酒井先生、ありがとうございます

[掲示板: 〈過去ログ〉100万語通過報告 -- 最新メッセージID: 8032 // 時刻: 2024/5/14(20:31)]

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[喜] 1526. 酒井先生、ありがとうございます

お名前: たこ焼
投稿日: 2003/8/31(17:23)

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〉たこ焼さん、あらためて・・・

こんにちは、酒井先生。お待ちしておりました〜♪

〉〉 昨年の8月28日からGRを読み始め、約1年後の今年8月20日、
〉〉400万語を通過しました。こんなに読めたのは、SSSの先生方や
〉〉掲示板のみなさんのおかげです。ありがとうございました。

〉いやー、長文をたっぷり楽しませてもらいました。
〉随所で鳥肌が立って・・・

ありがとうございます。
あんなに一生懸命になって文章を書いたのは久しぶりでした。
うまく書けたか否か、とても不安でしたが、
そう言っていただけると、とても嬉しいです。

〉〉 1年も表に出てこなかったのに、どうして今頃になって…
〉〉・・・・・
〉〉さらに何といっても、キラキラが欲しいのです。

〉まりあさんはこのところお忙しいようです。
〉ぶひままんブックスのこともあるし・・・
〉ちょっとまっててくださいね。

キラキラは古川さんからありがたく頂きました。
この1年間、欲しい欲しいと思っておりましたので、
実際に頂いて、じーん、とくるものがありました。

まりあさん、やはりお忙しいのでしようね・・・。
私もBuhimaman Storeを利用したことがあります。
SSSの普及を考えると、とても重要な仕事だと思います。
ただ、まりあさんの掲示板出現頻度が
減っちゃったのは、正直なところ、やはり残念です。
豊かな経験に裏打ちされたまりあさんの鋭い考察には、
驚かされることが多いです。
例えば、[url:http://www.seg.co.jp/cgi-bin/kb7.cgi?b=sss&c=e&id=6061]
の「私の経験からすれば・・・」以下の段には、
読んだときに、ガツーン、と頭を殴られたような
衝撃を感じました。

〉〉**************************************************************
〉〉以下、かなり長いです。どうぞ適当に読み飛ばしてください。
〉〉**************************************************************

〉いえいえ、じっくりゆっくり読ませていただきました。
〉ありがとう!

うっ、嬉しいーです。

〉〉 さて、100万語達成の成果ですが、いわゆる「英語力」に
〉〉進歩の自覚はありませんでした。語彙や読速といった、試験での
〉〉得点に直結するような指標に目立った変化はありませんでした。
〉〉しかし、この方法で大丈夫、と確信しました。
〉〉この確信の根拠は、英語を「言葉」として「感じ」始めたことです。
〉〉各々の言葉に感情の色がついてきた…とでもいいましょうか。
〉〉SSS以前でも、感情を込めて課題文を音読するとかして
〉〉英語を言葉としてとらえようとしていたのですが、今から振り返ると
〉〉あま〜い、あま〜い。論理記号に少し毛が生えたぐらいの捉え方だったようです。
〉〉このことに100万語の多読で気付かされたのです。
〉〉私には、とっても大きな成果でした。

〉ふーん、なるほど・・・
〉そういう表現の仕方もありますね。
〉英語が「論理記号」から「言葉」になったんだ・・・

語数を重ねると、脳の中に描くイメージが、
より生き生きとしたものになってきました。
この変化の原因のひとつは、
登場人物に同化した感情をより鮮明に
感じられるようになったから・・・
と思っているのです。

私は、「言語」とか「ヒトの脳」とかの専門家ではないので、
生半可な知識しか持っていないのですが、
「言語野」と呼ばれている言葉を処理する領域が、
左脳の横側にあるそうですね。じゃあ、右脳には
言語に関する領域はないのか・・・と思っていましたら、
右脳の横側も言葉を処理しているということを、
最近になって何かの本で読みました。
今手元にその本がないので不正確かもしれませんが・・・
左脳には言語の論理的要素を処理する領域があり、
右脳には言語の感情的要素を扱う領域がある・・・・・
とか書いてあったと記憶しています。
私はそれを読んだときに、
あー、ナルホドね、とピンときました。
SSS以前の学習では、右脳の感情を扱う領域を
ほとんど動かせていなかったのでは、と思ったのです。

SSS以前に私がやっていた学習法、ある課題文を
繰り返し音読するという方法では、確かに
言葉の論理的側面・文法とかは無意識脳に
沈着します。しかし、感情の側面はうまくいかないようです。
まず、感情を揺さぶる課題文なんてほとんどなかった(笑)。
仮に、何か感動的な課題文を探し出して使ったとしても、
繰り返しの方法では、うまくいかないのでは?
あの最強の「フランダースの犬・最終回」ですら、
5回ぐらい連続で見ちゃったら、最後にはもう
何も感じなくなると思うのです(試してはいないです)(笑)。
時間をあけない繰り返しと感情誘起とは相性が悪いようです。
また、感情を込めて・・・といっても、これがなかなか難しいです。
役者さんのような特殊な才能があれば、たとえ何回繰り返しても、
感情をいっぱい込めて、右脳をバンバン反応させることが
できるかもしれませんが、私は普通の人でした(笑)。

ところが、このSSS式多読という方法は、ご存知のように
「感情」と非常に相性がいいみたいです。
「感動した!」「涙が出ちゃって・・・」「悲しい結末が・・・」
掲示板や書評は感情的な反応のオンパレードです。
右脳はガンガン反応しているのではないでしょうか?

以上、かなり勝手な推測でした

〉〉【〜200万】
〉〉・・・・・

〉100万語通過後にMTHというのは、ずいぶんマイペースですね。
〉すばらしいなあ!

あの当時(昨年秋)は今ほど、やさしい児童書が開拓されていなくて、
100万語までは全てGR、という方も多かったと思います。

〉〉 200万語通過本は、ちょっと迷いましたが、
〉〉Little House in the Big Woods でリーチをかけて、
〉〉当時掲示板で話題になっていた不幸本#1で通過。
〉〉この本の文体、好きです。なんと表現したらいいでしょうか?
〉〉納豆をしつこくコネコネして、なかなか切れない納豆の糸の
〉ひき具合を楽しむ… みたいな??? 

〉うんうん、そういうところ、ある!
〉糸の引き具合を楽しむ・・・は言い得て妙!!

さらに追加させていただくと、
納豆をお箸で、のばーし、のばーし、と遊んでいたら、
長〜くのびた納豆の糸が扇風機の風で、ひゅ〜とflying。
意外なところにlandingして、とーってもfascinating!
・・・みたいな???

〉〉【〜300万】
〉〉 210万を過ぎてから、初の停滞を経験しました。
〉〉かなりひどかったです。空き時間があるのに1週間近く読めない
〉〉ことが、2ヶ月の間に実に4回。

〉(「多読における停滞について」という研究をそのうちまとめよう)

ぜひぜひ、読んでみたいです。
面白そうだし、多読ライフの健康管理に役立ちそう。
停滞を甘くみてると大きな痛手を負いますし、
恐れ過ぎるのもなんかかえってストレス増で大変です。
発症のメカニズムは?対処法は?という疑問はもちろん、
停滞とはそもそも何なのか?いくつか種類がある?悪いこと?
う〜ん、どうでしょうか?

〉〉 さて、300万語通過本は、あの Matilda。いやー、
〉〉Matildaは最高です。
〉〉目が文字に吸い付いてしまってなかなか離してくれませんでした。
〉〉確かに読み始めの十数ページで夢中になってしまい、
〉〉「えーっ、もうあと220ページしか残っていないのーっ!もっと読みた〜い!」

〉これはすごい感想! たった十数ページのところで、
〉あと220ページしか残っていないのーっ!っていうのは、すごい!!

Matildaは特別です。
何故あれほど惹きつけられるのか、本当に不思議です。

〉〉 300万語ぐらいで何かひとつ山を越えた…というような報告を
〉〉・・・・・
〉〉300万という語数には何かあるのかもしれませんね。

〉多読におけるマジック・ナンバーというのを考えてみました。

〉10万語 (これは続くかな?)
〉30万語 (ひょっとして100万語行くかも!)
〉50万語 (折り返し)
〉70万語 (もう大丈夫)
〉100万語 (停滞のはじまり)
〉300万語 (英語脳?)
〉500万語 (「のりをこえず」と漢字で書けない!)
〉1111万語 (アキオ数)

3000万語 (酒井数)
も付け加えて下さい。

〉〉【おすすめ本1】
〉〉The Eagle of the Ninth (OBW4)
〉〉・・・・・

〉サトクリフさん、昨年だったかな? 亡くなりましたねえ。

OBW巻末のabout the authorでは、
Rosemary Sutcliff (1920-1992)となっておりますが・・・。

〉そんなにおもしろいのか・・・
〉(ぼくはまだ読んでいない!)

GRがあまりに面白かったので、
即に原書を購入しましたが、難しくて読めませんでした。
今も読めません。いつか必ず読みたい本として本棚で待機中です。
ハリポタ#1での経験があるので、焦ることなく待てます。

〉〉【おすすめ本2】
〉〉Children’s Illustrated Encyclopedia (Dorling Kindersley)
〉〉・・・・・

〉説得されてしまった・・・
〉さっそく大学の多読本棚に入れよう!

評判がよくて、紹介した甲斐がありました。

参考になるかな、と思って調べたのですが、

【アマゾン売上ランキング】
投稿の		2時間前	1日後		2日半後
Eagle		 11003		 926		  8398
Encyclopedia	 33842		1430		 20868

一時的ですが、両方ともランキング急上昇!
この掲示板での書き込みの影響ですよね?
どれぐらいの数の本が売れたのかは知りませんが、
とても嬉しいです。また、影響力のことを考えると、
きちんと襟を正さなくては・・・と少し緊張します。

〉〉【3原則について】
〉〉 これほど簡潔でしかも有効な言葉にまとめ上げるのは、
〉〉かなり大変なことで、試行錯誤も相当なされたのではないかと推察します。

〉その通りです。結局25年かかったといってもいいけれど、
〉それでは「プロジェクト?」になってしまうから・・・
〉そうですね、4年かかりましたね!

4年!
いろいろと有効そうな言葉をずらずら並べるのは
比較的簡単だと思うのです。しかし、それをエッセンスにまで
煮詰めないと、「原則」というスローガンにはならないし、
普及も悪いし、有効でもない・・・と分かってはいても、
やはり具体的に絞り込む作業って大変! さらに、
本当に有効か、テストランも必要でしたでしょうし。

〉と軽く言っておこう

うっ、カッコイイですねー。

〉〉3原則はこの歪んだ姿勢を矯正するありがたいありがたい特効薬です。
〉〉日本語での体験と照らし合わせると、ごくごく当たり前のことを
〉〉言っているに過ぎないのですが、その「当たり前」になかなか気付か
〉〉ないんですよね。

〉そうです。まったくそうです。20年かかった・・・
〉(バカみたい・・・ まったく・・・)

20年・・・ですか。
しかし、最近のSSSのこの盛り上り!
感無量でしょうね。

〉〉ところが3原則には、英語という言葉を主観的なものへと引き寄せる
〉〉効果があるのではないでしょうか?この視点で3原則を言い直しますと、
〉〉(1)個々の言葉の意味なんか、オレが感じたそのままでいいんや。
〉〉(2)文章全体の意味も、感じたそのままでいいんや。客観的な理解?
〉〉ほんなもん、もともとあらへんわ。
〉〉(3)おもろいかどうか、読むか読まんかは、オレの勝手や、
〉〉オレが決めるんや。文句、アッカー。といったとこでしょうか
〉〉(なぜか関西弁、しかもケンカ腰)。

〉なぜ関西弁なのか? 不思議ですねえ・・・

不思議です(笑)
出身は関西なので一応話せるのですが、
ここ20年ぐらいほとんど使っていませんでした。
それなのに何故こんなところで出てきたのか・・・?

〉でも、読むと、ぼくのいつもの「ケンカ腰」そのまま!

えーっ、そうなんですか?ちょっと驚き!
温厚そうな、人のよさそーなイメージがあったのですが・・・。

〉〉まったくの0になるわけではなく、実は大人でもかなり能力が
〉〉残っていて、適切な方法に従えば英語脳を育てることが可能であり、
〉〉また普通の人にとっては従来の学習法よりもはるかに楽で効率的な方法
〉〉であり、自然な方法に従っているので習得された英語に歪みが少ないと
〉〉いった方法ですよね?

〉その通りですが、ぼくは大人にも子どもと同じくらい、あるいは
〉勝る能力があるのでは?と思っているのです。その能力を妨げている
〉ものがあるんではないのかな? それを排除する、あるいは妨げさせ
〉ないようにすれば、子どもと同じように第2言語も獲得できる・・・?

非常に魅力的な仮説ですね。
確かに、「できない」のではなくて「何かが邪魔している」と
感じるときがあります!あります!
400万語も読んでも、なかなかoutputに結びつかないのが、
今の私の密かな悩みなのですが、英語の夢を時々見ることからすると、
無意識脳への英語の蓄積は進んでいるはずです。では単に、
まだまだ蓄積が少ないからoutputへ至らないのか?
とも考えられるのですが、「何かが邪魔している」とも見えます。
寝床についていて、意識があるのか眠っているのか
混沌としてよく分からない時に、ベラベラベラと英語を
話している感覚を持つことがあるのですが、この状態は、
もしかすると脳の半分が起きていて半分が寝ている時ではないか
と思うのです。つまり、英語脳を「邪魔する」という働きを持つ
脳のある特定の領域が眠っていて機能していない時で、
なおかつ英語脳が起きている時に、先ほどのベラベラベラが
出てくるのではないか。
うーん、かなり大胆な推測を含んだ考察ですけど・・・。

〉〉 この2つの学習法のもっとも大きな違いは、「組み立てる」か
〉〉「育てる」かだと思います。そして、養分を得た英語脳が自律的に
〉〉育つには、「自立」が必要条件だと思えるのです。自立していないと
〉〉「成長しよう」という力が湧いてこないのではないでしょうか。

〉辞書が自立を妨げているというわけですね?
〉その通りだと思います。

〉〉 また、もしかすると、いったん英語脳が自立すれば、依存すること
〉〉なく辞書を有効に利用できるのかもしれません。しかし、私はまだまだ
〉〉そこまで到達しておりませんので、これはあくまで予感・予想です。
〉〉どうでしょうか?
〉〉 以上、かなり独断と推測を含んだ考察でした。

〉はい、ぼくもそう思います。日本語では辞書を引いても、そう依存は
〉しないですよね? 英語でも同じようなつきあい方になると
〉思います。

〉辞書依存症の人にはやはりしばらく「辞書なしでも読書を楽しめる」
〉ことを知ってもらう必要があると思いますが、いつかはもう一度
〉辞書に戻れる時がくると思いますね。

入門の広場で時々話題になりますが、
そこまで辞書が気になって気になってしまう人こそ、
「辞書なしでも読書を楽しめる」という経験を積めば、
スパッと新たな地平が見えてくるのに・・・と
思ってしまうことがあります。
しかし、当人にとっては難しいんですよね。

私もいつかは辞書を使いはじめるつもりですが、
まだもう少し先・・・かな?と思っております。

〉〉【素晴らしきかな、掲示板】
〉〉 SSSの掲示板は、本当にスゴイです。
〉〉・・・・・
〉〉こうしたお宝に出会えるのも、SSS掲示板の魅力のひとつだと思います。

〉あらためて紹介してくださったツリーを全部読み返してみました。

〉読み返してみて思った・・・ 20年後、秋男さんがSSS初期を
〉振り返って(酒井はもうこの世にいない!)、円熟した味のある
〉エッセイを掲示板に書く、と思う!!

とっても楽しみー、待ち遠しいですー。
あっ、秋男さんのエッセイがですよ。
健康管理しっかりやって、
20年後もご一緒に楽しみましょうよ。

〉〉【今後】
〉〉 この1年は、まったくもって多読しかやってきませんでした。

〉次の1年は多読と生活の両立が目標?

この1年もちゃんと生活しておりました(笑)
もちろん仕事もです。「多読しか・・・」というのは、
「英語に関しては、多読しか・・・」という意味です。

多読のための時間のやりくり・・・のことですね?
職場まで自転車で5分!と通勤に時間が取られませんので、
平均的社会人の方よりは、時間を用意しやすいのです。
あと、野球中継、深夜番組はまったく見なくなりました。
う〜ん、平均すると1日あたり1〜2時間ぐらいの多読時間でしょうか。

〉〉 Happy Readingを1年続けて振り返ってみると、「楽しい」という
〉〉感情に以前に比べて素直になった自分を発見します。公園で楽しそうに
〉〉遊んでいるたくさんの友達を見て、自分もまぜて欲しいなぁーと思っても、
〉〉輪の中に素直に入っていけず、広場の片隅で指をくわえながら
〉〉羨ましそうにじっと見ているような人間でしたが、
〉〉なんだか変わってしまいました。

〉これもね、鳥肌が立ったよ!

SSS式多読法って、「楽しい」という感情を大切にして、
素直に受け入れて、指針にまでする、方法ですものね。

〉〉 というわけで、これからはちょくちょく掲示板に書込みたいと
〉〉思います。

〉ぼくみたいに掲示板依存症になってはいけませんよ!
〉適度に、のんびり、ゆっくりと!!

投稿してレスをもらう、というのは
なんか格別の快感がありますね。
依存症への道は、なんともはや魅惑的・・・
あぁ、おそろしい〜!

〉ながーい書き込み、ありがとう!

また長くなってしまいました・・・・・(笑)

〉またね!!

ありがとうございます。
これからも、どうぞよろしくお願いします。

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