Re: 「学習者に文法はいらない!」(長文です。)

[掲示板: 〈過去ログ〉多読による外国語教育 -- 最新メッセージID: 1456 // 時刻: 2024/5/21(03:42)]

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[賛成] 1039. Re: 「学習者に文法はいらない!」(長文です。)

お名前: 酒井@快読100万語!
投稿日: 2006/11/14(00:51)

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たらさん、こんばんは!
酒井@快読100万語!です。

〉これは、さっき酒井先生から教えてもらったことばです。

お互いに相手の言葉に感心しあっているのではせわーないんですが、
(こういう「世話はない」という表現も死語でしょうかね?
このごろ聞かないような気がする・・・)
でもやっぱり同感なので。

〉たった一言のことばが長い間、抱えていた問題の答えのヒントになることが
〉あるのですね。
〉探していたミッシングリングやジグゾーパズルの最後のピースを見つけた
〉思いです。

〉(言語)学習者には「文法」はいらない!
〉なぜなら
〉人間は自分で自分の(言語)文法を作ることができるから。

〉そして、たぶん、自分で作った文法でないと、自分でうまく活用できないので
〉しょう。だから、日本人の多くは6年勉強しても、英語をうまく活用できないの
〉です。

〉出来上がった文法は誰かが学習した後の結論(残りかす)だから、
〉文法を覚えるのは苦痛なのです。
〉単語を覚えるのが苦痛なのは、
〉経験がないのに原因と結果を結びつけるのが不自然だから。

そうだと思います。特に三番目の「経験がないのに原因と結果を
結びつけるのが不自然」って、その通りです!
そんなことやってたら、みんな英語を嫌いになるのは
無理ないですよね。

でもって、そういう無理不自然に耐えたり、ことによると
無理不自然を喜んだりする人がのちのち英語の先生になるんですね。
それで、同じことをやれとこどもたちに強要する・・・

〉(言語)学習者に必要なのは(私の仮説では)
〉1.愛と励まし と 2.切迫した必要性 3.興味
〉です。
〉たぶん、人間(の頭脳)は経験を積んで、脳の中に回路を 作っていくのだと
〉思います。その過程で、「愛と励まし」が必要なのだと思います。
〉出来上がった回路の集大成が言語であれば「文法」なのでしょう。

〉一人一人の頭脳が違うように一人一人の「文法」も微妙に異なっていると
〉思われます。が、その差異を研究するよりは、shareできる部分を探すほうが、
〉ずっと楽だし、前向きだと思うけれど、、、

はい、それで、その前向きな話がパピイさんからはじまって、
花盛りですね、いま。

〉たぶん、日本の英語教育の問題は、教える側にいる人にこのことに気づいて
〉いる人が少ない(なぜなら、自分で使えるところまで外国語と格闘したことが
〉ないから)か、気づいていても、その事を隠そうとしている(なぜなら、文法
〉と語彙という情報を独占して教える側が優位になろうとしている
〉(いわゆる権威というもの)から)からだと思います。

うーん、かなり強烈な発言ですね。
でも、ぼくもそう思います。思っています。
めったに口にしないけれど。

ぼくの言い方では、「ぼくがみなさん(大学の日本人の英語の
先生たち)より英語ができるのは、いっぱいしくじってるからですよ。
身の縮むような恥ずかしい失敗をいっぱいやりましたからね、ぼくは」
なんていうすごいことを平気で行ってしまうことが2年に1回くらい
あって、それで、いよいよ他の先生方に嫌われてしまう・・・

これもときどきしか言いませんが、大抵の英語の先生が
生徒より勝っているのは辞書を引いた回数だけ。
それだけで飯を食っている。
(しかも昔引いた回数で食っていて、最近はほとんど
引いたことがないという人も多いんです。辞書と文法で
教えているはずなのに。)

いかん、つい激しくなってしまった。

〉私が酒井先生の本に最初から魅力を感じたのは、たぶん、ここだと思います。
〉出来上がった学説や、理論の上に何かを作り上げるのではなくて、自身が
〉感じた素朴な疑問に正直になって、ずっと粘り強くその解明を続けてきた
〉ところだと思います。

ありがとうございます、ほんとに。
もちろんできあがった学説をよく知らないということも
あるのですが、どうも実感を優先してしまう。

〉でも英語本でこのことを書いてあるものがほとんどないのです。ところが、
〉最近、このことを、明快に書いてある本をみつけました。

〉プロフェッショナル 仕事の流儀 というNHKの番組があるのですが、
〉その本がでました。その中に竹岡広信さんのことがのっていました。
〉有名な ドラゴン桜のモデルになった人です。京都の亀岡で英語塾をしている
〉人です。

〉ちょっと長いけれど引用します。
〉ーーーーーーーーーーーーーーーー
〉「18歳のときに、実家の塾でアルバイトをしないかと誘われ、軽い気持ちで
〉引き受けた。、、、、
〉「こんなに熱心な先生は、はじめてだ。」といわれ、生徒からの信頼も
〉あつかった。
〉 3年間教えて、迎えた入試。竹岡には自信があった。しかし、結果を聞いて
〉耳を疑った。男子全員 不合格。
〉「3年間、ありがとうございました。期待に答えられなくて、
〉すいませんでした。」

〉何がまちがっていたのか、何がわるかったのかはもう単純なことで、
〉「詰め込んで」いたから。
〉僕に辛抱がなかった。生徒の力を信じていなかったんです。その結果、
〉ほとんどが落ちてしまった。 どんどん詰め込む方法も一時的には
〉効果があるんです。けれど、ほんとうに難しいところまでいこう、
〉あるラインまでいこうと思うと、しんどい。目先の結果は出ると思うんです
〉けれどもね。
〉 当時は、情熱だけは今以上にあった。けれど方法論がまちがっていた。
〉方針のない情熱は ”自己満足”だ。

〉ただそのことにだれも気がつかない。生徒も、教師も。
〉誰もが落ちたのは「生徒が勉強していないから」だと思ってしまう。
〉 中略

〉だから、先生が悪くてもばれないんです。

〉ーーーーーーーーーーーーーーーー

この方が「生徒ではなくて自分が至らないのだ」と気づかれた
としたら、それはご自分が英語ができなかったからでしょうね。

ほとんどの先生は「自分は英語ができる、英語を教える資格がある」と
思っていると思います。そうすると、生徒は自分がやってきたとおりに
やればいい、それができないから英語ができない。生徒が悪い!」と
考えています。実は生徒の生にする先生はご自分の英語も
たいしたものではないような気がしますね。

〉これから、酒井先生の時代がくるような気がします。
〉こさせなくてはならないと思うのです。

はい、じっくり、ほんの少しずつしか変わらないけれど、
変われる人には変わるきっかけをあげたいですね。

たらさん、一緒にね!


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