被告人「停滞」への告訴取り下げの弁

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6907. 被告人「停滞」への告訴取り下げの弁

お名前: 道化師
投稿日: 2003/10/20(00:31)

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こんばんは、たこ焼弁護人、陪審員、証人、傍聴人の皆さん。
検察側公判担当検事道化師です。
大向こうから、ペギーさんの野次が飛んだ所で、
検察側証人の出廷が困難な事により、証拠不十分につき、
公判維持が困難との判断により、今回の「停滞」への訴追は
取り下げるべきとの、苦渋の決断を下す事に致しました(笑)
(司法取引に乗ったとか、弁護人の真摯な姿勢に感銘を受けたとか、
 そんな事口が裂けても言えませんです。)

〉なるほど、裁判とは長びくものだな、
〉と妙に納得してしまいました。(^^)

ホントの裁判は、長いだけで、肝心な論点を避けて議論するものだから、
余計救いがたいです。
(自衛隊違憲訴訟の裁判所の判断なんて、判事が自己保身の為に
 お茶を濁してるとしか言えないと思います。)

〉なるほど、判決文とか裁判関係の文章は長くなるものだな、
〉とこれまた変に納得です。

あれは、裁判官の恣意的かつ偏狭な価値観による好き嫌いの判断だって事を
包み隠す為の手段ですね。

〉〉常識とかけ離れた言説をとって心を掴む、
〉〉弁護人の高等戦術であります。

〉異議ありー!
〉ただ今の検事の発言は、単なる言いがかりです。
〉(はっはっはは)

おや?これで掴みはOKって内心思っていたのでは?

〉なんかとても面白いので、このまま続行しましょう。(ひらきなおりー)

面白ければ良いって言うのは、「屁理屈こき」の悪い癖です。
(自分もそうだから、よーく解ります)

〉弁護人は、「休息」という名称には・・・(う〜ん)・・・反対です。
〉その理由は、

〉(1)「停滞」という用語が既にタドキストに広く浸透している。

既に広く浸透してる事を理由にするなんて、保守反動の極み。

〉(2)「停滞」という言葉は、意思に関係なく現れる状態・現象を述べている。
〉一方、「休息」という言葉は、意思をもってなす行為を表現しており、
〉置き換えるにしては、性質が異なりすぎる。(・・・と思うのですが・・・)

受動的停滞から、能動的休息へは、これこそ私の主張したい事の核心です。

〉(3)「休息」とはいつくかある停滞対策の中の一種。
〉しかも、万全の対策というわけではない。

しかし、万人が必要としているもので有ることも事実です。

〉しかしながら、混同を避ける必要はあると弁護側も認めます。
〉とりあえず、「短期の停滞」と「重症の停滞」にわけてみました。

ネーミングは、中身を広く普及する為には大切です。

〉いやいや、世の中で大事なことの全ては、
〉非合理的であるように感じますが・・・(苦笑)

「世の中で面白いことの全ては」の間違いでしょう?(笑)

〉〉この場合、英語脳の無意識に関して、その時々の感情の根元として想定されているフロイト、ユングの精神分析を持ち出すのは適当ではないのであります。

〉(ギクッ)
〉「感情の根元」ですか?(汗)
〉「精神の根元」「魂の根源」ではないのでしょうか?(汗汗)

「魂の根元」とか、宗教的な概念は不得手ですが、

〉もちろん、精神には「言語」も重要な位置を占めております。
〉「言葉」は「イメージ」とも密接にリンクしております。
〉「言葉」は無意識の中のかなり深いところまで
〉浸透しているのではないでしょうか?(大汗)
〉(うー、よくわからん・・・。)
〉(しかし、とても興味があるところなので、何かご教示ください。)

たこ焼さん引用のフロイトやユングの精神分析は、
当時のヨーロッパ女性に良く見られたヒステリーとか、
第一次世界大戦帰還兵に多く見られた異常な情動を対象にして
始まったのだと言う記憶がありますが、
その方法が普及するにつれ、通常の一般的な感情については、
不得手と言うか、なかなか納得しがたい物言いが多かったと思います。
例えばフロイトの「精神分析入門」だと、
単なる言い間違いも、その人の深層心理や無意識が意図せずに
現れたものだとか。

〉〉持ち出すべきは、マイケル・ポラニー氏の著作「暗黙知の次元」で説かれる所の暗黙知が適当ではないかと検察側は考えます。

〉(ドキッ)
〉う〜ん、
〉マイケル・ポラニー氏の「暗黙知」というのは
〉全く知らないのですが、(頭をポリポリ)
〉・・・・・
〉「暗黙知」という漢字からは、何か妖怪の類が連想されます。(^^)

「塗り壁」「一反木綿」の仲間?

〉「あんもくち」とひらがなにすると、和菓子の名前?

「あんずのきもち」なんてお土産の和菓子があったような・・・

〉「アンモクチ」というカタカナでは、う〜ん、化石?お魚?

「アンモナイト」の仲間ですね。

〉「Ann Mokuchi」・・・・日系3世アメリカ人?

「アン・キヨムラ」ってテニスプレーヤーが居ましたっけ。

〉・・・・・
〉(ネットで応急に調査)
〉意識脳が自覚する以上の情報を、
〉無意識脳が得て利用していることを「暗黙知」とすれば、
〉これは、フロイト、ユングの「無意識」に含まれる概念では?
〉(かなり怪しい・・・・です。ご教示、お願いします。)(^^)

私の理解と記憶もはなはだ曖昧なのですが、暗黙知について説明すると

通常の言語や記号における論理的思考というのは、
それがどんなに精緻な論理であってもトートロジー(同義反復)に過ぎない。
アリストテレス的論理学で言うと、
「私は道化師である」も「道化師は私である」も同じ事実の言い換えに過ぎないし、
「私は男である」「男は人間である」「故に私は人間である」と言う論理も、
何も新しい事実をそこで生み出した訳でなく、単に事実を言い換えたに過ぎない。
では、そのような論理的思考が何も生み出さないとするならば、
科学的進歩は何故、どのように実現されてきたのか?
(科学的進歩みたいな言い方をするのは、マイケル・ポラニーと言う人が、
 第一線の科学者から哲学的思索に入っていったと言う経緯からです。)
それは、既知の情報、論理、事実を暗黙知が非言語の領域で熟成、発酵、させて、
新たな概念や知識を生み出したのだと言うこと出来るのではないか。
顕在している知が、トートロジーである以上、
そういう非言語の暗黙知を想定せざるえないのではないか、と言う事です。
フロイトやユングの無意識とかエスと違うのは、
明らかに暗黙知は、通常の人間の理性的思考と相互作用の関係にあると言うことです。
暗黙知は、意識される知から栄養や影響を受けて成長し、新たな何かを産む。
それに較べ、無意識とかエスは、人間の理性と関係の無いところ、
むしろ理性の不可侵なところに存在して、概念とか論理と言う理性的なものとは
別の、感情とか欲望と言うものに働きかけるものと想定されていると思います。
だから、無意識とかエスは、エロスを問題にしないといけないのでしょう。
ただ、暗黙知も非言語な作用であるが故に、じゃあどんなものだと、
言語化して表現するのが難しい。
だから、それを既存の知との断絶した作用としてしまうと、
クーンのパラダイム論のようになってしまう。
でも、私は既存の知から何かを産もうとする欲望のようなものだと思うのですが。
例えば何かを文章で表現しようと思うとき、
書いている文と表現したい事との間にズレが生じたとしましょう。
このズレを何とか埋めようとするのが、
暗黙知を意識的な知へ引き出す作業だと思うし、
多読をして停滞するとき、停滞を脱出するために、色々方法を考えるのも、
暗黙知に必要な情報を与えたり、顕在化させる為の手段だと思うのです。

〉いやー、参りましたー!
〉最近、道化師さんにはうならせられることが多いのですが、
〉今回も・・・やはりスゴイですねー。ビックリしましたー。

こういうのを「誉め殺し」って言うんですよね(笑)

〉たこ焼弁護人は、先の弁護で
〉「重症な停滞」の弁護を試みようとはしなかったつもりです。
〉「意図的に・・・」ということは全くありません。
〉しかし、本音というのはどこからか漏れてしまうものなのですね。

これぞ、フロイトの言う無意識のなせる業ですね。

〉いや、検事さんの嗅覚が鋭すぎるのか?
〉さすがは、違いの解るナイスミドルですね。

ナイスミドルはお互い様と言うことで(笑)

〉100万語まではノルマなど全くなく、自由奔放だったのですが、
〉100万語通過時に記録を振り返ってみたら、
〉ほぼ正確に1ヶ月に40万語、1週間で10万語ぐらいのペースでした。
〉これが妙に気になってしまい、
〉100万から200万語では、ノルマらしきものになったようです。
〉ノルマが一概に悪い・・・というわけではないと思いますが、
〉自分にノルマが合わなかった、あるいは、合わなくなったときに、
〉この停滞の助けを借りて、すぐさま修正することが大事だと思います。

ここが、たこ焼さんの素晴らしい所です。
いきなり「400万語」の偉業もこの自助努力があっての賜物だと思うのです。
でも、たこ焼さんのようにすぐさま修正出来ない人(私も含めて)もいると思うのです。
だから、私は「ノルマなんて持っちゃ駄目よ」とか、
「その時々の自分の読めるペースで読めば良いんだよ」と言うような
予防が大切だと思うのです。
(勿論、こんな簡単なもの言いで、予防できるとは思いません。)

〉なるほど、ポジティブなのは大事かもしれませんね。
〉ポジティブな言葉に置き換えたいというお気持ちは、
〉よく分かるつもりです。
〉なんか読めなくなった。「停滞」か?
〉そして「重症の停滞」へ連想が飛び、不安になって、
〉どんどん自分で自分を追いつめてしまって・・・。
〉ということでしょうか。

ハイ、そう言う事です。

〉ここで、必要以上に不安になるのは、
〉「停滞」というのがわけわからんもの、正体不明なもの
〉だからだと思います。ですから、
〉「停滞」を研究して、詳細をもっと明らかにしていけば
〉自分で自分の首を絞めるような不安もなくなるのではないでしょうか?

私も、当然こういう経験とかノウハウの積み重ね、
つまり「対処療法」が必要な事に意義はありません。
ですから、ここから先のたこ焼さんの整理は、
大変有意義な事だと思います。私も大変参考になりました。
ありがとうございます。
(と、言いつつ、引用は長くなりますし、全面的に賛成なので、割愛します。)

〉さて、ここで問題となるのは、
〉自分が読めなくなったとき、はたしてどの停滞なのか?です。
〉これを判断する方法は、よくわからないです。スイマセン。(^^)
〉対策が「休息」だけで済むのなら簡単なのですが、
〉「刺激渇望系の停滞」がありますから複雑になってしまいます。

そうなんです。はたしてなんで自分は停滞しているのか?が解らない。
これが現在進行形で停滞してるタドキストには、また不安の種だと思うのです。
「もしかしたら、多読は自分には向いていないんじゃないか?」とか、
「停滞を克服した人って、やっぱり元から英語の力があった人なんじゃない?」
とか、色々迷い道くねくねだと思うのです。
この迷いをたこ焼さんのように自助だけで、吹っ切れる人は強いと思うのです。
だからこそ、停滞予防を考えたい。
停滞なんて知らずに、楽しい楽しいだけで、
PBが読めるようになれればどんなに良いことかって思うのです。
どんな方法でも、苦しい事があるから、それを我慢しなくちゃでは、
せっかくこうして今までの学校や、その他の方法と似てきてしまうと思うのです。
「俺だって、停滞で苦労したんだから、お前だって苦労しろ」では、
なんか妙に硬派な体育会系の根性論みたいで、
多読を広めてきたSSSの方向性と違うのではないか?って思うのです。

〉しかし弁護人は、極刑だけは避けていただきたいのです。
〉(注:こう主張するのは、死刑反対論の視点からではありません。)

〉弁護人は、「停滞」の正体を「無意識脳からのありがたいメッセージ」
〉と述べました。ここでいう「停滞」とは、「短期の停滞」だけではなく、
〉「重症の停滞」つまりは被告人「停滞」をも含むのです。

〉では、被告人「停滞」は何を伝えようとしているのでしょうか?
〉2〜3年は英語を見たくなくなってしまうほど、
〉英語が嫌いになるのは何故でしょうか?
〉いくつかの場合があると思います。

〉ひとつの場合は、
〉英語との下手な付き合い方のせいで生まれたストレス、その蓄積に
〉耐えられなくなったからだと思います。
〉「もう、やめてくれー!」という叫びのメッセージです。
〉しかしこの要因は、
〉「短期の停滞」の研究と適切な対処、
〉検事の主張する多読書籍ラインアップの充実、
〉により、タドキストSSS国内ではかなり軽減されると思います。

私も「停滞」に死刑を求刑するのはやりすぎたと思いました。
「停滞」を必要悪として、認めたいと思います。
でも、それはあくまで、「必要悪」であって、善ではない。
はしかや水疱瘡は、免疫をつける為に必要かも知れないけれど、
だからと言って、野放しにして、何の対策も考えないで良い事にはならないし、
やくざも社会全体を見た時に、社会の矛盾を埋めるなにかの役にたつからと言って、だから好き放題にさせて良いと言うことにはならない。
それと同じだと思うのです。
必要悪だけれど、少しでもその必要性を少なくしていく、
最後に0にはならないかも知れないけれど、少しでも0に近づけていく努力をする、
こういう姿勢が多読によらず、何事でも大切だと思うのです。
「必要悪さ」と開き直った所に、進歩は無いと思うのです。

〉英語の枠を超えた重要なメッセージを伝えている場合もある、
〉と弁護人は直感するのですが、
〉どのように表現していいものか・・・

これは、私も思います。きっと、そのメッセージは
「英語が読めるようになる事より、今やるべき大切な事が、
あなたの人生にはあるよ」
と、言うことだと思うのですが。

以上、告訴取り下げの弁でした。
(刑事告訴は駄目でも、民事はあるぞとか、全然思っていませんから。)


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