

まず大連図書館に行きました。大連には大谷光瑞の蔵書が収蔵されていたのです。ここで講義と蔵書の見学をしたのですが、その際図書館の機関誌をもらいました。
それから1日かけて旅順博物館へ。先生の講義と、博物館の館長自身による解説で大谷コレクションの見学。ここでは「旅順博物館95年簡史」という本をもらいました。

どちらも当然中国語です。ツアーの人はみんな読めないので、もらってもなあ…と困惑していました。
私は中をざっと見て、大谷光瑞や大谷探検隊のことが書いてある部分があるのを見ました。そこで、ここの部分だけでも翻訳してあげたら喜ばれるかな?と思って挑戦することにしました。
その成果がブログに上げてあります。旅行記と、本を訳した文章を書きました。

世界史オタク・水原杏樹のブログ
大谷探検隊の軌跡をたどる旅順の旅
[url:http://ameblo.jp/serindia/entry-12000016479.html]
大谷光瑞と大谷文庫
[url:http://ameblo.jp/serindia/entry-12020171361.html]
大谷光瑞と旅順博物館
[url:http://ameblo.jp/serindia/entry-12023040939.html]

図書館の機関誌は該当部分しか見ていませんが、「旅順博物館95年簡史」は博物館の成り立ちが面白かったので読んでみました。途中ダレるとこともあって部分的に飛ばしながらでしたが、一応最後まで目を通しました。そこで割合を少なめに見積もって字数を数えました。そうしたら11万字ありました。

これだけ10万、20万単位の本を読んでたら大台も近くなってきましたので、900万字を目指すことにしました。とりあえず児童書をもうちょっと読もうと思って、読んでいない本を探しました。絵の多いピンイン付きの本で読んでいない本があったのです。

「聊斎志異」(21000字)
同じシリーズでいくつかそろえたものの一つです。これだけ読んでいなかったのです。

「包公案」(19594字)
中国の「大岡裁き」ともいうべき、包青天が世の不正をあばき、名裁きを繰り広げます。中国の人気者です。これも読んでいないと思ったのですが、記録を見ると同じ本の名前があるのでどうも読んだらしい。…でも覚えてない…。

「中国民俗故事精講」(88000字)
こちらは青少年向けにはなっていますが、字が多くて見た目あまり一般書と変わらない本です。いつからかあるのは意識していましたが、ほったらかしにしていたのでそろそろ読もうと思いました。中国のお正月の様々な習慣から端午の節句や月餅の由来や七夕祭りやら、いろいろなことが書いてあります。中国の少数民族の代表的なお祭りのこともたくさん書いてありました。
そうしたら、読書手帳を見たら、同じタイトルの本の記録がある!これは全く覚えがありません。中国の歴史やら故事物語やら、それはたくさんいろいろ読んできましたが、中身はうろ覚えでも読んだ覚えはなにかしらあるものです。先の「包公案」はまだ同じシリーズがいくつもあるので読んだかどうかわからなくなったんだろうと思いますが、こちらは全く覚えがありません。内容を見てもどれ一つとして見覚えがないし、そもそも少数民族の風俗習慣を書いたものは今まで読んだことがないので、読んでいれば「読んだ」と認識するだろうと思うのですが…。なぜ記録が書いてあるのかナゾです。読んだのにここまで覚えがないなんて???そのころは難しすぎて何が書いてあったか全くわからなかったのか…。でもこの字数で投げずに読んでるし…。

ここらで900万字までリーチが来たので何か短いものでも…と思いましたが、本をあれこれ探しているとかえって何がいいかわからなくなるものです。そこでもういいや、とばかりに適当に手に取ったのが

「茶館」(30000字)
中国近現代を代表する作家、老舎の戯曲です。北京のある茶館が舞台で、清末、民国初年、国共内戦の三つの時代を設定して茶館の中だけで芝居が展開します。北京の口語もはいっているためか、ちょっとわかりにくい所がありました。

ともかくこれで900万字通過しました。このまま1000万字まで行ってみたい気はしますが、しばらくフランス語がお留守になっているのでやっぱりフランス語を読みます。

それでは〜。


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