『バカのための読書術』のここがダメ

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8424. 『バカのための読書術』のここがダメ

お名前: 道化師
投稿日: 2003/12/5(01:20)

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こんばんは、道化師です。

〉 おお! 道化師さんを誤解していたようです。すみませぬ・・・

どうも、私は誤解されやすい体質のようで。
ほら「いじわる」とか・・・。

〉 ほんとに、また余裕があったら、何が気に入らなかったのか、鋭いツッコミを展開
〉 していただけたらと思います。

またまた唆されてしまいました。
では、始めるぞー!

論争したい、気に入らない論点の根本は、
「事実とは何か」を問わずに「歴史を学べ」と主張する所ですが、
まあ、これは単に意見の相違なので、置くとして・・・。

小谷野敦の読者に不誠実だと思う点は、他に在ります。
例えば、「図書館を利用しろと言う方法は東京でしか通用しないからダメ」
と言って置きながら、「古書店街を歩け」とか言う。
古書店街なんて、東京の神保町以外にあるのかしらん?
(大阪にもあるのかも知れませんが)
「日本の図書館は遅れていて、書庫を学生では歩けない」と言いつつ、
「図書館の書庫を見て回れ」と言ったり。
でも、この本は最初に
「学校を終え、ベストセラー小説には飽き足らないけれど、難解な哲学書は読めないバカ」相手に書いていると言ってるんです。
そんなバカが、到底、学生も入れない書庫に入れる立場にあるとは思えないのです。
他にも「入門書を利用せよ」と言って、「使える入門書は少ない」と言い、
「文庫の解説は使える」と言って、「文庫の解説にはひどいものが多い」と言う。
そもそも、「歴史を学べ」と主張してるのに、
経済学、心理学、宗教学、社会学、政治学の入門書(らしきもの)を紹介してるのに、
肝心の「歴史学」の入門書を紹介してないのは、どういうこっちゃ?
代わりに紹介しているのは、自分で否定している史観を持った「茶飲み話」の小説の類ばかりです
(そもそも史観を持たない歴史叙述が在り得ると言うのが、矛盾なのですが)
そう、矛盾だらけです。
「バカ」を「バカにする」にも程があるでしょう。
これは「利口な人」が「バカ」を物笑いにする本です。
この本は、20年の大昔に流行った渡辺一博の「金魂巻」とか、
田中康夫・泉麻人の「大学解体新書」とかと同じ類の本です。
でも、この2冊は、誰の目からも「ギャグ」と解る体裁で発刊され、
まさか、この2冊を読んで職業を選択したり、大学を選んだりは誰もしなかったし、
「ギャグ」も面白かった。
(もし、知らない人がいらしたら、読んでみて下さいね。笑えます。お勧め)
それに対してこの本は「ギャグ」と解るような「ギャグ」も書かず、
ただ人を幻惑するような事を書く。この不誠実は、もう陰湿でもあります。

はぁ。
これだけ悪口を言える本も少ないです。
だからこそ、逆に面白いとも言えるのですが。
ではでは。


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